2022年8月29日月曜日

PositiveGrid Spark mini(1/2)

2022.8.10ついに日本でも販売開始となったPositiveGrid Spark mini
ちっちゃいアンプが欲しかった私・・・断捨離中の私・・・なさけないw

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なお、私の利用目的はあくまで「アコースティックギター」であります
その前提で以下、お読みください


PositiveGrid Spark mini


今風にいえば「スマートアンプ」でしょうか、スマホとの連携でイロイロできるヤツです
PositiveGrid Spark 40が先行発売されていて、出来ることはそれとそれほど変わらないのですが
 ・とにかく小さく軽い(146.5x123x165mm 1.5kg)
 ・充電式でどこでも使える
という点が異なります、しかし、小さくなった代償として
 ・本体のコントロールつまみが減って本当に最小限
 ・エフェクトの微調整も完全にアプリ頼り
となってしまいました
そのへんは4つあるプリセットを上手く使うことで対処するしか無いかな、とw

1つ難点を上げるとすれば、それは「価格」です
税込33000円は、一般的なミニアンプの2~3倍はします
いくらアンプシュミ&エフェクト内蔵といっても、おいそれとは出せません
おまけに、同様の機能で大出力のSpark40と5千円ほどしか値段が変わらないとなれば
よほど「小さく軽い」ことに価値を見いだせなければ買えない代物です
私の場合は・・・・
結果的に音も満足いくものでしたし、「小さく軽くどこでも使える」が元々の希望だったことに加えて、ミニアンプというより「マルチエフェクターを買った」という思いも強いので、特に不満はありません
とはいえ、この価格はかなり高いハードルといわざるを得ない・・・ですw

【主な仕様】※サウンドハウスHPより
  ■ギター/ベース用アンプ
  ■出力:10W クラスDアンプ
  ■カラー:ブラック
  ■スピーカー: 2" Custom Designed Speakers x2、Passive radiator x1
  ■総インピーダンス:4Ω
  ■ステレオ
  ■Bluetooth オーディオ
  ■レコーディング用 USB インターフェイス
    ・1 In x 2 Out
    ・Sample Rate: 44.1kHz
    ・Bit Depth: 16
  ■入出力端子:
    ・ギター入力(1/4" フォン)
    ・AUX入力(ステレオミニ)
    ・ヘッドホン/ラインアウト(ステレオミニ)
  ■電源:USB充電式バッテリー(最大8時間の演奏が可能)
  ■サイズ:146.5x123x165mm
  ■重量:1.5kg

【主な特徴】※サウンドハウスHPより
■新しくなったSmart Jam
Sparkのマシンラーニング・テクノロジーが、あなたの演奏スタイルに
合わせてベース/ドラムのバッキング・トラックを自動生成。
シンプルなレイドバック・トラックから、複雑でドライブ感のあるサウンドまで。
Sparkはあなたの即興ジャム演奏を強力にサポートします。

■Bluetoothe スピーカー
コンピュータやモバイルデバイスからお気に入りの音楽をストリーミング再生。
ゆっくりと音楽を聴くだけでも、ギターを手に取って演奏することも可能。
どんな場所でも、スイートスポットでフルスペックのステレオサウンドを
聴くことができます。

■パワフルなバッテリーでいつでも使える
どんなスペースもあなただけのライブスペースに。
Spark MINIは手軽に持ち運べるポータブル・ギターアンプです。
USB接続の充電式バッテリーで、いつでも音楽を聴いたり演奏したりすることができます。

■何百万曲ものコードを自動で解析・表示
Spark MINIのスマートアプリケーションは、どんな曲でも、あなたの演奏に
合わせて自動的にギターコードをリアルタイムで表示します。
さらにトリッキーな セクションをループしたりテンポを下げたり。
直感的で簡単な操作で効果的に練習ができます。

■録画して共有を簡単に
Spark MINIの独創的なビデオキャプチャ機能を使って、
Sparkアプリケーションの中で自分の演奏を撮影しましょう。
お気に入りのSNSに美しいサウンドとムービーを共有することができます。

■10,000以上の広がり続けるトーン
数々の賞を受賞するBIASトーン・エンジンは、超リアルなギターアンプと
エフェクトのモデリングを実現しました。
10年にわたるギター・モデリングのノウハウが詰め込まれたSpark MINIは、
プリセット・ライブラリ=ToneCloudにアクセスして世界中のギタリストが
作成したギタートーンにアクセスできます。

