アコギ用のマルチとしてはとてもよくできた製品だと思います
多少、使い方が複雑で慣れが必要ですが、後継機のZOOM AC-3に比べて
・PU、マイク(ファンタム供給可能)の2系統入力とミックスが可能
・エフェクトの種類が豊富
・個人的にはA3の方がAC-3よりも見た目が圧倒的にかっこいい
・「アコース ティック・リモデリング機能」についてはA3もAC-3もほぼ同じ
ということを考えると、今でも十分以上に使える機材であり、
中古市場でも1万5千円前後の価格を維持している人気ぶりもうなずけるというものです
で、このZOOM A3だけを使って、どのあたりまで自分好みの音を作れるか
というのが本日の内容であります
使用機材と本体コントロールの設定
使用機材は以下のとおりです
・ギター:LOWDEN O-32(サンライズ+PASコンタクトのステレオアウト)
・エフェクター:ZOOM A3
・レコーダー:ZOOM Q8
本体コントロールは、以下のように設定しました
・接続:サンライズをマグネットPUに、PASコンタクトをマイクに接続
・使用ボディ設定:LOWDEN O-32に合わせて「JUMBO BODY」を選択
・EQ:LOW、HIGHを盛ってMIDを削ったドンシャリ設定
・GAIN:マグネット、コンタクトとも12時(聴感上はマグネット主体)
・BALANCE:2時くらい(WET寄り)
・MASTER:2時半くらい
サンライズ:エフェクト1~3のすべてが有効
PASコンタクト:エフェクト2~3が有効
エフェクト1:アコース ティック・リモデリング
正直、この機能はあまり好きというわけではない
音が不自然になる場合があるためだが、「はまれば」いい働きをします
今回はZOOM A3の機能を使い切るということで「D-45」を選択して使っています
なおこのエフェクトは「サンライズにのみ有効」であって、マイクにはかかりません
エフェクト2:コンプレッサー
張りのある音を目指して、コンプレッサーを選びました
マニュアルによれば各パラメータの意味は以下のとおりなのですが
これがまためちゃくちゃわかりにくいw
スレッショルドがdb表示でないため、値とスレッショルド値の関連がわかりません(^0^;)
こうなると耳に頼るしかないので、感覚的に設定
実際の採用値は以下のとおりです
エフェクト3:リバーブ
いくつかあるリバーブの中から、一番かかり方が自然な「HD HALL」を選びました
ここで重要なのはリバーブとコンプの順番です
「空間系は最終段に」という鉄則に従えば、
・エフェクト2:コンプレッサー
・エフェクト3:リバーブ
ということで間違うことはないと思うのですが、
ここで申し上げたい「順番」というのは、音作りの立場からのことではなく、
「A3からのステレオ出力のために」ということです
ZOOM A3では最終段のエフェクトがステレオ仕様ならステレオ出力になりますし
最終段がモノラルエフェクトなら「モノラル音声のステレオ出力」ということになってしまいます
どのエフェクトがモノなのかステレオなのかはマニュアルに明記されてないのでわかりにくいですが
空間系やモジュレーション系はステレオエフェクトが多く、
ダイナミクス系はモノラルエフェクトになりますので、もしも
・エフェクト2:リバーブ
・エフェクト3:コンプレッサー
としてしまうと、せっかくのステレオリバーブがモノラル音声化してしまうことに注意が必要です
上記の設定を使って、「夕暮れハート」の前半部分のみを弾いてみました
好き好きはあると思いますが、
1万円半ばで手に入るコンパクトマルチ1台だけで・・・と考えれば
私は十分合格点をあげられるのではないかと、思います
加えて、ZOOM A3だけで、エレアコ+マイクの弾き語りシステムになることや
優秀なアンチフィードバックで現場の即戦力にもなることを考えると
生産終了が疑問に思えるほどのパフォーマンスではないかと思う次第です
むしろ後継機のZOOM AC-3の発売意図がわからんくらいであります(笑)
(たしかに、わかりやすさは向上してますけど)
ZOOM A3 のCompの設定、参考になりました。
返信削除>匿名さん
返信削除コメントありがとうございます
A3のパラメーターの意味は不明なことが多いのですが
とりあえずお役に立てたなら嬉しいです!