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2015年11月29日日曜日

MARTIN D-18GE (2000)

もう長い間(と言っても1年半くらい)D-28GEの兄弟捜しをしていました
DスタイルGE三兄弟といえば45GE,28GE,18GE
しかし長男の45GEは、言うに言えない事情(笑)で捜索は断念してたので
ターゲットは18GEに絞られていたのでしたが、
ほぼ新品コンディションの2000年製をようやく見つけました


Top : AdirondackSpruce
Side : Mahogany
Back : Mahogany
Neck : Mahogany
Fingerboard : Ebony
Bridge : Ebony
Headplate : Jacaranda
MachineHead : Waverly
FingerboardInlay : Dot
Rosette : Blac&White
Binding : Black&White
PickGuard : Tortoise
Pickup : None
Nutwidth : 44,7mm
Scale : 645,2mm
Case : OriginalHardCase

到着までの経緯は概ね「到着編」に書いたので、早速本題へ

【ケース①】

ケースはギター本体と違ってビンテージ感満点です
金具のサビ具合は全金具が写真程度に進行していて
28GEでも思ったのですが、結構早く錆びるものなんだなと、妙に感心してしまいます
中にあった革製のタグでTKL製のケースだとわかります


【ケース②】

ケース内部、これって変色なんでしょうか?
28GEはきれいな緑色だったのですが、緑とオレンジのグラデーション・・・(^_^;)
湿気もしくはギターの塗装との反応によると思われますが、やけにあざやかなオレンジです
グーグルの画像検索でも調べましたが、これほど見事な変色例は見つかりませんでした(笑)
ギターに全くダメージもないので、これはこれで良しとしましょう
ケースの中には保証書などの書類も入っておりました


【ヘッド表】

写真では明るく映ってますが、ロゴは金と言うより明るい茶色に黒のアウトラインです
こんもり盛り上がるくらいの金!が良かったんですけど(笑)、目が慣れてくると、まあいいかと
ヘッドプレートはハカランダです
ナットはマンモスだとの噂もありますが、さすがに良くわかりません(^_^;)


【ヘッド裏】

チューナーはウェーバリーのオープンバック
メカメカしいのが好きな私にはツボですが、この小さなバタービーンペグはちょっと使いにくい
しかし、同じタイプの28GEよりは回り方がスムーズで精緻な感じがします
個体差かもしれませんし、もしかするとナット素材の違いによる影響もあるかもしれません


【ネック】

ネック素材はマホガニー、指板はエボニーです
ポジションマークは、アバロンのドットインレイになっています


【トップ】

1995年に初登場した18GEですが、そのときのトップはシトカスプルースでした
その後1999年にトップがアディロンダックスプルースに変更となりましたので
この個体もアディロンダックとなります
通常アディロンは目がやや開き加減の方が良材とされることが多いようですが
このギターでは広い部分と狭い部分が混じっています
写真ではちょっと色の濃いところが、目の詰んだ部分になってます


【ピックガード・ブリッジ】

ピックガードはTortoiseとなってますけど、
ベッコウ柄という意味か、ほんとのベッコウなのか、ちょっと勉強不足でわかっていません
質感がとてもなめらかですが、多分ベッコウ柄と言うことだと思います
ブリッジはエボニー、サドルは?・・・さらに勉強不足ですが牛骨??でしょうか
ブリッジピンも良くわからないのですが、何となくプラスチッキーな雰囲気です



【サイド&バック】

ともにマホガニーです


【ボディ内】

ネックブロック方向とエンドブロック方向です
丸に橘さんの情報で割れ止めは布テープとわかってましたが、
実物を見られて感激しています


【その他】

ラベルにはシリアルとかの記載はありません
ラベルの色は1995の18GEとは異なっています(1995は何というか紫と黄色のグラデーション)
サドルは3mm弱の余裕がありますけど、現在の弦高は2mmなのでこのままで十分です