■USBオーディオ・インターフェイス機能、ライン出力
Spark MINIはUSBオーディオインターフェイス機能を備えており、
コンピューターに接続するだけで付属のPreSonus Studio Oneをはじめ、
さまざまなDAWソフトウェアやプラットフォームでのレコーディングが可能です。
Smart Out機能によりヘッドフォン出力とライン出力から選択でき
自由度の高いモニタリングが可能です。

■ボディカラーとグリル(別売)の組み合わせで、あなただけのオリジナルデザイン
Spark MINIの堅牢なボディはクラシックなブラックとラグジュアリーなパール
の2つの色からお選びいただけます。
グリルは取り外しできるので、カスタマイズ感覚で簡単に交換することができます。

■エレクトリックもアコースティックも、そしてベースも
小さなポータブル・ギターアンプでありながら、エレキギターだけでなく、
ベースやアコースティックギターのサウンドも対応します。
ふくよかで厚みのある低域と澄み渡る高域でエレキギターは力強く響き、
アコースティックギターは伸びやかに歌い、ベースは心地よく鳴り響きます。

■搭載アンプ、エフェクト
モデリングアンプ:33種  エフェクト:43種
※ファームウェアアップデートでの無償追加や有償での音源拡張が可能です。

まずはファームウェアアップデート


mini用の最新ファームウェアは2022.7.18付けなので、今回のような日本販売初期ロットでは対応していません
今後の販売分では対応済みのものも出てくるでしょうけど、新しいエフェクトやアンプの追加もファームウェアとして提供されるので、やりかたは知っておいて損はないかと思います
さて、その手順ですが、私はwindowsユーザーなので、その前提で書いてみます
 ※以下は2022.8.16現在の情報です
当然ですが、ファームウェアの更新を行わなくてもSpark MINIは使用可能なので、この手順を後回しにしても大丈夫です

手順①:windows用ドライバーをインストール
 1)ドライバダウンロード:ここから
   このページ内の「Please click here to download Windows driver for Spark」を
   クリック(おそらくこれはspark40と共通)
 2)ダウンロードファイルを解凍し「PositiveGrid_UsbAudio_v4.80.0.exe」を実行
   最後はFinishで終わりですが、このとき「セットアップはSparkを接続したときに
   完了」といったメッセージが出ることがありますが、問題ないので無視して終了

手順②:ファームウェアのダウンロードと実行
 1)ドライバダウンロード:ここから
   このページ内の「Windows」の文字をクリックします
   Spark40のファームウェアアップデートツールとは異なるので注意してください
   (Spark40用のツールではSpark miniとは接続できません)
 2)ダウンロードファイルを解凍し「Run Spark MINI Firmware Updater.bat」を実行
   実行前にはSpark miniとはUSB接続しないでください
 3)付属のUSBケーブルでSpark MINIをコンピュータに接続し、[OK.GO Next]を
   クリックします。

 4)プリセット LED が点滅し始めるまで、Spark MINI の背面パネルにあるペアリング
   ボタンと電源ボタンを押し続けます。
   ファームウェアアップデーターは、アップデートが利用可能かどうかを検出します。
 5)赤い[Update Firmware]ボタンをクリックして、更新プロセスを開始します。
   ※更新中にUSBケーブルを取り外したり、SPARK MINI/コンピュータの電源を
    切ったりしてはいけません
 6)ファームウェアのアップデートは、「Firmware Updated」というメッセージが
  表示されたら完了です。「Dane」をクリックすると、Spark MINIが自動的にオフ
  になります。
  (ただ、USBから電源供給されてるのでオフになったようには見えないですがw)
  後はUSBケーブルを抜いて普通にSpark MINIを使うだけです

専用アプリの導入


PC用アプリは無いので、ios機器(アップルストア)またはアンドロイド端末(グーグルプレイ)で「SPARK AMP」を検索してアプリをインストールします

はっきり言って、「なくても Spark miniは使える(音は出る)」アプリです
しかし、自分用のプリセットが固まるまでは必須と言えますので、必ずインストールしておく必要があります

使い方は・・・「慣れるしか無い」といえば実もふたもないですが、そんなに複雑では無いので超基本の動作だけ以下に示します


なお、変更は即時 Spark miniに反映されますが、この時点では一時的なものです
設定変更を永続的なものとするには「上書き」の処理が必要です

また、4つのプリセットモード
 ・RHYTHM
 ・LEAD
 ・SOLO
 ・CUSTOM
には自由に設定を保存することが可能ですから、モードの名称にはとらわれること無く
4つの自由なプリセットが使えると考えれば良いです

