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2022年11月28日月曜日

ラックリバーブ7種(1/2)

私の人生初リバーブはラックでありました

約9年ほど前、ソロギターをはじめて間もない頃
アコギやその関連機材についてほとんど知識が無かった私でしたが、いろんな方の演奏動画でリバーブの存在は知ってましたし、「なんて綺麗な音!」と感動したものでした
当然ながら「私も!!!」と思っのでしたが、悲しいかな何を使えば良いのかわからない

「良いリバーブって? なに使えばええの?」

そこで、良い感じ!って思えた動画の機材情報、その頃よく弾いた岸部さんの情報等々から、どうやらソロギター界隈では「Lexicon社」というのがメジャーな存在らしいこと、なかでも,岸部さんも使ってる「Lexicon LXP-1」はプロギタリスト御用達らしいとわかってきた

しか~し、簡単には手に入らないのじゃったぁ~w

Lexicon LXP-1はすでに30年前の機材で新品購入不可、中古市場のタマ数は今も昔も極めて少ない上に、「安くない&故障も怖い」
じゃあ別のLexiconはと言えば、「そこそこ」以上のお値段でおいそれと手が出ない・・となればそこは無知ゆえの単純思考w
「似たような平べったい形のリバーブならいけるんじゃ??」「うんうん、そうに違いない!!」と、その答えこそが「ラックリバーブ」であったと(笑)
  ※ペダル式リバーブの存在はうすうす知ってましたが、当時の私は「エレキ機材」
   のイメージが強くて興味が湧きませんでした(^0^;)

その後、LexiconのラックリバーブやハーフラックのLXP-1、LXP-5、Lexiconアルゴリズムのペダル等々、たくさんのLexicon製品を買うことになるのですが、私のリバーブ人生の第一歩は、今回記事の3機種、5千円にも満たない廃棄寸前のラックリバーブなのでありました

何に使ってたのか


それから5年ほどの間に買ったラックリバーブは全部で7台
次第に興味がペダルリバーブに移っていったことと、「ラック=移動しにくい」ということもあって、その後は購入してませんし、ほとんど使用しなくなってしまいましたが、現在も堂々たる存在感でラックを埋めてくれています

使用目的・・・まあ、今となっては自分でもちょっと??ですがw
良いリバーブを求めると言うよりも、とにかく「いろんなリバーブを知りたかった」ということが目的だったのだと思います
その中で、自分の好みは何なのか、お気に入り動画のリバーブに近いのはどれなのか、そんなことを知る、理解するための「耳経験値」を蓄積することが同時の私には必要でした


以下は各機の紹介で、それぞれにサンプル音源もつけてみましたが、これだけ素性の異なる機材ですから「同じエフェクトの比較音源」というわけにはいきません
基本的には
「ギター▶プリアンプ(BOSS AD-5)▶リバーブ▶レコーダー(ZOOM H6)」
という条件のみ共通で、各リバーブのエフェクト種類は機種によって異なります
また、わかりやすさ重視で「通常よりやや過剰に」かけています

①KORG DRV-1000


記憶は定かでは無いですが、これが最初に購入したラックリバーブでした
購入前に、アコギでは無く、サックスの音源に使用した動画があって、「力強くぶっとい!」と惚れ込んだのを思い出します
D/A変換16bitという超レトロ(推定30年以上前)なデジタル処理のため、32bit処理なども存在する最新のリバーブ機材と比べれば「なめらかさや自然さ」では一歩譲る感じは否めません
しかし、旧式な処理ゆえの力強さというのもあるんじゃ無いかなとも思えます


残念ながら説明書はありませんが、説明書を読むまでもない超単純仕様
前面パネルに印刷されたこれさえあれば、何も困ることはありません(笑)



【サンプル音源】♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬
「2:LARGE HALL」を使っています
なんと言いますか、今聴いてもやっぱこのリバーブは好きですw
多少ノイズが乗りますが許容範囲、それよりHALLであっても「遠い音」にならず、素直で力強い残響がとても力強い・・好み!!
シンプル操作で調整できるパラメータはミックスと残響時間程度しかありませんが、「悩まなくてすむ」というのも1つの性能と言えるかも知れません