【おまけ】

トップがあまりにきれいなので「こんなアディロン見たことね~」と思った私は
いにしえより伝わる「アディロン光透過伝説」を検証しております(爆)
まあ、実際はあまり当てにならないらしいですけど・・・


【音】

音はまだまだ若いなあと思いますが、
私も「本来の18GEの音」というのを知らないので、何とも言えない部分があります(笑)
実は、弦を張った直後には「鳴ってるけど、そこそこ普通の音だなあ」という感想でした
しかし、一夜明けてみると大物の片鱗を見せ始めた気がしてます
やはり、冬眠からさめるためには、弾き込みが必要なのでしょうね

以下はちょっと時間がとれないので、中身的にはサイテイですけど
到着時の音として、私も残しておきたいので、サンプル音源です
仕事中につき、エアコン、PC全開でノイズが多いのでご注意下さい
弦は到着後に張ったピラミッドのNo,327です

 1)フィンガー:https://youtu.be/Z-hgDDcQ2eA
    練習中のうららの丘、と言うことでまともに弾けてませんがご勘弁!

 2)ストローク:https://youtu.be/FsvPDjCqTeQ
    自分で笑うくらいド下手、・・・・・普段やってないもの仕方ないサ~~~
    ピックですか?ようつかいません(^_^;)




12 件のコメント:

  1. ziziさん
    おはようございます。

    早速録音したのですね。
    18GEの音の特徴は派手目なので若く聞こえるのではないでしょうか。
    ビル・コリングスのインタビューにあったのですが、良質のアディロンは叩いて判断し、その材のかたさで厚さを決めるとありました。
    結局、硬いアディロンは薄く出来るとのことではないでしょうか。
    それを考えると良質なアディロンは硬いってことになります、目の詰んだziziさん流に言うと横にさざ波があるアディロンは硬いから良質なアディロンと言えるのではないでしょうか。
    柔らかいアディロンでもOMサイズのギターなら強度も確保できるので薄くても問題ないかと思いますが。
    そのケースは変色しますねー、18GEはあまり弾かれていなかったとのこと、空気の入れ換え不足での変色だと推測します。
    弾きこみについてですが、自分は弾き込んで音が良くなると言うより、弦を張ってテンション掛けるとトップが膨らむので良く鳴るのだと思っています。
    特に強くストロークした後は鳴りますよね、強くストロークするってことは強いテンションが掛かるってことでトップの膨らみもいつも以上にアーチをかきます。
    勿論、年数による材の枯れは絶対に必要だと思います。

    おっと、何か真面目に書き込んでしまいました。
    自分はオーセンがいいと思っていたのですが初期のマホネックのGEもいいなーと思ってしまいました。
    今日、大久保で仕事なので時間あったらクロサワか中古楽器で弾いてくるかなー。

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  2. しばしばさん、おはようございます
    夜に休憩はいったら、横に立てた18君がもう力一杯呼ぶものですから(笑)
    一気に記事つくって音も録りました

    材の話しは、しばしばさんのように豊富な知識に基づいて
    知的に書ければいいのですが
    私は絶対的に知見が不足するのでどうしても観念的な話に終始してしまいます
    また、材と音の関係性には特に疎い、といいますか
    私基本的にはデータ分析とかの技術屋ですので
    数値とか理屈とかで説明しづらいものには
    理解しようとすることにどこか拒絶反応を示します
    代表的なのは「職人技」だったりします(笑)