使い勝手や音の評価


一番肝心なところですが、ちょっと長くなったので、次回をお待ち下さい
とりあえず、出音をマイク録りしてみたので、それをご紹介しておきますね



一言で言えば「音、結構いけてます」って感じです

(次回に続く)

2022年8月23日火曜日

AKG H85 ショックマウント

AKG C214やC414に付属するH85ショックマウント

マイクには形状的にシッポ付きとシッポ無し(下図)があるが、シッポさえあればAKGマイク以外にも仕えるンじゃないだろか・・・そんな素朴な疑問


H85のマイク固定の仕組み
H85底部のクランパーを回転させることで、内部のツメが出入りしてマイクを固定します


ではこのクランパーにはどんなシッポが適合するのでしょう
【シッポの径】
これはクランパーの底部に刻印されていますが、それによると「Φ19mm~26mm」
しかし、ツメが引っ込んだ状態でも多少ツメの出っ張りが残るので、開放径は25mmとみた方が無難です
したがって、クランプ可能なシッポ径は「Φ19mm~25mm」(直径)とします


【シッポの長さ】
測るのがなかなか難しいのですが、概ねシッポ長30mm以上なら大丈夫そうです


【まとめ】
・クランプ方法:クランパーを回転することで内部のツメが出入りしてシッポを固定
・シッポの条件:シッポ径「Φ19mm~25mm」、シッポ長「30mm以上」

AKG以外のシッポ付きマイクに
私が持ってるマイク限定ですが試してみました

【audio technica AT4040】(シッポ径21mm、シッポ長34mm)
これはなかなか良い感じ、無理なく固定でき、固定感もしっかりしています
マイク本体の太さも問題ありません

【SE ELECTRONICS SE2200】(シッポ径20mm、シッポ長29mm)
ややシッポ長が不足するのと、シッポの末端に出っ張りがあるので「良い感じ」ではないw
一応固定自体は可能だし、マイク本体の太さも問題無いのですが、H85のツメがシッポの出っ張りをつかむことになるので、強く固定しようとするとツメ側に想定外の力がかかって、故障の原因となることも考えられます
使えないこともないですが、「適度な力で固定」が前提で、そのためにはマイクを横位置にしたり、つり下げにしたりはしない、というのが条件となりそうです
「縦位置で丁寧に注意深く扱う」なら、なんとか使えそうです


ちなみにSE ELECTRONICSで手持ちのX1やX1Rもシッポは全く同じ形状なので、上記と同じ点を注意すれば使えそうです
なお、マイクケーブルを接続しているときは落下の心配はありませんが、非接続時は固定が甘いと落下の危険があるのでいっそうの注意が必要です

【Blue Bluebird】(シッポ径22mm、シッポ長19mm)
シッポ長が完全に不足します
それでもH85への固定は可能と言えば可能ですが、写真のようにツメに一様な力がかからない状態のためH85の故障につながりかねません
また、このマイクはシッポに「ネジが切ってある」タイプですのでツメ自体にもあまり良くない気がします


【NEUMANN TLM103】(シッポ径25mm、シッポ長21mm)
シッポ径はギリギリ大丈夫だが、シッポ長が不足します
また、シッポの形状が一様ではないため、H85への固定は出来ても不安定かつH85への悪影響が考えられます

【LEWITT LCT 441 FLEX】(シッポ径24mm、シッポ長26mm)
シッポ長がやや不足しますが、シッポの形状が一様なため割としっかり固定できます
マイク本体の大きさも問題なく、このマイクは大丈夫かも知れません
ただ、シッポ径がギリギリなので、クランパーは僅かしか回転しません
そこを無理矢理回すとH85を破損しそうなので「適度な力で」が条件となります


【結局・・】
いろいろ試した結果、
 ・そこそこ大丈夫そう「audio technica AT4040」と「LEWITT LCT 441 FLEX」
 ・注意すれば使えそう「SE ELECTRONICS SE2200(X1、X1R)」
BlueとNEUMANNはあきらめるとしても、H85の使い道は結構増えたと言えそうです

でもそれだけか??
シッポ径「Φ19mm~25mm」に対応、で思い当たるマイク他にもないですか?(笑)