②BOSS RV-1000

これもリバーブ専用機ですが、KORG DRV-1000には無いPLATEとDELAYが搭載されています
とはいえ、やはり古い機材(これも推定30年以上前)だけあって
処理能力は16bit、31.25kHz・・・
やや荒い感じはあるものの、PLATEのおかげでスッキリ感も多少は感じられます


一応マニュアルも入手していますが、機能が単純なだけに無くても特には困りませんw
以下のモードさえわかればマニュアルが無くても十分使えます


【サンプル音源】♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬
「PLATE2」を使っています
これはもう、ビヨンビヨンしたところがまさしくプレート
「ちょっとモジュレーションはいってる?」とも思えますが、このマシンは空間系だけなのでそれはないです(笑)
ただ、普段からHALLよりもPLATEを多用する私ですが、このPLATEはちょっと個性的で気分転換用かなと思ってしまいます


③ZOOM STUDIO 1201

リバーブだけではなく、モジュレーション系やボコーダーまで備えたマルチエフェクターです
発売時期は定かではありませんが、上記2機種よりもやや後のようで、処理能力は
 ・AD変換:18bit64倍オーバーサンプリング、44.1kHz
 ・DA変換:18bit8倍オーバーサンプリング、44.1kHz
と多少向上しています


多機能なのは良いのですが、プリセットの切替がちょっとややこしい
 ・3つのバンク(下図右、スライドスイッチで切替)
 ・11のエフェクト(下図中央、ロータリースイッチで切替)
 ・11のキャラクター(下図左、ロータリースイッチで切替)
という操作で、3×11×11=363のプリセットを選択します
さらにわかりにくいのが、キャラクターに関してはマニュアルになんの説明もないこと
これは耳を頼りに実際に試してみるしか無い訳です


しかもこの「キャラクター」かなりダイナミックに音が変わります
確かに面白いし、十分遊べるのですが、実際に使うとなると、最低でも
 ・MIDIによるプログラムチェンジとプログラム番号の表示
 ・エフェクトのメモリー機能
がないとかなり不便・・・というより「現場使用は難しいぜ!!!」って思ってたらw
このあと「ZOOM STUDIO 1204」が発売(多分2015年)されています
似たようなこと考える人、きっと多かったのでしょう(笑)


【サンプル音源】♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬
「PLATE(キャラクター6)」を使っています
さて、本当に多様なエフェクトを備えたマルチですが、モジュレーション系はやや「とりあえず感」が強くて若干チープに聞こえます
でも、本職??のリバーブだけにすればそこそこいけるかな、というわけでバンクAが主役となりそうです
今回のPLATEは、私が普段馴染みのある音で使いやすいです


さて、次回は後半戦です


2022年11月22日火曜日

パッチベイBEHRINGER PX2000

購入からもう7,8年も経つだろうか
買って1年くらいは便利に使ってたんだけど、その後使わなくなってしまうと、配線の意味も使い方もすっかり忘れてしまった
今回は、ちょっとおさらいの意味も込めて機材紹介してみよう



パッチベイとは
パッチベイの姿、形を説明するだけなら簡単、1Uのラック機材で「全面にフォンジャックがずらりと並ぶ機材」です
一般的には24列、48個のフォンジャックが並ぶものが多いです

ただですね、「何に使うのか」と言われると、正直私もすべて把握してるわけではありません、というか「超単純な使い方」しかわかってない(笑)
パッチベイは下図に示すように前面2つ、背面2つの4つのフォンジャックと
モード切替スイッチ
(これは製品によっていろいろな形がある)が1セットとなっています


パッチベイとは、この前面ジャックと背面ジャック間の接続を様々に設定することで、音楽制作機材の使い勝手を格段に向上させるものです
パッチベイの動作はモード切替スイッチにより、以下のようになります

【Half-Nomalモード】
通常はリアの上下がつながっています。しかしノーマル接続と違ってフロント上段のパッチポイントに接続してもリアの上下は切断されず、リア上部からの信号はスプリットされて前面上部にも流れます。フロント下段にパッチ接続された場合のみ、ノーマル接続(リア上下)は切断されます。