    うちのアディロンで言えば
    がっつり目の開いたD28GEが一番キラキラとして
    しかも迫力もあると言うことで「すごい!」って感じるのですが
    ソロギターだと逆に曲を選びそうだなという面もあります
    スローで繊細な曲はあいそうですけど
    テンポ良く軽快にという曲だと、
    相当なテクニシャンじゃないと扱いきれないのじゃないかと
    感じたりするわけです
    音の善し悪し判断もギターの用途で変わる可能性があるし
    アディロンと他の材の組み合わせや構造でも変わるので
    つまるところまさに、
    しばしばさんの言われるとおり
    職人がどこまでその材の性質を見極めて生かし切るかが
    全てではないかと言う気もしてます
    すいません、またボ~~っとした話になってきました
    でもどこかの動画で「ギターは材なのか腕なのか」という
    テーマのものを見た気がしますので
    こういった議論って結構昔からされていたのかもしれないですね

    ケースはやっぱり変色でしたか・・・
    最初に考えたのは
    「さすがマーチン、湿度で色の変化する素材なのか」と(笑)
    でもいつまでも色の変化がないので、この仮説はあっさりと棄却
    今は屋外で「陰干し」中であります

    弾き込みのことも私は良くわかりません
    良いのか悪いのか18GEは30本目のギターになるので
    事実上、1本のギターを弾き込むと言うことが難しくもあります
    宇坂ギターだけはこの半年、ほぼ毎日弾いてますので
    ある程度弾き込んだとも言えるんですけど
    正直、あまり音の変化は感じられません
    アディロン+ココボロという強靱すぎる材の組み合わせだからなのか
    まだ弾き込みが足りないのか、それも良くわかりません
    ここだけの話ですが
    試奏の時が一番音が良かったような・・・・・(^_^;)

    さて長くなってしまいました
    今日は楽器店巡りですか、うらやましいですけど
    とても危険なので、無事のお帰りをお待ちしてます
    でも、丸に橘さんとあわせて18GE三兄弟というのも
    いいなあって
    一人言ですけど・・・

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  3. ziziさん
    こんばんは。

    まあ自分が気に入れば杢目なんてどうでもいいと思います。
    1万円のギターが世界一気に入ったならお金使わなくていいですよね、その方が幸せかも。

    30本ですか、凄いですね〜。
    自分は8本ですが、それでも大変です。
    確かにケース合わせると60・・・
    凄い��

    今、仕事終わって中古楽器見てきました。
    2006年のD-18GEがありましたが30万台でした、ziziさんのGEのトップと大違いでしたよ。
    全般に値上りしてました、D-28の60年代後期は見た目悪いので80万台、綺麗なら100です。
    欲しいギターは1本も無かったので無事でした。

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  4. しばしばさん、お帰りなさい
    無事の帰還、良かったです

    そうですね1本がめちゃくちゃ気に入ればそれにこしたこと無いです
    私は3年前までアコギというのをほとんど知らなかったので
    どんな音がするんだろうという興味のままに
    買ってたら、とうとう30本になってしまいました
    全部まとめて1本にすれば、なんて思わなくもないですが
    そんなに後悔は・・・してない・・・と思います(^_^;)

    さすがに都会だと、GEとかビンテージとか
    楽器店にあるんですね
    それだけでもうらやましい環境です
    こちらだと、もう本当に限られていて
    中古ギターになると知る限りは県外の1店舗しかありません
    そんなこんなで今回はオークションという暴挙?に出ました(笑)
    結果は万歳ですが、ほんとに胃の痛くなるような思いをしました

    今、良い音で鳴っておりますよ
    気持ちよくひたっております~~

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  5. キャプテンチュウハイ2015年11月29日 21:25

    早速録音お聞きしました。
    良い音ですよね。前オーナーさんはどのくらい弾いていたんでしょうね。
    私見ですが、あまり弾かれてないな響きと思いました。
    そうだとしたらこの先かなり期待出来るのではないでしょうか。

    図々しくも、ちょっとお願いが有ります。
    構造の研究中なのでどうしても気になるんですが、サウンドホール周りで
    板厚どのくらいでしょう?お時間のあるときで構いませんのでお教え頂けると嬉しいです。