そうです、ペンシルマイク!!
試しに、マイク径19mmのAKG C451Bを装着してみたら、思うつぼw


ちなみに、手持ちのペンシルでは、FOSTEX MC10STが径20mm、Behringer C-2も径20mmということでどちらもOKです

「なぜわざわざこんなコトする必要が??」との疑問はもっともです
しかし、マイクをとっかえひっかえ使う上でネックなのが、マイクホルダの付け替えです
それがH85をスタンドにつけっぱなしにして、多くのマイクに使えるなら・・・
「便利!!」って、そりゃ思うじゃないですか(笑)

H85の弱点(^0^;)
はっきり言って、高~い!!これにつきます

サウンドハウスでの単品価格は8780えん!!
まあ文句を言っても始まらないのですけど「C214の付属品で良かった!」と心底思いますw
Aliexpressとかでは半額以下の互換品もあるようですが、万一H85が壊れたら・・・きっと真剣に検討することでしょう(笑)



2022年8月17日水曜日

コンデンサーマイク AKG C214

コロナの影響によるNEUMANNマイクの値上げ前に駆け込み購入したのは昨年のこと
一方、AKGは公式な値上げ発表は耳にしなかったのですが、今年の4月以降値上がり傾向です
そんな中、オークションの売り上げ金で気持ちが大きくなったあげく買ってしまったC214(笑)

中古でも良いと思ってはいたんですがマイクの中古というのは保管状態も気になるし
結局またサウンドハウスに貢いでしまいました

しかし、それにしても・・・

このところギターやエフェクターへのへの興味がすっかり失せてしまい、フラフラとオークションやネットショップを散策していて目に入るのはマイクやマイクプリばかりです
やはり私「録音する」という行為がよほど好きらしい
音楽に限らず、生活の中であふれかえる「音」、ほっておけばそれは流れ去るだけのものですが、録音すればそれは雨の音も風の音も雑踏の音も生活音も財産であります
また音楽をする人なら録音は、自身にとっての足跡で有り道標となりますし、録音行為そのものが良い練習となってくれます
とはいえ、すでに所有マイクは40本・・・必要????
マイクには音源やプリとの相性だってあるのジャよ、録る場所で音も変わるのよ、フィールド向きか室内向きかもあるし・・・ネ!(笑)

AKG C214


正直言えば、C214ではなくC414XL2が欲しかったのだが、こいつはそう簡単に踏み切れる値段ではない
しかし、サウンドハウスのC214の説明文には、「C414 XLIIと同等のダイアフラム1枚を装備したラージダイアフラムコンデンサーマイク」と書かれている(笑)
もちろん価格差を考えれば「音も同等」なわけ無いし、そもそもC414XL2はデュアル・ダイヤフラムなんですが、迷ってる人の背中をそっと優しく押してくれるコロシ文句であります

すでに所有しているC414XLSと比べると、指向性切替なども出来ず機能的には劣りますが、これまでの経験から言って、アコギ録音においてマルチパターンの必要性はほとんど無く、それが欠点とは思えません
サウンドハウスでの皆さんのレビューも上々、しかも「アコギに合う」なんて言葉もチラホラ、そして「2日間限り5%オフ」・・・・自制心は粉々に砕け散りました

  ■コンデンサーマイク
  ■単一指向性
  ■周波数特性:20~20,000Hz
  ■感度:20 mV/Pa
  ■Max SPL:136/156 dB
  ■Phantom Power:12-52V
  ■寸法(mm):160×55
  ■重量:280g
  ■付属品:H85ショックマウント・ホルダー
       W214ウィンドスクリーン
       メタルキャリングケース

さ~て、どんな音?


先日ご紹介したWARM AUDIO WA273のご紹介もかねて録音してみました
 ・ギター:S.yairi YD-42
 ・マイク:AKG C214(ローカット無し)
 ・マイクプリ:WARM AUDIO WA273(160Hzローカット)
 ・オーディオインターフェイス:STEINBERG UR816c
 ・アプリ:Audacity
 ・音質調整&エフェクト無し