【Nomalモード】
後部のパッチポイントが上下につながっており、オーディオ信号が正面からのパッチ
ワーク無しで上下に流れるパターンです。ノーマル接続ではフロントの上下いずれかのパッチポイントが使用されると、リア上下の接続が断たれます。


【Openモード】
上下のパッチポイントが全く接続されていないモードです。一般的にストレート接続の目的
はオーディオ機器の接続端子をパッチベイのフロントに持ってくることにあります。


【Parallelモード】
このモードでは、1 つのモジュールのすべての端子が相互接続されます。 この構成は一見意味がありませんが、1 つのオーディオ信号 (Aux センドなど) を分割して複数の送信先 (エフェクト デバイスなど) に送信するために使用されます。


【さてと・・・・】
上記のモードを一通り理解するのもなかなか大変なのですが、その上で「何に使うか」は使用者のパッチベイ経験値と発想力しだいなのです
「パッチベイは便利」と書きましたけど、実際に使いこなすのは難解なパズルのごとし!PX2000の取説にも「機器の配線はそれ自体が1つの技術(芸術)である」と書かれているように、私には具体的な接続の仕方を例に挙げて説明する「技術」はとうていございません(笑)

私の使い方
もう本当にお恥ずかしいのですが、基本的にはOPENモードのみしか使えていません
要は「プラグとプラグをつなぐ目的」なワケです
購入当時、よく使ってた時期の目的は「数台のラックリバーブを切替ながら音を比較する」と言うことでした
しかしラックリバーブは、写真のようにラックに組んだ状態なので、切替のたびに後ろに潜り込んで配線を換えるのは「もうめちゃくちゃに大変」なのであります


そこで、「各リバーブの背面出力をすべてパッチベイ前面にもってくる」ということを考えたわけです
パッチベイの2列を使用してステレオ信号を処理しているのですが、まあ図にするのもおこがましいほど単純なものです
 ※上のOPENモードとは信号の向きが異なりますが、OPENモードではどちら向きでも
  かまいません。ただ一般論を言えば「全面上段は出力、全面下段は入力」とするもの
  のようです

2列(Openモード)をワンセットとした私のパッチベイ使用法
1Aにギターの出力を差せば
1B、2Bにエフェクターのステレオ出力が帰ってくる

さて、ここまで来れば、忘れていたパッチベイの結線状況、ちょっとまとめておきましょう
要は、背面側のジャックと各エフェクター間はつなぎっぱなしにしておき
前面ジャックでプリアンプ出力とレコーダー入力のプラグをつなぎ替えることで、
簡単にエフェクターの切替を可能としたものです


【買って良かった??】
6台のラックリバーブの切り替えなんて、パッチベイが無ければ簡単にできなかったわけですから「パッチベイ買って良かったわ!」と喜んだものです
前面パネルでパッチ作業をしていると、なんだか二昔前の電話交換手のような気分にも浸ることが出来ました(笑)

今回の記事のおかげでTC_electronic M350
の音を久しぶりに聴くことができました
いや~~美しいリバーブだぁ!!


2022年11月16日水曜日

コンプレッサーBEHRINGER MDX2600

かなりレトロなコンプレッサーです
正確な発売時期は不明ですが、取説には「バージョン1.1 2002年6月」とあるので
少なくとも発売から20年は経過するのではないでしょうか

ちなみに、現在では「MDX2600 V2」という形でマイナーチェンジされています
いつ頃V2になったのかも定かではありませんが、
 ・V2のクイックスタートガイドのコピーライツ表記が2017
 ・V2のamazonでの取り扱い開始日が2018/12/12
との情報からして2018前後では無いかと推測されます

ただし、外観くりそつ!、機能も特に変更された様子が無く・・・
V2と初代でどこがどう違うのかさっぱりわかりません(笑)

MDX2600とは


基本的には2チャンネルのコンプレッサーですが、それにとどまらずチャンネルごとにエキスパンダー、ゲートノイズサプレッサー、エンハンサー、リミッター、チューブシミュレーターの機能を持つ超多機能マシンです
しかも、さすがBERINGER、お財布応援隊の名に恥じない低価格!!!
現在のV2でもSH価格で23800円、初代の中古なら1万円以下で入手可能です
 ※私のは中古品で、送料込み5800円・・ありがたいw


