ギター弾きというより、最近ではリバーブコレクターと化しております
生音好きな皆様には用のない話で申し訳ない(^_^;)
さて、最近Hall of Fame2、Strymon Bigskyと立て続けにコレクション?を増やしたとこなので
もう当分リバーブ収集はお休みと心に誓っておったのですが
BOSSから今月こんなリバーブが発売されました
「求めるものすべてが凝縮された究極のリバーブ・ペダル」
RV-500というこのリバーブ、とりあえずBOSSのサイトから特徴を拾ってみるとこんな感じです
|◆入力から出力まで32Bit浮動小数点演算/96kHzの超高音質で処理されたハイエンド・
| リバーブ・ペダル
|◆プロレベルの詳細な設定が可能な、合計12モード21タイプのリバーブを搭載
|◆世界中のプレイヤーから愛されてきたRoland SRV-2000やRE-201などのビンテージ・
| マシンから、最先端技術によるSHIMMER/REVERSE/SFXといったユニークなエフェク
| トまで幅広く搭載
|◆2つのパッチを同時に使用可能なA/B Simulモードや全てのリバーブと同時に使用可能
| な内蔵ディレイによる多彩な音作りが可能
|◆パッチ・チェンジ時やリバーブをオフにした際に、エフェクト音を残したままにできる
| キャリーオーバー機能の設定が可能
|◆MIDI機器や外部コントローラーのための豊富な接続端子を搭載し、自由度の高い
| リアルタイム・コントロールが可能
|◆大型LCDや直感的に操作できる専用つまみ、機能をカスタマイズできるCTL/TAP
| スイッチなど、ステージ仕様の操作性
|◆専用エディター・ソフトウエアを無料ダウンロードして、詳細な設定をグラフィカルに
| エディットすることが可能
RV-500のメインターゲットはエレキですし、最初はそれほどの興味もなかったのですが・・・
これまでのコンパクトペダル系リバーブにはなかった機能に惹かれました
それはこの2つであります
①2つのパッチを同時に使用可能なA/B Simulモード
②全てのリバーブと同時に使用可能な内蔵ディレイによる多彩な音作り
もちろんPOD HD-500Xのような大型のマルチエフェクトではよくあるんですが
このサイズのペダルでは私自身ははじめてみるものです
というわけで数日逡巡したのでしたが、どうしても興味にあらがえず・・・・
・・・・ということになりました(爆)
【良い点】
◇エレキがメインターゲットとはいえ、ソロギでも十分使えるクオリティだと感じる
◇基本的に「雑味の少ないすっきりとしたリバーブ」と言えそう
◇調整可能なパラメータが多く音作りの幅が広い
◇2種類のパッチの同時使用はかなり面白い、期待通りの音になれば嬉しいし
期待が外れてもそれはそれで嬉しい誤算となる可能性もある
◇PCとのUSB接続でパラメータエディターが使用できる
各パラメータの設定は本体で行うよりもよほど便利だ
また、接続中は本体のつまみ設定を変更してもリアルタイムでエディターに反映されるし
エディタの変更内容もリアルタイムで本体に反映される
加えて、説明書ではいまひとつ把握し難くかった「PATCH」パラメーターの構成が
理解しやすくなる+RV-500の全設定をPCに保存可能という超便利さ
購入時は是非ともインストールを!