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  6. キャプテンチュウハイさん、こんばんは

    前のオーナー様はコレクションをしてただけのようで
    年に数回、調整に出した楽器店でのみ弦を張っていたそうです
    なので、もう15歳ですがまだまだ赤ん坊のようなギターです

    さっき版厚測ってみました
    電子ノギスで5.61mm(サウンドホールのブリッジ端)
    弦張ったままなんで、かつおっかなびっくりなんで・・・
    これっておかしいですよね
    5mmもあるはず無いと思うんですが・・・
    ・・・・
    すいませんサウンドホールをのぞき込むとXブレースの薄い横木?
    を挟み込んでました(笑)
    再度測ると3.15mmと表示されます
    ただこのブリッジ方向だとブレースが邪魔してトップだけをつかめる幅が
    2mm程度しかないので若干正確さに欠けます
    また今度弦交換の時にでもサイド側の版厚を測ってみますね!

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  7. 同じD-18でも、スタンダードとはまったく違いますよね。
    私は、D-18GEを弾いていると、最高だなあと思うのです。D-45なくてもいいなあ、などと。
    もちろん、D-45を弾けば非板で「最高だなあ」と思うんですけど。(笑)
    やはり、一家に一本!と。(笑)
    しかしながら、ziziさんの写真の上手いこと。
    私とは比べものになりません。。。。
    音色、拝聴しました。ziziさんは耳が肥えているのかと思います。

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  8. キャプテンチュウハイ2015年11月29日 22:13

    くだらないことにお付き合いいただき恐縮です。
    5の数字に驚愕しましたが、そうですよね。さすがにそれはないです(笑)

    誤差は多少あれど、結構厚みあるんですねぇ。
    2mm後半くらいかと思っていたので意外な結果でした。
    悪い意味ではなくて凄く普通なんですね、そこは。

    ちなみに私も気になって自作トップのシトカが光を透過するかやってみました。
    ……普通に透過しちゃいますね(笑)

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  9. 丸に橘さん、こんばんは

    このギターってなんなんでしょうね
    弾いてるとどんどんシアワセになっていくような気がします
    うちのどれにもない癒し力があるように思えてなりません
    そう思うと
    この状態で保存していただいていた前オーナー様に
    感謝してもしきれないような気がしてます

    写真ですか~
    最後の1枚は奇跡の一枚です(笑)
    まあたま~~~には、こんな風に映ってくれることもあります
    もし丸に橘さんのデジカメに絞りを設定できる機能があれば
    設定できる「最小値」にしてやると背景が少しぼけて写りますよ

    褒めていただけてすごく嬉しいです!

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  10. キャプテンチュウハイさん、こんばんは

    あはは、私もおかしいなと(笑)
    でも金属製のノギスはやっぱり傷がつくのが気になって
    どうもしっかり板を挟むのがためらわれてしまいます
    と言うことで、さきほどamazonでプラ製のノギスを注文しました(^_^;)
    今度の弦交換の時にはあちこち測ってみますが
    12月半ばくらいまでちょっとお待ち下さいね

    光透過伝説・・・・・(^_^;)
    そうなんです、光を通すシトカがあるということで
    もう今は都市伝説と化しているようです(笑)
    ですが、自己満足にひたるには十分なので、
    こんなことでも私なんかは
    「お~~~」などと結構喜んでたりするのであります(爆)

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  11. ziziさん、こんにちは。

    本当に良い音で良い材のギターですね。ほれぼれします。
    この美しい写真の中に、かすかにD-45GEが見え隠れするのは私の老眼のせいでしょうか?

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  12. がめラさん、こんにちは

    いやいやいや、無理無理!(笑)
    なんか最近やたら「ひょうきん族の懺悔室」のシーンが思い出されます
    水かぶったくらいで許される罪なんでしょうか・・・と(^_^;)

    GEも種類多いですから、D-45だけでは済まない可能性もありますよね
    もうこの辺で「最後のギター」としたいな~~
    と思っております(笑)

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