ブログのお友達、しばしばさんに譲っていただきました
わがままで気まぐれな私を見捨てずにいてくれるだけでも、嬉しい限りなのですが
このたびは素晴らしいギターを放出いただき、心より感謝です
Top : Solid Sitka Spruce
Side & Back : Solid Indian Rosewood
Neck : Mahogany 1p
Finger Board : Ebony
Bridge&Pin : Ebony
Bracing : Scalloped lattice
Neck Width At Nut : 44.5mm
Scale Length : 648mm
Tuning Machine : GOTOH SLG510Z CK/BL5
【Yokoyamaギターへの思い】
2012年にソロギターを始めたきっかけは天空の城ラピュタの「君をのせて」でした
楽譜は南澤大介さんのしらべシリーズ
そんなルーツですから、
南澤さんが弾くモーリスのSシリーズやYokoyamaギターはあこがれの対象でした
しかし、Sシリーズもかなり高額のギターですが、Yokoyamaはその倍近いお値段で手が出ません
初めてYokoyamaの実機に触れたのは南澤さんのセミナーのときでした
その繊細で美しい響きに驚いたのを覚えてます
でも、平均的なお値段でも概ね50万・・・
多分一生無理だなあと思ったギターが今手元にあることにちょっと感動しております
【ヘッド】
小ぶりでシンプルなヘッド形状は、ナット部で弦がほとんど曲がらないという配置を実現しています
これが音にどうつながっているのかは定かではありませんが
日頃、ギターによっては弦交換のたびにナットで方向を変える弦に違和感があったので
素直に「良いじゃ無いか~~」と喜んでおります
チューナーはゴトーの510、ルシアー系のギターではもう定番と言っても良いですね
【指板】
エボニーです
最近では時々縞入りのエボニーというのも見かけますが、これは一筋の模様も無い真っ黒
指板エンドは、オプションの2段のウェーブ加工になっています
おととは関係ないのですが、ギターは見てくれも大事、良いデザインだと思います
ただ、ポジションマークが無いと自分は弾きにくいので・・・(^_^;)
また、シールのお世話になるかもしれません(笑)
【トップ&ロゼッタ&ブリッジ】
トップ材はシトカスプルースです
私、これほど目の詰んだシトカというのは初めて見ます
しかも、木目と直交するさざ波のような「ササモク」といわれる紋様がもうびっしりと確認でき
木材の素人でも上質さがうかがえるような、そんな材が使われています
(ブリッジの写真をご覧ください)
当然ながらこの上質な材が何らかの形で音にも影響を与えてると想像できます
ロゼッタは、Yokoyamaギターでよく見かける木と貝の細工です
私はこの形が一番好きです
ブリッジはエボニー、写真のとおりスルーブリッジでは無くピンタイプです
【ラベル&バインディング】
ラベルには横山さんのサインとともに、型番、シリアルが記載されます
バインディングはメープルです
木製バインディングというのは派手さはありませんが、
なんというか品の良さをさりげなく演出していて、良いものですね
【バック&ボトム】
サイドバックはインディアンローズウッド
トップ材のシトカなどは「目の詰んだ・・」と言った表現で良さを示したりしますけど
私、ローズの善し悪しを見極める知識が無い(^_^;)
ただ、木目の雰囲気がローデンやフォルヒとよく似ているところからすると
ローズの場合は緻密な木目よりもやや豪快な木目の方が良いのかもしれないですね
嬉しかったのはエンドピンが木製ピンだったこと
通常、木製ピンは、ピックアップのエンドピンジャックを取り外した後に埋め戻すために使われます
ということはエンドピンジャック用の12mm孔がすでに開いてると言うことですから
ごく簡単にピックアップを装着できます
【演奏性など】
良いギターに共通するのは「良いネック」なのでしょうね、抜群に弾きやすい
横山さんがモーリス出身であることも関係するかもしれませんが
モーリスのSシリーズとよく似た薄いかまぼこ形です
・・・というか、ネック持った瞬間に「あ、モーリス??」と思ってしまうほど似てる気がします
もちろん、ナット幅44.5mmというやや広めの指板も気になりません
また、ハンマリング、プリング、ハーモニクス、スライドと言った奏法が気持ちよく決まるので
無駄に力を使うことも無く、脱力しやすいギターでもあるように思います
【音の感想など】
いつものことながら音に関するボキャブラリー不足が残念でなりません(^_^;)
ローズサイドバックらしい粘りと深み、そして芯のある音と感じています
昔Yokoyamaに感じた「華やかだけどいまひとつ線が細い」といったイメージとは大きく違っていて
十分な倍音はそのままに、押しの強さもある音を聞かせてくれます
理由の1つは、私自身初体験となった「ラダーブレーシング」にあるのかもしれません
ブレーシングパターンは、マーチンなどで有名なXブレーシングが最近の主流で
うちにあるギターも、ほとんどがXブレーシングのはずなんですが
このギターはラダーブレーシング(ただしメインのブレースはX形状ですが・・)
具体的にどう音に影響するかは残念ながら知識不足でわからないのですが
以前に聞いたイメージと異なるのはブレーシングの違いというのもあるかもしれません
以下サンプル音源ですが、我ながら・・・ひどい(爆)
デスペラードの練習で、他曲はほぼ忘れかけというのに気付いてガクゼンとしております
音の良さが伝えられないサンプル音源で、ほんとすいません(^_^;)
【おわりに】
長年モーリスで手工ギターのルシアーとして活躍されてきた横山氏ですから
上記の「ネック」でも書いたように、モーリスのSシリーズと似た雰囲気は確かにあります
音についても、どこか同じルーツを感じてしまうのは、思い込みのせいなのかもしれませんが、
やはり決定的に違うのは、「音の張りと艶」じゃないかと思います
前オーナーしばしばさん、素晴らしいギターを譲っていただいてありがとうございました!!!