◇工場出荷時設定で1~30バンクのA,Bパッチにプリセットエフェクトが組み込まれている
この60個のプリセットであそぶのもそこそこ楽しい(プリセットは90バンクまで既設定だが
31~90バンクは1~30バンクの繰り返しみたい)
◇2パッチの同時使用ということの興味をそそられたのだったが、
実際にはリバーブのモードの中に「Dual」というのが存在し、
1パッチ内で2種類のリバーブを使用できるようになっている
いいかどうかは別として、Aパッチ、BパッチともDualモードにしてABパッチを同時使用すれば
4種類のリバーブを混ぜ混ぜすることもできる(みたい)
さらにディレイも併用すると最大4リバーブ1ディレイを同時使用可能(みたい)
ただしDualの場合、混ぜて使えるリバーブはROOM、HALL、PLATE、SPRINGの4種類に
限定されるので、この4つを混ぜても意味があるかどうか・・(笑)
◇モバイルバッテリー(5V⇒9V変換)でも給電可能だった
【残念な点】
◆とにかくマニュアルがさらっとしすぎていて、肝心なことがちっともわからん(笑)
BOSSのユーザーなら感覚的にわかるのでしょうけど、BOSS初心者はつらい
上記のエディター無しで基本的な操作感を把握するのに丸々2日を要した
本体+説明書で第一歩を踏み出すよりも、上記のエディターをインストールした方が
操作も理解も倍以上はやくなると思われる
◆音作りの幅が広いのは良いのだけど、気に入った音にたどり着くまでが楽しくもあり
苦しくもあり・・・(^_^;)
◆Strymonのようにダイアルプリセットをちょっとつつけば「そこそこ良い感じ」という
わけにはいかない、その理由は上手く文章にしにくいんだが・・・・
自分の感覚としては写真のモードダイアルをつかって、あとは微調整という
使い方をしたいし、これまで使ってきたリバーブはほとんどがそれで大丈夫だったのだが
ダイアルを回すとROOMはROOM、HALLはHALLの初期設定値が存在するようで
回したとたんにその初期値に設定が変わってしまうからまた最初からパラメータ設定を
行う羽目になる
このあたりの使い勝手というかワタシの混乱具合はちょっと文章では伝えきれないが
このリバーブの基本的な使用方法はモードダイアルでリバーブを切り替えるのが本来ではなく
「一度パッチに保存した上で、パッチ切り替えでリバーブを選択する」
ということなのだという若干文化の違い的な部分が大きく関与しているものと思われる
したがって、ライブ等の現場では特にだけど、あらかじめいくつかのパッチを作っておいてから
現場にあわせて微調整というのが基本的な使い方になるのではないかなと・・
POD HD500Xのような大型のマルチだとまあ普通の流れかなって思えるんだけど
RV-500はちっこいけどそちらの系統の作りになってるんだなあと思う次第
◆USB接続をしても給電はされない模様・・・ちと不便
【全体的に】
操作感に慣れさえすれば、いいマシンです
雑味がなく透明感のある音質も、残響のアタックと消え際の自然さも
十分ソロギで活用できるものだと思います
価格もBigskyと比べればやや買いやすい設定になっているのもありがたいですね
操作感はPCでのエディター使用でまず慣れてから本体の操作を覚えて行った方が早道かも
とにかく、「パッチを作る⇒作ったパッチを切り替える」ということに慣れるのが重要です
設定可能なパラメータも多く、作り込みたい人には楽しいマシンです
ただディレイの同時使用とかをする場合などはパラメータの組み合わせが無限にあり
そのあたりをめんどくせ~と感じる人もいらっしゃるかも(笑)
しかし、これだけの音と機能性を4万切る価格で出してきたBOSS、さすがです
【サンプル】
ソロギ弾きさんの需要が最も多いと思われるPLATEリバーブのサンプルです
(参考になるかどうかはともかくですが)
懐かしい西村さんの「赤とんぼ」をひいてみました
ギターはHeadway HF-410(with アンセム)です
私が言うのもなんですが(^_^;)
リバーブってたくさんの機種が発売されてますので
ついついあれもこれもと欲しくなるし(私だけ?)
いろんな機種を聞き比べて楽しむという方向性もありはありだと思うのですが
RV-500やStrymon Bigskyのように音の作り込みの幅が広い機種では
ともかく使い込んで音の可能性を探りきることがとても大事に思えます
RV-500の場合だと各モードの特徴やパラメータの効き方、
リバーブの組み合わせやディレイとの組み合わせでの変化の仕方・・・
そういったものを把握して音作りに生かすだけでも、かなりの時間を要しますので
ぜひ「使い倒す」くらいの気合いで手に入れていただきたいと思う次第であります(^_^;)
「オマエガイウカ」とのご指摘。。。きっとあるだろうなあ(笑)