しかし、多機能と言うことは・・・使い方が難しそうですよね、ええ否定はしません(笑)
しかし、「超多機能」はひとまず忘れてまずはコンプレッサー達人になってみましょう
下図は、BEHRINGER名物「わかりにくい取説」を出来るだけわかりやすく!って感じで作り直したものです
ピンクで着色したところだけに集中~~~!w
それ以外はとりあえず、「押さない」「有効にしない」ということでほっときましょう
 ※特にSC(サイドチェイン)は、音源の周波数帯に応じてコンプレッションの
  かかり方を変えるというものですが、その関連の機能は「最後の最後」、
  場合によっては「ずっと使わないまま」・・でも良いと思います


まずは以下の設定を基本とします
 ・THRESHILD:概ね-20~-25dB
 ・RATIO:2~3くらい
 ・AUTOボタン:押す(点灯)
そうすると、元の音よりもやや小さい音が帰ってきますので
 ・OUTPUTノブを適量右へ回して、元の音量と同じになる位置を探す
これが超基本的なコンプレッサーの使い方となります

コンプレッサーは音色への影響が少なく、「効果がわかりにくいエフェクト」として有名ですが、上図で黄色着色した「GR(GAIN REDUCTION)メーター」が反応していれば、コンプレッサーが「仕事している」とわかります
大きな声を入力したときにGRメーターが9前後までふれていれば「良い感じ」って言えると思います
万一、大声でもGRメーターがふれないようでしたら過小入力です
コンプレッサーの意味が無くなってしまいますので以下を検討してみて下さい
 ・マイクプリのOUTPUTを上げてみる
 ・背面パネルの「OPERATING LEVELスイッチ」を+4dBuにしてみる
  ※-10dBVはホームレコーデイングレベル、+4dBuはスタジオレベル・だそうです
   細かいことは聞かないでwww

コンプレッションの操作に慣れ、結果に満足できるようになったら
自分の耳を頼りに、他の機能も試してみましょう
そして、ある程度全体に馴染んできたら・・・・
そのときは取説に戻ってみます(笑)
意味不明だった記述もその頃にはなんとなくわかるようになってるかも
しれません・・・(知らんけどw)

なぜ必要だった?


これまで私の弾き語りシステムではマイクとボーカルエフェクターを直結していたのでしたが、綺麗な音なんだけど、どこかメリハリが無いような気がして、倉庫で眠っていたマイクプリをつないでみたのがコトの始まりです(下図の赤枠)

ART TUBE MPは真空管交換済み

たしかに、気のせいかマイクの情報量が増して、すこし音が元気になったようで、しばらくは気に入ってたんですが・・・
しばらくすると「ん?私って歌下手???」と(笑)
そう、マイクの情報量が増えると言うことは、いろいろアラが目立って「下手が誇張される」という惨事もあり得るわけです(もちろん上手な人はより上手に聞こえるw)

しかし、せっかく導入したマイクプリアンプ、これも活かしながらなんとかならんものか
考えたあげく、声の強弱の幅を少し狭めることでなんとかなるかも、そうだコンプレッサーだ!!!(笑) ってわけで、以下となった次第であります


【笑える後日談】

後になって冷静に考えたら、ボーカルエフェクター(VOICELIVE2)にもコンプレッサーが内蔵されており、しかもそれが機能する設定にしてあったコトに気づいた
  ※冒頭に書いた「どこかメリハリが無いような気がして」というのも、
   あながち耳が変だったというわけでもないようだwww
すでにエフェクター内でコンプレッションされていたのだから、MDX2600買う必要は全くなかったのだが、まあそんな冷静さがあれば、そもそも山のような機材に埋もれるようなことにはなっていない・・のだよw
結局、MDX2600の購入で、しばらくは「コンプの二重掛け」となっていたのだが、別に多段のコンプレッションがいけないという訳では無い
ただ、二重にかかってるという意識が無いものだから、気づくまでの2日ほどは意図しない音に悩まされたのであったw