【①上記条件そのままの音】
とてもなめらかだけど、ある程度エッジも効いて、きらびやかさも残ります
にもかかわらず薄っぺらな感じはなく一定の密度感もあるので、ある程度のEQ処理にも耐えそうです(不要ですけどw)
C214は低音が弱いといわれることもありますが、WARM AUDIO WA273で160Hzローカットしても、私には十分!
むしろアコギ録音だと低音が効き過ぎると抜けが悪くモヤモヤすることが多いので、ちょうど良いあんばいかも知れません
ややノイズが目立つのはPC録音でPCのファンが悪さをしているせいです
なのでS/Nの良否はこの音源だけでは判断つきませんが、聞こえてるノイズはマイクのセルフノイズっぽくないので、いまのところ「悪くない」と思ってます

【②OriRiverでリバーブ付加】
リバーブの乗りも十分!・・・とはいえ、これはマイク性能よりリバーブの設定がおおきいので、今は評価をスルーしますw
ただ、「なかなか美しい」とはいちおう書いておきましょう(笑)

【まとめ】
私はこのマイクでボーカル録音は考えていませんので、アコギのソロギターが唯一の対象音源となります
そう思えば、アマチュアの宅録というジャンルでこれ以上の個尾音質は必要なのだろうかと思ってしまいます
もちろんNEUMANN TLM103で感じた上質感は今も耳に残っており、「差がある」という認識に変わりはありません
しかし、その差を私は言葉で表すことが出来ません、それほど微妙なものです
それが3倍の価格差を埋めるのかどうかは、個人の嗜好によるものかもしれません

今回は、WARM AUDIO WA273というマイクプリを介した結果ですから、まだなんとも言えない部分は残りますが、3万円台で入手可能なコンデンサーマイクとしては十分な音であり、より高価なマイクを買って音の良さを実感するためには、「相応の耳」が不可欠だなと、改めて思った次第です


2022年8月11日木曜日

WARM AUDIO WA273 マイクプリアンプ(3/3)

ようやく音作りと使い勝手の話の番がきたw
といっても、この話、結構ややこしいのだけど、上手く書けるのかしら(^0^;)
しかし、書けたとしていった誰がこんなもの読みたくなる??それは・・・

そうです、忘れんぼの私自身のためであります


やりたいこととシステムのおさらい


【①PCを介さない録音・録画を可能にしたい】
下図でカメラ(ZOOM Q8)で録画するケース
最も手軽に録音・録画するというずぼらな私向きの使い方

【②PCでも録音・録画を可能にしたい】
マイクから録音・録画までの信号距離を最短(リバーブを通さない)にして、
可能な限りマイク&WA273の「素の音」を記録したいという使い方
出来れば動画も撮れるといいかも

【③モノラル録音もステレオ録音も可能にしたい】
下図はステレオ録音を想定したものです
しかし、アコースティックギターの宅録だとモノラルの方がなんとなく芯があって良いってこともあります
気分次第でどちらも出来るならそれにこしたことは無いですね

【④すっきりして使いやすいシステムにしたい】

下のように図にかくとそれほどごちゃごちゃした感じはしませんが
実際に組んでみると、それはもう雑然として、ごちゃごちゃしたコード類に絡め取られそうな気になってしまいます
いつでも気軽に使える、そんなシステムにしたいです


「①PCを介さない録音・録画」の調整事項


【Q8の録画で音声がクリップして歪みまくり】
ZOOM Q8のレベルメーターは振り切れていないことから、犯人はすぐに判明、LEXICON MPX110への過大入力でしたので以下で対応
 ・UR816cのLINEOUT4L/Rの出力を-9dBに変更
 ・MPX110のゲインをやや下げる
WA273の出力を下げる方法もありましたが、これを下げてしまうとせっかくの「WA273メインのシステム」って味が失われそうな気がしたので断念しました

【Q8の録画の音がなんだかぼやける】
「画質は良くないけど音だけは良い」と定評のあるQ8(笑)
そして、UR816cのヘッドホン出力は切れの良い音を聴かせてくれてるので・・・
やっぱり犯人は、LEXICON MPX110・・・
ただ、リバーブというのは多かれ少なかれもとの音像が多少はぼやける傾向にはあります
 ・MPX110のエフェクト量やミックス量を調整
 ・ZOOM Q8のLINE入力ローカットをオフから120Hzに変更
一応こんな感じでの対処となりました
ローカットに関してはWA273ですでに160Hzに設定済だったので、Q8でローカットというのははなはだ不本意でしたが、背に腹は代えられない(笑)

