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2019年1月9日水曜日

ショックマウントの替えゴム製作

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【2020.10.12追記】
最近、妙にこの記事の閲覧が多いです(笑)
ありがたい限りですが、この記事を書いたあとの出来事として
 ・金天馬の赤いゴム紐は思った以上に伸びるので何度か切り詰める作業が必要
  私自身はこの記事のあと3回程度切り詰め作業をしています
ということがありましたので、以下にご留意下さい
 ・初回製作は記事で書いた「マイナス2cm」よりも短めで製作してみてください
  伸びてしまったゴムより3~4cmくらい短くても良いかもしれません
 ・それでも、伸びによって何度か切り詰めが必要になります
 ・切り詰めるたびに留め金具が1個必要になるので、留め金具はある程度余裕を持って
  用意しておきましょう
  留め金具は10個入りですが、ショックマウント1つ(ゴム2本)につき、
  ゴムの伸びが落ち着くまで4~6個は消費すると考えていただければと思います
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サイドアドレスのコンデンサーマイクの必需品「ショックマウント」
使い始めた頃にはそのメカめかしいお姿に心ときめいたものです

ショックマウントが、なにゆえマイクを不要な振動から守れるかと言えば
ジグザグに張り巡らされたゴムで、マイクを宙づり状態にしているためなのでして
このゴムがショックマウントのカナメなのであります

ところがこのゴムは、ショックマウントが高級品であれ、激安であれ、
いつかは伸びるものでして、ある意味「消耗品」という位置づけの部品と言えます
伸びてくると、こんなふうに金具から外れたり、上手くマイクを保持できなくなります

ゴムが伸びて爪から外れやすい

「そんなに高いものには思えないし買えば良いじゃん」と思われるのも当然ですが
これが意外に手に入れにくい
まれに、特定の型番のショックマウントについて替えゴムが販売されてるケースもありますが
これで手持ちのショックマウントに代用しようと思っても
販売品に関しての長さ情報が無く、代用できるかどうかわかりません
それに、ゴムのくせに(笑)、そこそこなお値段・・・


パンツのゴムで代用とか、皆さん知恵をコラしてるようですが
どうせならある程度見てくれも良いものを作れないか、ということでトライしたのが今回の記事です

準備


【材料編】

まず、amazonでこんなものを仕入れました
  ・3mmゴム紐432円(税送料込み)
  ・2mmゴム紐334円(税送料込み)
  ・止め金具394円(税送料込み)
の合計1,160円が材料費ですが
2mmと3mmのゴムは試行用に購入したもので、実際にはどちらか一方でかまいません
3mmというのはショックマウント用にはかなり太いと思われましたが、
実際に届いたものを測ってみると2.7mm程度で、意外にもジャストフィット
2mmも見た目はやや細いという印象はありますが、強度的には十分でした





【道具編】

ゴム留め金具をカシメるための道具が必要です
最初はラジオペンチ一つで大丈夫だと思っていたのですが、金具の爪を食い込ませるには
やはり電工ペンチのようなものがあった方が良さそうです
でももちろんラジオペンチだけでもなんとかなるのでご心配なくw



 

製作


【長さ決め】

まずは、「伸びてしまったゴム」をショックマウントから取り外し、切り離します
さあ、これでもう後戻りはできません(笑)
これを基準に新しいゴムの長さを決めるわけですが、同じ長さでは話にならないのは当然です
どのくらい短くすれば良いかは、もう勘と経験の世界でしか無いのですが
私は、「伸びたゴムの長さマイナス2cm」で試作品を作成することにしました

もちろんマイナス3cmとかでも使えるとは思うのですが
ショックマウントの構造上、マイクを保持できる範囲でギリギリ長め、すなわち
あまりガチガチに固定するような窮屈さは避けた方が良いのでは無いかという判断です
(理屈的に正しいかどうかは不明です、なんとなくですw)

【太さ決め】

仕入れたゴムの太さのどれを使うか(2mm、3mm)ってことですが
上にも書いたように、2mmでも機能的には十分ですが、見た目感から行けば3mmがジャストです
  ※3mmといっても実寸は2.7mm程度でした
ただし、ショックマウントのゴム保持用の爪との相性もあるかと思いますので
絶対3mmがよいとも言えないのですが
幸いなことに、うちで使用中のショックマウントでは、すべて3mmゴムの使用が可能でした

