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ソロギター練習法

あくまでソロギター歴3年の「私の練習法」ということです
私はこれまでギターを習ったりしたことは一度もありませんが、
ギターを習ってる、または習ってた方なら、私じゃなく先生のいうことを聞いて下さいね(笑)

【基礎練習】 しません(^_^;)

基礎練はつまらないので、やりません(笑)
すなわち、「ソロギター練習=曲の習得」が私の基本で、トレーニング的練習はしません
曲の習得のために練習することが、ギタースキルの底上げにもつながると考えています

しかし、基礎練をやらない方が良いと、考えているわけではありません
年齢も年齢なので、できれば楽しい部分だけでギターライフを過ごしたいだけです
代償として、レベルの高い演奏は自分にはできないかもしれませんが
私はそれでも十分に楽しいのでかまいません(笑)
基礎練が楽しいと感じる方、必要を感じる方はどうぞなさって下さい
得るものは少なくないと思います

ただし、基礎練とかのもう少し前、フォームはものすごく大事です
ギターの構え方、手首や腕の角度、押弦の仕方、弦のはじき方等々・・・
一度悪い癖が付くとなかなか矯正できないものですから
これからソロギターを始める方や始めて間もない方は、
できれば先生や先輩から正しいフォームを教わるのが良いと思います
私としては、ソロギターをするならクラッシックスタイルが弾きやすいと思うのですが
なんか少数派のようです(^_^;)


【選曲】 「好き」が第一!

第1は、「どうしても弾きたいと思うくらい好きな曲」を選ぶことです
自分にはこれが一番大事です
知ってる曲であることもあれば、youtubeで気に入ったとか、ライブで感動したとか
動機は何でも良いのですが、とにかく好きな曲であることが第1です
完成までのモチベーションを維持し、途中で飽きないためはどうしても必要な条件です

次に大事なのは、スキルにあった曲を選ぶことです
好きだからといって難しい曲を選ぶと、結局はギターが嫌になってしまうこともあります
でも、「スキルにあった」という選曲は、言うのは簡単ですがなかなか難しいですよね
私の場合は、最初に手にした楽譜集に難易度表記があったので
ABCのうちで難易度の最も低いAから始めましたが、今は「音源を聞いた感触」で難易度を想像しています
ソロギターになれてくれば、「弾ける」と確信できる曲よりも、
「頑張れば弾けるかも」または「もしかしたら弾けないかも」くらいの難易度が良いと思います

また、これは私の場合ですが
複数曲を選定して、両方とも少しずつ練習していくということはしません
1曲集中が自分のスタイルです

【楽譜】 PDFのすすめ

楽譜は、紙媒体ではなく全てPDFで見ています
したがって、買ってきた楽譜はすべて断裁してスキャナーに通します
幸いマルチディスプレイの環境なので、
写真のように数ページにわたる楽譜を一気に見渡して弾くことが可能です
それと加齢で視力も落ちてきてますので、tab譜の小さな数字が見えにくいときも
拡大できて助かっています


暗譜では、画面を少し縮小してtab譜の数字が読めないようにして練習したりもしますが、
これも初期段階の暗譜には有効です

【第1段階】 曲の音源探しと構成の概要把握

私は、五線譜の音符を全く理解しないわけではありませんが、
恥ずかしながらリズムのとり方を把握するのがとても苦手なので
難易度の高い曲ほど、原曲の音源を繰り返し聞いてリズムの取り方を把握する必要があります
ですから、まずはCDやyoutubeでお手本音源を確保して、それを10回以上は聞くことからはじめます
もちろん、聞くのは最初だけではなく練習中何度も何度も聞くことになります
次に
楽譜をざっと眺めて、構成を大まかに把握します
例外はありますが、ソロギター曲というのは
多少のバリエーションが加わっても数個のフレーズで構成されています
たとえば「涙そうそう」ではA~Dの4つのフレーズとイントロ、アウトロでできていて
「イントロAABCCBDアウトロ」の順で出てきますので
そういう曲の構成を把握しておきます
以下は、この「涙そうそう」の例で説明していこうと思います

【第2段階】 練習するフレーズの単位を決める

とにかく、曲になろうがなるまいが、超スローでも良いのでtab譜どおりに弾き進めてみます
これで、自分にとっての難易度が概ねわかりますので、
その感触で「練習フレーズの単位」を決めます
「涙そうそう」の例では、ABの2フレーズは比較的難易度が低いので
ABもしくはAABを練習の単位と決めました
曲の難度が高いときは、練習の単位を小さくします
Aだけとか、Aの半分とかといった感じです

