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2021年9月18日土曜日

コンデンサーマイク Aspen Pittman Designs DT1

グリルの脱着によって、ボーカルにも楽器にも対応という
とてもユニークなコンデンサーマイクです

Aspen Pittman Designs DT1 ※サウンドハウスHP


Aspen Pittman Designsは、GrooveTubes社を創設した真空管のスペシャリストAspen Pittman氏が立ちあげたブランド。
彼のデザインした商品は、長年にわたり著名ミュージシャンやレコードプロデューサーに求められ続けています。
CPS技術を搭載したパワードスピーカー「Spacestation V.3」、グリルボールを脱着可能にしたコンデンサーマイク「DT1」、マグネット式ポップフィルター「PFM、PFM+」、そしてMark Sampson氏と共同開発し、理想を形にしたギター用ぺダル「Duo Tonic」。
いずれもAspen氏の情熱が込められた魅力溢れる商品をラインナップしています。
<特徴>
■高品質なコンデンサーカプセルは、楽器とボーカルのスタジオ・レコーディングに最適です。フィードバックとハンドリングノイズにも強く、ライブステージ用としても対応します。
■脱着可能なスチール製グリルボールは、取り付けた状態ではボーカル用、取り外した状態では楽器用に適したマイクとして使用可能です。
■独自開発された0.75インチ(19mm)、薄さ6ミクロン24金マイラー・ダイアフラムの中型0.83インチ(21mm)オールブラスカプセルを採用。
■ツアー使用に耐えるラバーアイソレーテッド・カプセル・アッセンブリを採用した頑丈な構造。
■HM2スイベルマウントとビニール・ジッパーケース付属
 <仕様>
  ■低ノイズFET
  ■超単一指向性
  ■周波数レスポンス: 20Hz-18kHz、±1.5dB
  ■感度: 5mV/Pa
  ■等価騒音: 28dB SPL
  ■入力インピーダンス: 500Ω
  ■出力ソースインピーダンス: 200Ω トランスフォーマーレス
  ■最大SPL: 146dB 1%THD
  ■ファンタム電源: 48V
  ■寸法: 長さ19cm 最大直径2.1cm
  ■重量 0.4kg

使用感など

【ハンドマイクとしてのサイズ感】
ネットショップの画像では、なんとなく「ペンシルマイク」のようなサイズに見えますが
ちゃんとしたハンドマイクサイズですw
下の写真はSHURE SM58と並べてとったものですが、DT1の方が一回り大きく見えますね

【十分すぎる感度(出力)】
製品仕様では「感度: 5mV/Pa」、これをdB換算すると「-46dBV」となります
数字だけを見れば、標準的なハンドヘルドコンデンサーマイクのように見えますが・・
なんのなんの(笑)
例えばですが、同じハンドヘルドコンデンサーマイクの「AKG C5」は
感度:4mV/Pa(-48 dBV)」で、DT1とそれほど変わらないように思いますが
実際はマイクプリアンプの出力をDT1では20dBほど低減しないと同じ音量にはなりません
それだけDT1の感度が高いということになります
私自身も最初、「DT1て、なんだかセルフノイズが目立つなあ」と感じたのでしたが
数字以上に高感度なことを知らず、プリアンプゲインを上げすぎていたのが原因でした

【グリルの脱着】
別に難しいわけでは無く、ただクルクル回すだけなのですが・・・
クルクルの途中で、時々「ギリギリ、ギ~」って音を発するのが気になります
他でもないコンデンサーマイクなのだから、あまり変な音を発するのはどうかと思うので
油刺したろか!って思ったけど、さすがにまだやってませんw
でも、録音状態で脱着するのはやめておいた方が良いかな

音質など

【十分な静粛性】
プリアンプゲインを適切に設定する限り、ノイズは十分に小さいと言えます
上記のようにあまり感度の数値を信じず(笑)、小さいゲインから徐々に上げていくのが
上手い設定法かなと思います

【グリルの有無による差】
ボーカルなどではそれほど大きな差ではありませんが
グリルが有りでは、音は丸くなり、サ行が刺さることも少ないけど、少しこもるかなと
グリル無しのときには、若干ディーテールが増し、ハイ落ちが減るかな
・・と思えなくも無い(笑)
グリル内のスポンジはなかなかよく出来ていて最小限の音質差にとどめてますが
やはり影響はあるようです
フカレや唾液の飛びちりの心配が無い楽器録音のときには、
グリルを外して録音した方が気持ちよい音になるかも知れません

【音質など】
コンデンサーらしい繊細感は十分感じられますが
もう少し中域の密度感があればなあとも思います
ただし、今回のサンプル音源は、EQ含め一切の加工処理をしていませんので
多少の処理をすればまた違った感想になるかも知れません


■サンプル① グリル有り

■サンプル② グリル無し

■比較用 SHURE SM 58


2 件のコメント:

  1. Ziziさん、おつかれ様です♪

    SHUREのSAM57とSM58はグリルネット有無だけの違いらしいですよね。
    どっかのライブハウスで、ボーカルマイクを57にスポンジ風防被せたやつを使ってるの見た事あります。(笑)
    でも、このDT-1は“コンデンサーマイク”なんですよね。 ライブで使いやすいコンデンサーマイクがあったらな~、とはPAやってる頃思ってましたが。(苦笑)
    これ、どんな経緯で見つけたんですか?

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  2. >Be-m.R さん

    コメントありがとうございます!

    SM57は持ってないのですが
    楽器用のルックスもスポンジかぶせればなんとなくボーカルマイクの
    雰囲気になるかもですね(笑)

    このアスペンのマイクはサウンドハウスの
    コンデンサーマイク×ハンドヘルドジャンルを見ると
    かなり上の方に表示されるので目につきましたw
    それに、グリルボールだけとはいえ「合体メカ」(笑)
    男の子なら「興味をひかれて当たり前!」的な経緯でありますw

    出力が比較的大きいので非力なマイクプリでも安心です
    音は若干乾き気味で、中域の密度感がもう少しって気もしますが
    良いマイクだと思います

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