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2020年11月11日水曜日

初リボンマイク sE Electronics X1R

はい、安いマイクのコレクターです

これまで、「アコギ録音=コンデンサーマイク」との考えでいくつか集めてきた私ですが
リボンマイクの存在にはもちろん気づいておりました
しかしながら、「やや高域が不足してキラキラしない」というネット評価もあり
なかなか踏み切れないまま今に至った次第ですが・・・・
某楽器店のポイントが背中を押してくれまして、購入となりました

sE Electronics X1R

リボンマイクはダイナミックマイクと基本的な原理はほぼ同じです
空気の振動を電気信号に変換するのですが、ダイナミックマイクがコイルで空気振動をとらえるのに対し、リボンマイクはアルミ箔で作られたリボンでとらえます。
リボンマイクのアルミリボンは、微細な空気の動きにも振動させるため、ごく薄く作られており、その分取扱や管理に気を遣いますが、「柔らかく立体感のある音」という評価もあり、なにもかも詳細に拾ってしまうコンデンサーマイクとは違った趣のある音が録れるマイクでもあります

sE Electronics X1Rは、ハンドメイドリボンマイクのような滑らかさを持ちつつ、多用途性、耐久性を従来のリボンマイクより高めた扱いやすいマイクです
 ■リボンマイク
 ■パッシブ
 ■周波数特性: 20-16K Hz ±1dB
 ■感度: -55.3dB 1V/Pa ±1dB
 ■指向性: 8の字
 ■インピーダンス: 200 ohm
 ■コネクタ: XLR 3ピン
 ■最大音圧レベル: 135dB
 ■重量: 0.5Kg

使用上の注意点

リボンマイクには電源を要するアクティブタイプのものも存在しますが、多くは電源を要しない「パッシブタイプ」です
パッシブタイプなのに48vファンタム電源を供給してしまうと故障の原因にもなり得ますので、マイクの仕様に応じた取扱が必要です

次に、パッシブリボンマイクは、感度が低いものが多いため、マイクプリアンプには余裕のあるゲインが求められます
ダイナミックマイクを使える程度のゲインがあれば一応使用はできますが、単体マイクプリアンプを用意した方が音にもセッティングにも有利では無いかと思います

保管に関しては、コンデンサーと同様に高湿度は避けることと
リボンがたるまないように「寝かして保管しない」ことが重要です

音質など

以下は、ギター生音の録音結果です
確かに高域のきらきらはかなりおさえられた感じを受けます
しかし、だからといってこもった感じはなく、十分にリアルな音に聞こえます
高域が耳につく音を好まない方もいらっしゃいますから
場合によってはこちらの方がよいかもしれません

また、聴いていてどこかレトロな雰囲気を感じるのもこのマイクの特徴かも知れません
ハイファイ寄りではなく、どちらかと言えばローファイな音というのでしょうか
言葉にするのは少し難しいですが、レトロと言っても悪い意味ではなく
「雰囲気のある音」って言えるかも知れません

・マイク:sE Electronics X1R
・マイクプリアンプ:Golden Age Pre73 jr
・ギター:LOWDEN O-32
・録音距離:概ね30cmくらい
・音声処理:音量調整以外はなにもしていません



次に、同じ音源に後付けのリバーブをかけてみました
リバーブの乗り方も十分と感じられます
今回のリバーブ設定はやや中高域を強調した感じでやってみました


※実はこの録音はかなり前のもので、リバーブの設定も現在使ってる設定とは
少し異なります(現在はプリディレイ=ゼロ、等々)

感想

初めてのリボンマイクでしたが、感触は上々です
キラキラと言うよりは引き締まった力強い中低音が魅力なマイクですが
ダイナミックマイクのような固さもなく、
コンデンサーとダイナミックの中間的な音のようでもあります

今回のsE Electronics X1Rはリボンマイクとしては廉価なものになりますが
さらに上位機種となると、お値段が・・
なので、きっとこれ以上リボンマイクを買うことはないと思いますけど・・・(笑)

でもsE Electronics X1Rは安価であっても時々は使ってみたくなる
そんな魅力は十分持ってるマイクだと思います

2 件のコメント:

  1. リボンマイクを勉強させていただきました。
    ZiZiさんは私のマイク先生です!
    しかし、ファンタム電源でないとは初めて知りました。

    解説の通り、なんかレトロな雰囲気
    まさしく同感です。
    私的にはリバーブなしの音質 好みです!
    選曲も合ってます。
    red shose dance行きますね!期待しています。

    そしてわざわざブログのために、
    マイクの輪切り 頭が下がります(笑)

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  2. >bs-guitar-funnypage さん

    コメントありがとうございます

    リボンマイク・・・周波数特性を見ただけなら
    きっと買うことはない類いのマイクなんですが
    高域は伸びなくてもけしてこもることなく
    不思議な柔らかさがあるという、ちょっと変わったマイクです

    今回のはパッシブタイプでしたが
    リボンマイクの中にはファンタムを必要とするアクティブタイプもあります
    パッシブタイプは誤って通電してしまうと
    故障の原因になるようなので
    むしろアクティブタイプの方が何かと扱いやすいかも知れませんね!

    レッドシューズダンス・・・・一体いつになりますことやら(笑)

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