【第3段階】 練習フレーズの弾き込み

練習の単位と決めたフレーズをある程度流れよく弾けるまで、弾き込みます
私の場合、A~Dの全体を徐々にレベルアップしていくことはしません
決めた単位を流れよく弾けるようになるまで、次のフレーズには行きません
大きな理由はないのですが
A・Bの練習をある程度までしておけば、次にC・Dにいったときでも
同じコードや1,2小節くらいは同じ部分も出てくることが多くて、後が楽ということもあるし
部分的にでも「弾ける気分」を味わいやすい、モチベーションの助けになるということもあります
ただ、C・Dフレーズの中に気づかなかった超難度の小節が出てきたりして
青ざめることは・・もちろんありますが、そうなったら猛練習あるのみです

【第4段階】 全曲がつながってきたら暗譜

第3段階をA・B、C・Dと進めていって、ある程度なめらかに全曲通せるようになったら
暗譜の段階です
(ここまでくると、すでに部分的に暗譜が出来ていることもあります)
ですが、特別な暗譜方法というのは自分にはありません
自然に頭に入るまで何度も弾くだけです
ちなみに、暗譜はしないという人もいらっしゃるようですが、
私は、暗譜しないと上手く弾けないので、必ず暗譜します
暗譜法と言えるかどうかわかりませんが
出だしから少しずつ覚えていきながら、楽譜を見ずに弾いてみて
覚えていないところになれば楽譜を見ます
これを繰り返しながら、少しずつ暗譜範囲を伸ばしていきます
また、暗譜の段階ではできるだけ、指板と指を見て「目で覚えること」も同時にやっていきます
上にも書きましたけど、楽譜をPDFで表示し、数字が読めないくらいに縮小して練習するのも
暗譜の初期段階としてはとても有効だと思います

【第5段階】 難所の克服

概ね暗譜もでき、曲の全部が通せる段階になっても、曲によっては「難所」が残ることがあります
基本的にはその部分を何百回でも弾いて克服するしかないです(^_^;)
でも、自分が練習していていくつか気づいたこともあります
ただし、人によって難所もいろいろですから、オールマイティではありませんし、
あくまで私の場合と言うことですから、結果は保証できませんけど(^_^;)

①目で弾く
押さえるべき場所を弾く一瞬前に目で押さえる」のです
なぜ有効かは、私には説明できませんが、経験上は何度もこれに助けられました
同じ箇所を数日練習してもどうしてもうまくいかなかったのに、これですんなり乗り切れたこともあります
岸部眞明さんの動画で、その場面だけ岸部さんが指板を目で追っているのがヒントになりました(笑)

②運指を見直す
難所克服というためだけではないですが「運指の見直し」も場合によっては必要です
できれば、この段階より前に正しい運指を見つけていることが好ましいのですが
どうしてもスムーズな演奏ができないときは、運指を誤ってる場合があります
模範動画を見たり、自分で考え抜いたり、方法はいろいろですけど
運指を再考することで問題解決につながることは多いです
ちなみに私は「自分で考え抜く」ほうです
上手い解決を見つけるのは、なんかパズルを解くような楽しさもあります
で、これ!っていうのを見つけてから、演奏動画を探します
自分の考えた運指が正解だったとき・・・これがまあえらく嬉しいのです(^_^;)
具体的には、「親指押弦」や「セーハ」が絡んでる場合が多いです

③基準指を速く着地させる
3,4本の指で同時に押さえるような難しいフォームとかの場合、
全部の指を一度に配置しようとすると、指全体がうろうろしておさえられないことがあります
こう言うときには中指なら中指を一瞬速く着地させて、他の指を中指を基準に配置してやると
意外に押さえやすくなることがあります
基準指が中指なのか他の指なのかは、いろいろと試してみて下さい
(2015.8.18追記)
「ギターとスローライフを愉しむ」というサイト様で「ガイドフィンガー」という言葉を見つけました
私の記述とは少し主旨は異なりますが、大変参考になるので、
サイト内で紹介されていた動画をここでもご紹介しておきたいと思います
https://youtu.be/QOoliZZZpBE