しかしあなたMDX1600持ってたよね


はい、そのとおりですが、すでにラックに組んであるから取り外すのがめんどくさい


ところで、うり二つのMDX1600とMDX2600、何が違うのでしょう??
ざっとした検証ですが、以下の2点以外には大きな差はなさそうです
【①TUBE回路の有無】
 MDX2600にはありますがMDX1600にはありません
 取説では「ヱレクトロニック・チューブから生まれる典型的な透明感かつ温もり
 をもっサウンド特性を出力信号に与えます。」とありますが・・・w
【②ENHANSERとDE-ESSERの扱いの違い】
 ENHANSERもDE-ESSERも1600、2600ともにありますが
  ・MDX1600:ENHANSERは調整可能、DE-ESSERはオン/オフのみ
  ・MDX2600:ENHANSERはオン/オフのみ、DE-ESSERは調整可能
 という違いがあり、これに伴い前面パネル構成もやや異なります
 ちなみにENHANSERもDE-ESSERは以下の通りです
  ・ENHANSER:高周波数のダイナミックなブーストを可能とし、
   中低域で作動したコンプレツシヨンにより低減した中音域および高音域
   に対しるレベル低減をブーストする
  ・DE-ESSER:オーディオ信号内に含まれる「シュ」音の消去を行う

さて結果は?

さすがに「ん?私って歌上手???」ってことにはなりません(笑)

しかし少々声を張っても、割れない、破綻しない、という安心感は得ることが出来ました
それと、声の強弱の差が小さくなったことでほんの少し下手さが薄れたって気もします
 ※上の「笑える後日談」で書いたとおり元々ボーカルエフェクター内で
  コンプがかかっており、それを解除してMDX2600にまかせただけ
  なのだから、そんな変わるか?って話なんです・・
  でもまあ、新機材導入による気分的なフラシーボ効果に加えて
  内蔵エフェクトと単品エフェクターの差もある程度あったと
  思います(いや、思いたい)

コンプレッサーは「下手隠しのエフェクター」と呼ばれることもあります
その反面、ソロギターにしろボーカルにしろ「表現したいニュアンスが薄れてしまう」
すなわち意図したとおりの表現にならないとして、嫌う演者さんもいます

たしかに「今が盛り上がるところ!!」って頑張っても思ったほど音量が上がらないのは
めっちゃストレスにもなるし、特にソロギターの場合はその傾向が顕著です
そこでキモになるのはRATIO・・・ソロギターなら最大でも2:1くらいでしょうか

ボーカルの場合は多少RATIOを大きくしても「気持ちの盛り上がり」ってニュアンスはある程度つたわると思うので、RATIOを3:1くらいまでは上げられそうです

いずれにしても、コンプレッサーは、効果は目に見えにくいけど大事なエフェクターです
相応の試行錯誤は覚悟しないといけませんが、一度はトライしてみたいですね

2022年11月10日木曜日

AKG H85 のコピー品

SSDで痛い目に遭ったのに、懲りないわたし
というより、どこかでこのスリルを楽しんでいるワタシ・・
Aliexpress、It's wonder world!!!(笑)

AKG H85とは


AKGマイク用のショックマウント(サスペンションホルダー)です
C414シリーズ、C314、C214、はもちろん、C2000,C3000,C4000等、AKGの多くのマイクで使えます
また以前にも紹介したように、多少工夫すればAKG以外のマイクでも使えたりします

便利なのですが、1万円前後というその価格が高いハードルとなっています

AKG H85のコピー品
今回はAliexpressで買いましたが、2022.10現在amazonでも購入可能です
 ・Aliexpress:価格3000円前後、到着まで2週間
 ・amazon:価格2500円、翌日配送
いや~~~、アマゾン調べずに買ったワタシ、バカでした(笑)
立ち直るまで時間が必要でしたが、もう大丈夫!早速比較していきましょう

以下の写真はすべて「左:コピー品、右:本物」となります
ロゴの有無や変換ねじの色が違うなどの違いは確認出来ますが、基本的に同じ形状です
ただ、プラスチックの質感が、コピー品は「ツルツル」、本物は「つや消し」です
本物H85を初めて見たときは「なんて安っぽい」と思ったものでしたが
コピーと並べてみると、安っぽさではコピー品が上回ります!w