【輪の形状につなぐ】

これね~、色々考えたんですw
いえ、色々考えなくても単純に「結ぶ」だけでも良いのですが、そこは「形にこだわる人」でして
なんとか格好の良いものを作りたいのでありますよ

その1:最初考えたのは、「熱収縮チューブ+瞬間接着剤」です

 ①ゴムよりもほんの少し太めの熱収縮チューブを2cm弱に切る
 ②ゴムのつなぎ目に熱収縮チューブをあてがい、スキマから瞬間接着剤を注入
 ③ある程度固まったかなと思った時点で、熱を加えて収縮させる

一応試作品も作成したのですが、お約束の失敗も・・・・(笑)・・・と、言いますのは

 ・熱を加えて収縮させると、乾ききってなかった瞬間接着剤があふれ出す
 ・この接着剤にライターの火が引火して、ゴムごと炎上(爆)
 ・どのみちライター加熱では熱収縮チューブの端部を収縮させるのは難しいので
  ヒートガンなどが無ければダメかも

とりあえず、一度は失敗したものの2度目の試作品は一応使用に耐えるものができました

その2:次に考えたのが、材料編でも書いた「留め金具を使う方法」です

まずは留め金具の構造がどうなってるのか見てみましょう
(A)のように外側にジグザグの爪、また(B)のように内側にも2本の爪があります

 (A)                    (B)

内側の爪が、ゴムをしっかり掴むので、最低限、内ヅメをしっかり食い込ませれば
あとは金具全体でしっかりゴムを締め付けてあげればそうそう外れると言うことはないと思います
この場合は、ラジオペンチ1本あればなんとかなると思います

しかし、より強固に留めるためには、外ヅメがゴムに食い込む形が望ましく
そのためには電工ペンチのようなものが必要です
(もしかすると専用の工具があるかもしれませんが、私は見つけられませんでした)

 ①最も大事なのは内ヅメをしっかりゴムに食い込ませることです
   ラジオペンチを使ってゴムが確実につめに食い込むように押さえ込みます
 ②次に両脇の遊びを無くすようにペンチで強く挟みます(写真Aの上下方向に力を加える)
  このとき外ヅメが外側に曲がらないように気をつけます
 ③最後に①と同じ方向に強くペンチで挟んで金具とゴムの遊びを完全に無くします

通常は上記で大丈夫だと思いますが、より強く固定するためにここから電工ペンチでカシメます
ここらは言葉では上手く説明できないので、ある程度試行錯誤が必要かも知れません
(もちろん私もそうだったですが)
下の写真左は、まだ爪が1本食い込んでいない状態だったので、
再度カシメて右の写真のように食い込ませてみたものです


後記


さて、こんなことに、なんで一生懸命になってるんだろうかと、不思議に思うかもしれませんが
こんなことこそ楽しいのですよ
ぶっちゃけ、パンツのゴム紐買って適当な長さでキュッて縛ればそれで役目は果たすのです
しかし、それでは気にいら~~んと思うのが趣味人の端くれというもの

そして、このできばえに「カッコエエ~~~~!」とため息つきながらうっとりと眺める一瞬こそが
至福のときなのでありますよ


【コスパ?】

そんな無粋なことをききますか(笑)
今回の赤ゴム紐と留め金具だけを買ったとすればそれで826円です
通常、ショックマウントは2本のゴム紐が使われてますが
上の写真で言えば、赤が37cm前後、下部の黒ゴムはもう少し短いです
ということは1セット分作ったとして73cm前後が必要で、これを3mのゴム紐から作るとすれば
概ね4セット分を製作可能となります

でも、きっと失敗もアルでしょうから(笑)
とりあえず3セット分製作可能と考えれば、それで826円ならコスパは上々です
ただね~、普通はマイクを何本も稼働している人ってそれほどいないわけで
3セット分も製作する必要があるのか?と問われれば・・・
まあないわなあ(^_^;)

しか~し、自分のショックマウントにジャストフィットの替えゴムが作れるという、この唯一無二性!
それが826円で手に入ることにこそ、価値を見出して欲しい!
へりくつ?そうかも知れない・・・(笑)

ともあれ、もうゴム伸び、怖くないぞ!どんとこい!!w


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