④フォームを変える 
私は左ももにギターのくびれを置いて、クラッシックギターのように構えます
ですが、そもそも基本ができてない(笑)ので、ギターを立てずに寝かしたままのことが多くて
左手が体から遠くなることがしばしばあります
このフォームの時に、たとえば小指をいっぱいに広げないと届かないような
弾きにくくなるコードに時々であいます
こんな時は「顔と左手を近づける」みたいにしてフォームを少し変更すると弾きやすくなります
ギターを体に引き寄せても、体をギターに近づけてもかまわないですが
左脇を絞りつつ、左肘が1弦側に回り込むようにすると<私は>押さえやすいです
これは、一例なので「何でもうまくいく」方法ではないですが
要はギターと体の位置関係や左腕の形などを見直すことで弾きやすくなることはあるということです
それと無理に弾きにくいフォームのまま続けていると、左手首などを痛めることもあるので
「チクッ」とでもどこかに痛みが走ったら、あるいは違和感を感じたら
すぐにやめて、痛みも違和感もないフォームを探すのが大事です
難所の克服どころではなくなってしまいますから・・・

⑤簡便化する
奥の手ですね(笑)
どうしてもだめなときは手抜きをするのもありだと思います
私も「赤とんぼ」で1カ所、「黄昏」で数カ所とか、まあまあやってます(^_^;)
どう手抜きをするかは自分で考えるしかないですけど
たとえば難しいフォームが出てきてこれがなかなか押さえられないとすれば
主旋律の構成音は抜かせないとしても
指を1本省略しても曲の雰囲気が壊れないような省略箇所がないかを探してみます
プロではないのですから、弾けないとあきらめるより、そうやってでも弾けた方が楽しいです
それに、時間が経過してスキルアップしてから同じ箇所をやって見るとtab譜どおり弾けるかもしれません
ただ、さすがに「違う曲になっちゃった~」というのは・・・・ん~~どうなんでしょ
見事なアレンジ能力、というべきでしょうか・・・
ま、それもいいか(爆)


他にも、「ギターのせいにする」とか「音声編集テクニックを磨く」とか
怪しげな方法はたくさんありますけど、きりがないのでこの辺で・・・(爆)

【第6段階】 演奏を記録しよう

難所も克服できましたね(笑)
本当はここから、曲の雰囲気を作り上げていったり、リズムキープしたり
要は曲のレベルアップを図るのでしょうけど、私はやりません、やらないというか
私は、一度弾いた曲というのは、割と長い間、曲によっては何年か弾き続けるので
その間に多少はレベルアップするかもという、甘い考えも少しあったりします
ともあれ、ここまで来れば、自分としては1曲完成です
◇ \(^-^)/バンザーイ、/( )\モヒトツ、\(^o^)/バンザーイ ◇
ということで、この第6段階というのは「記録」のステップです
録画録音をしなくても「弾けた」という満足感は残りますが、記録というのもとても大事です
客観的に聞くことでミスや勘違い、その他改善点にも気づきやすいですし
良い記録を残すために何度もチャレンジすること自体が、良い仕上練習になります
そしてなにより、万一その曲を弾かなくなったとしても良い想い出になりますから
私は必ず記録をとるようにしています
私の場合は、この最終段階だけでなく、練習の開始から各段階で録画します
録画慣れしておくことで、最終の録画でちょっとはミスが減らせるかなと思いまして・・・(笑)

【その他】 必ず弾けるようになるからあせらない

全体を通して大切なことは「あせらないこと」です
難しければそれだけ時間はかかります
早く(速く、ではなく)弾けるようになるというのは、なんの自慢にもなりません(笑)
難所を練習していて何百回やってもできずに「もうギターやめた~!」となる前に
練習をやめましょう、そのうちきっとまた弾きたくなります、そしたら再開です
またまた、経験上の話(すなわち、根拠のない話・・)で恐縮ですが
根を詰めて数時間練習すれば、もちろんそれなりに練習の成果というのはありますが
実際にその結果が体になじむのは、翌日か翌々日です
楽譜を目でおって頭で処理しているのが「当日」ですが、
それ以降徐々に頭で処理する部分が少なくなって、体というか指になじんでいきます
暗譜でもそうなんですが、「脳の記憶」が「体の記憶」に変わっていくのには時間がかかります
ですから、その日できなかったからと言って、焦ることは全くないのです
その日どうしてもできなかったことが
日を置いていきなりできるようになることなんて、寝て起きたら弾けたなんて・・・
良くあることです(笑)
「涙そうそう」を練習してるなら、「なんくるないさ~~」ってつぶやきましょう
世のソロギター曲の半分は、時間さえかければ必ず弾けると、私は信じております