少し気になるのは、角度調整用の締め付けねじ部
本物に比べてコピー品はみるからにひ弱そう(特にボルト側の付け根)です

次は少々細かいところです

【ゴムサスペンションの違い】
コピー品は「ツルツルゴム」、本物は「編み込みゴム」です
どちらが良いとは今のところ言い切れませんが、ツルツルの方はやや劣化が心配です
このゴムは、純正品だと1本1000円程度、交換には2本必要になりますから、計2000円と考えると「どの程度保つか」はかなり気になるところです
  ※万一伸びたら自作しちゃいますけどwww

【ホールド部分の形状の違い】
写真のように本物の方はホールド用ゴムの端部が「ななめにカット」されています
これ、AKGのマイクの場合はななめでも平坦でも問題ないのですが、他社製のマイクを取り付ける場合は「ななめ」の方がほんのちょっと使いやすいのですよ
まあ、大きな問題ではありませんけど・・・


【重量の違い】
これは・・・なんと37gも違う、コピー品「軽っ!!」
ショックマウントとしては軽いというのも悪くは無いのですが、強度やフロアノイズの遮音性に軽量というのがどう影響するのか不明なので、ちょっと気になります


使い勝手など
【ホールド感】
十分しっかりホールドしてくれます、特に不満はありません
また、ホールドに要するグリップ回転量もほとんど同じで、違和感ありません
ちなみに、ホールドグリップを回転して出てくる3つの爪は、ホールドの解除とともに「ひっこむ」ということはありません
引っ込めるためには手で押し込む必要がありますが、これはコピー品も本物も同じ仕様です

【角度の保持性】
使用には問題ない程度ですが、コピー品の方がやや強く締め付けないといけない感じです
ただこの締め付けネジが「いかにも安っぽい」ので、強く締めると壊れそうで怖いw
頻繁に締める&緩めるを繰り返す方は少し注意が必要かもです


あり!か、なし!か
ワタシとしては「使えそう」と感じています
一番の問題は「耐久性」ですが、まだ手にしたばかりですので、全体的な強度やゴムの伸び方などはこれからの検証となります
とりあえずは本物を温存しておけるということが最大の「価値」であります
あ、それとH85目当てに古いC3000Bとかを買うという愚行も防げそうです(笑)



2022年11月4日金曜日

Strymon BlueSky V2

ストライモンフリークでは無いはずなんだけど、なぜか手を出してしまう魔性のペダルw

Strymon BlueSky V2


今年7月にリリースされたStrymon BlueSkyの後継機です
しかしながら、初代BlueSkyもBigSkyもすでに持ってるのに「なぜにまた?」
まあ、興味本位の部分も否定はしませんが、SHIMMERが「独立コントロール」になったことが最も大きな理由であります


 【主な特徴】
  ■3種類のリバーブタイプ(plate、room、spring )搭載
  ■モジュレーションは light、deep、off に切り替え可能
  ■SHIMMER ノブではリバーブ音に1オクターブ上の音を、
   roomリバーブでは 1オクターブ上と5度上の音を、
   springリバーブでは1オクターブ下の音をそれぞれ追加可能

  ■ハイインピーダンス超低ノイズClassA JFETプリアンプ入力
  ■ローインピーダンスステレオ出力
  ■TRSエクスプレッションペダル、Strymon MiniSwitch、MultiSwitch Plus、
  ■TRS MIDIが接続可能なエクスプレッション入力
  ■USB-C対応(MIDI接続、ファームウエアアップデート用)

  ■独立した2つのOn/Offフットスイッチ
  ■高品質JFET入力
  ■超低ノイズ、ハイパフォーマンスな24-bit 96kHz A/D&D/Aコンバータ
  ■ハイパフォーマンス520MHz ARMスーパースカラープロセッサー
  ■32-bit浮遊演算プロセッシング
  ■20Hzから20kHzのフリーケンシーレスポンス
  ■入力インピーダンス: 1M Ohm
  ■出力インピーダンス: 100 Ohm
  ■牢性と軽量性を兼ね備えたダークグレーのアルミボディ
  ■最大9V DC(センターマイナス)、最小300mA
  ■サイズ:114mm(幅)× 102mm(縦)× 44 mm(高)
  ■Designed and built in the USA