【Q8の録画の音に大きなノイズがのる】
「あれ?昨日までなんともなかったのに・・・」ジージーガーガーと不均一で大きなノイズ
実はQ8の録画データをPCに取り込もうとしてUSB接続したままでした
このことで「PC→UR816c→MPX110→Q8→PC」という立派なループが完成(^0^;)
前回の記事で「ループには気をつけましょう!」と書いたばかりでしたのに、しっかり実践してしまいました
PCからUSBケーブルを抜くと静音に戻りました・・とさ(笑)
参考までにこのループはPCの電源を落としても切れませんでした
PCには電源を落としてもUSB給電が継続しているものとそうでないものがあります
使用しているPCは前者のタイプだからループが切れなかったのかもしれませんが、後者であればループが切れるのかどうかは今のところ不明です

「②PCでも録音・録画」の調整事項


【UR816cのヘッドホン出力では良い音なんだけど録画の音質は・・・ねむい】
私の理解では、UR816cのヘッドホンモニターの音とUSB出力の音は同等のはずです
試しに録音だけをAudacityでやってみると「眠たい音」にはなりません
「録画アプリ」そう、君が犯人だぁ~~!
そして今使ってる録画アプリはOBSなのでありました

OBSの音質設定はなかなか奥深く(わかりにくいともいうw)、別途のコーデックをインストールする等の大技もあるようですけど、なんとかOBS自身の設定で対応しようとトライアルした結果、以下のとおりとして、なんか微妙な点はあるけどそれなりな結果を得ることが出来ました


まあ、マイクテストなどのシビアな音録りの時は音声のみをDAWで録ることにしましょう

【PC録音の音量が小さい】
UR816c→パソコンへのUSB出力は「WA273の出力&UR816cのゲイン」に依存しています
WA273の音質を最大限活かすという観点から、UR816cのゲインは最小(左一杯)にしていたのですが、2目盛ほど上げることで対応しました
ただ、このことは「①PCを介さない録音・録画」にも影響があるので、両者のバランスをみながら微調整が必要となりました


「③モノラルもステレオも録音・録画可能」


これは比較的簡単!!
Steinberg UR816cのコントロールソフト「dspMixFx UR-C」の設定で可能でした
ステレオ録音時には、2本のマイクを有効にしてそれぞれ左右にパンを振り切る
モノラル録音時には使ってない方のマイクをミュートし、使っている方のパンをセンターに! ということでしたw

モノラル録音時
ステレオ録音時

「④すっきりして使いやすいシステム」


【ケーブルは出来るだけまとめましょう】
2本のケーブルを1本にまとめるだけで、見た目の「雑然感」はかなり異なります
見た目だけではなく、どのケーブルがどこに向かってるのかがわかりやすくなるのもメリットです
私はこんな時「スパイラルチューブ」を使います
確かにクルクル巻き付けていく作業はめんどくさいことこの上ナシですが、実は私この作業が結構好きです(笑)
といっても、さすがに巻き直しは大変なので、巻く前に「何と何を束ねるか」は十分慎重に考えておきましょうw

【カメラ類はアームスタンドに設置】
カメラはアングルが命!(笑)
そんなとき自由度の高いアームスタンドは大変便利、かつ省スペースにも役立ちます
今回はZOOM Q8、webカメラの2台がありますから、アームの先端にカメラ2台用のブラケットを装着し、さらに自由雲台を取り付けてカメラをマウントしました
我ながらちょっと格好いいかも・・・自画自賛w
ここで1つ注意、まったく同じに見えるアームスタンドですが、カメラ用、マイク用の2種類が存在します、用途に応じたアームスタンドを購入してくださいね

【電源も問題ない範囲でまとめてしまう】
問題というのは、複数機材を同じタップに接続するとノイズを発する可能性があるということです
問題が生じなければ、ひとまとめに電源オンオフ出来るタップを使うと、とても便利かつすっきりします
ただ、後になって思い出したのですが、
ラック用のパワーディストリビューターが1つ余ってた・・(^0^;)
それ使ってればノイズの問題も起きなかっただろうに・・・
しかし後の祭りw

【オマケ:デスク周りに機材を置くならディスプレイ台の省スペース効果は絶大!】
パソコンでキーボードを必要とする場面は、仕事でなければ意外と少ないものです
使わないときにはディスプレイ台の下に収納するだけでデスク周りは相当すっきりします
私は、2×4材を足に、3cm厚の板を天板に使って自作しました
上に乗せるシステム重量は20kg程度ありますが、さすがに3cmの板はたわみません