上に「嫌になる前に中断」とは書きましたが、もしも曲の習得に行き詰まって休んだとしても、
ギターにさわる、コードを奏でると言った程度の接触は毎日続けるのが
とても大切だと思います
「何の練習にもなってないよ」と思うかもしれませんが、そんなことはないです
(・・・と、私は考えています)

【おまけ:うまく聞こえる(見える)ために】 聞き手が感じる気持ちよさ

趣味の世界のことですから、「自分で弾いてて気持ちよい」ならば、それが一番です
私の場合は、まだ自己満足レベルにも至らず練習中の身ですから、
あまり大きなことは言えませんが、動画サイトやライブなどで多くのソロギター演奏を聴いていて
「この人、上手い!」と感じるポイントが3つあります

★リズムキープができている
とにかく正確にリズムキープできるというのはすごいことです
もちろん♪120のところを♪117で弾いても何の問題もないことですが
120なら120、117なら117をキープできることに、底力を感じます
(意図的な緩急があるときは別ですが)

★メロディが立っている
主旋律と伴奏を同時に奏でるソロギターですが、曲の主役と言えばやはり主旋律です
両方を同じ強さ、音量で弾いてしまいがちですが
伴奏に主旋律が埋もれず、主役らしく聞こえてくる演奏はとても上手く聞こえます
主旋律となる音をやや強めにはっきりと弾くことに加えて
音が短く切れてしまわない、ということも大切じゃないかと思います

★左手がどたばたしない
演奏の聞こえ方とは直接関連がないかもしれませんが
プロギタリストやアマの上級者の演奏動画ではほぼ例外なく「左手の動きがなめらか」です
なめらかというか、動き方が本当に少ないです
私などは自分の動画を見て、超忙しく動く左手を見て笑ってしまいます(笑)
ただ、これは意識して「なめらかな左手」を目指すというよりも
習熟度に応じて自然と動きが少なくなっていくと思うので
自分の習熟度を測る一つの目安になるかもしれませんね


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【西村歩さん「涙そうそう」の経過を追って】

良い実例とはとても言えませんけど、ちょうど練習していた「涙そうそう」の経過を追いながら
練習過程を見てみましょう
曲の構成は、上記のとおり「イントロAABCCBDアウトロ」ということにします

初日:イントロAABまで
この曲の最初の練習単位を「イントロAAB」までと決めて練習開始です
初日は、スローテンポでも良いのでこの単位を流れに乗って弾けるというのを目指しました
 

3日目:イントロAABCCBまで
「イントロAAB」が形になってきたと感じたのでCCBまで進めました
暗譜しようとは特に思わなかったのですが、ABCはうろ覚えながら頭に入りました
ただこの時点ではCCの部分がなかなか難しくて上手く弾けません
  
 
5日目: 全曲通し
CCが何とか弾けるようになってきて、Dアウトロも加えた全曲に練習範囲を広げました
一応暗譜は特に意識しなくても覚えてしまったのですが、まだほとんど体にはなじんでおらず
頭で処理して弾くと言うのがなかなか追いつかない感じです
考えてるうちにタイミングを外してつっかえてしまいます
こんなふうに暗譜が出来て、楽譜から目を離すようになると、上手く弾けてたところもつまづきだして、
なんか下手になったように感じたりもしますが、気にしません(笑)
 

 
6日目:暗譜がなじんでくる
暗譜がしだいに体になじんで、全体にスムーズさが出てきました
ただ、暗譜自体はほぼ完了しているのですが、
この曲はDのコーダもB+Cの変化形でできているので、繰り返しが非常に多く
今いったいどこを弾いているのかを、忘れてしまいがちです(笑)
パートの暗譜は完璧でも、こういう落とし穴があるので、
パートごと抜かしてみたり、不要なパートを弾いてみたりという失敗に注意が必要みたいです
 
 
 また、このころになってようやく16分休符の存在に気づきます(^_^;)
ずっと「変だナー」「違和感あるな~」って思ってたのが、やっとしっくり聞こえるようになりました
そして、休符の次の次がなぜ1弦開放ではなくて2弦3Fなのかが理解できました
(1弦開放と2弦3Fは、このチューニングでは同じ音程です)


もうすぐみたいにも思いますけど、ここからが結構時間がかかります
やっぱり、10日間でギリギリになりそうです

10日目:一応曲にはなったけど・・
暗譜はほぼできあがってますが、まだまだ多くの部分で課題は残りました
詳しくは 西村歩さん「涙そうそう」 の記事に書きましたが
自分で完成って思えるまでにはもう少し時間がかかりそうです
でも10日間の結果としては、満足しております(笑)