初代とV2

上記赤文字の部分が、初代とV2の違いとなりますが、もう少し単純に比較すると以下のようになります

【音作り上の進化】
  SHIMMERが「独立コントロール」になったこと
  モジュレーションのレベル設定が2段階になったこと
【操作性上の進化】
  エクスプレッションペダルの使用が可能になったこと
  MIDIコントロールが可能となったこと

音作り上の進化について


SHIMMERリバーブは、美しく幻想的な雰囲気を作り出す上で大変有効なエフェクトです
しかし、その反面「飛び道具」的なイメージもあって、アコギのソロギターではやや使いにくいエフェクトでもありました

【SHIMMER】
実際、初代BlueSkyでは、私自身「綺麗だけど使えないわ~」と使用をあきらめていたのでしたが、これが独立コントロール化したことで・・「かすかにかける」って使い方が出来るようになりました\(^o^)/
スローバラードなら1曲通して使ってもいけそうな気もしていて、SHIMMERリバーブの使用範囲が劇的に広がったと感じます

【MOD】
モジュレーションは、残響にコーラスのような効果を与えるエフェクトです
初代では有りか無しかの2択でしたが、V2では「Off」「Light」「Deep」の三択となりました
「Light」でも十分にリッチな感じになりますし、しかも割と自然なかかり具合です
モジュレーションも初代では使いづらい硬化でしたが、V2では十分使えます


【変わらなくて良かったと思うこと】
そもそも、初代BlueSkyの魅力は「澄み渡る青空のような、そよぐ風のような透明感のあるリバーブ」でありました
もう少し具体的に言えば「深くかけても音が遠くならない」ということです
その意味では初代、V2ともにリバーブの種類が「plate」「room」「spring」の3つで、あえて空間規模の大きい「hall」を無しとしたのは正解のようにおもいます
ただ、BlueSky以外のエフェクターでは「room」でDECAY(残響時間)をあまり長くとれないものが多く、私には使いづらかったのですが、初代BlueSkyではじめて「深くかけられるroomリバーブ」に出会って感動した記憶があります
V2でもそれは健在!!、ほっと胸をなで下ろしました(笑)

操作性上の進化について
【エクスプレッションペダル】
接続することで、パネル上の6つのノブのうち1つのコントロールが可能となります
とはいえ、大きな効果が望めるのはやはり「MIX」か「SHIMMER」でしょう
演奏中、ここぞの時にリバーブを深めたり、SHIMMERを効かせたりと使えそうです

【MIDI制御】
StrymonがV2でここに注力したのは明らかですが・・・
様々な設定を瞬時に切り替えたいライブならともかく、基本的に宅録使用の私にはあまり必要が無いかなということで今はスルーしていますw
また、ちょっと設定もややこしく、MIDI端子もフォン仕様、泥沼にはまらないためにも、エクスプレッションペダルの仕様くらいにとどめておく方が平和かなって(笑)


ちょっと注意
さて、入力端子の仕様が初代とは異なることにちょっとだけ注意が必要です
V2では入力端子が1つしか無く、ステレオ入力かモノラル入力かを選択するスイッチがあります
モノラル入力の場合は、一般的なパッチケーブル1本でOKなのですが、ステレオ入力の場合
 ・初代ではパッチケーブル2本を使用
 ・V2ではインサーションケーブルを使用
となり、V2ではパッチケーブルでのは接続できません


インサーションケーブルというのは、
 ・片側がTRSフォン×1
 ・片側がTSフォン×2
という2またになったケーブルです、ステレオ入力をしたい場合は必要となるので注意してください
音について
V2になって、音に関しても様々なブラッシュアップが行われていることとは思いますが、聴感上、基本的な音質にそれほどの差は無いと感じます
なので、すでに初代を持ってるのであれば、SHIMMERの微調整やEXP/MIDI操作の必要性が無ければ買い換えの必要性は低いと思われます

とりあえず、ROOMにSHIMMERをほんのり~とかけた感じで「赤とんぼ」弾いてみました