最後に残った問題が1つ・・・・それは

組み上がってしまうと興味を失うという私の性分・なわけで(笑)


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WARM AUDIO WA273  (1/3)  (2/3)  (3/3)
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2022年8月5日金曜日

WARM AUDIO WA273 マイクプリアンプ(2/3)

 せっかくくみ上げたシステムなのに「ブーン」という嫌な音がします
うんうん、これ聴いたことあるノイズだ
なんだかとってもいや~な、どんより~とした気分



ノイズの種類と原因(あくまで私見)


これまでの経験則を元に、ノイズについての私的な見解をかいてみます
電気知識のある方には「何言ってんのこの人」と思われるかも知れませんが、その場合は何卒笑ってお見逃しください

【サーノイズ】
「サー」または「シャー」という音が、小音量かつ比較的一定して聞こえます
 ・他の機材の電波干渉
 ・機器固有の問題(機器のセルフノイズ)
 ・電源由来
等が原因ではないかと考えています
主犯はセルフノイズか電源由来だと思いますが・・・・
セルフノイズだと・・・これは不運と言いますか、自己解決不能と言いますか・・メーカー修理しか手がないかなと思われます
ですが、だいたいは「不具合はありませんでした」と伝票に書かれて戻ってくる(泣)
我慢か使用をあきらめるかを迫られるノイズであります

【ザー(ガー)ノイズ】

ザーとかガーとかその他の音とかが混ざったようなノイズです
 ・ループノイズ
 ・電波干渉
 ・まれに電源由来
の3つくらいが考えられますが、ループというのは、例えば、

「エフェクターA→オーディオインターフェイスー→パソコン→エフェクターA」
というように信号が輪のようにつながってしまう状態です

この例では、最後の「エフェクターA」は音声的には接続不要であっても、制御用につないでしまってるということがあり得ます
ループすると必ずノイズが発生するわけでもありませんが、かなり高確率で発生します
機材によっては輪っかを断ち切るために「グランドリフトスイッチ」がついているものもあります(残念ながら試したことはないですが)

【プチプチノイズ】
不調のコンデンサーマイクで時々耳にします
基本的になすすべ無しですが、まれにマイクを乾燥剤にぶっ込んで放置すると治る場合があります(笑)

【ブーンノイズ】
一般にはハムノイズと呼ばれてるもので、ブーンという字面よりももっと低周波で一定したノイズです
 ・家電、照明による干渉
 ・アースがとれていない
 ・コネクタの接触不良
 ・電源由来 等々
ということがよく言われますが、我が家では家電を切断して解決したことは一度も無く、
 ・ギター(エレアコ)本体からならアース処理
 ・マイク等ならコネクタの接触改善
で概ね解決しています
ちょっと特殊な場合としては、エレアコを機材につなぐ際、シールドを機材にはつないでいるがエレアコにはつないでなく、端子が宙ぶらりんの時にも発生することがあります

【おまけ】
上記でお気づきのとおり、「他の機器からの干渉」「電源由来」は幅広くノイズの原因となり得ます
 ・ノイズ発生時に電源が入っていた他の機材や家電、スマホ、パソコン等の機器の電源を
 「1つずつ」落としてみて、状況確認する
 ・コンセントの差し込み場所を変えてみる
 ・テーブルタップを高品質なものに変えてみる
 ・可能な機材は電池やモバイルバッテリーも試してみる 等々
ノイズ対策って本当に地道で根気を要しますし、「何をしてもダメ」なんて結果もままあります、結局運次第なのでしょうか??
しかしですね、幸運も容疑を1つずつつぶしていくという地道な作業の結果でしか得られないのでありますよ(^0^;)

さて今回はハムノイズです


「ブーン」という音を聴くとほんとに気分が悪くなります(笑)
ノイズの問題って「犯人はおまえだ!!」なんてすぐにわかるわけはないので、容疑者をしらみつぶしに当たっていくしかありません
ノイズ対策の労力の半分以上はこの「犯人捜し」になるのですが、機材単品ならいざ知らず、いくつかの機材を接続したシステムとなると・・ノイズで気分が悪くなるのわかっていただけますでしょうかw
余談ですが、大量のスタジオ機材を組み上げるエンジニア氏、神のごとしと思ってます

ただ、今回はシステムに組み込んだ「マイクプリアンプ」「オーディオインターフェイス」「リバーブエフェクター」のいずれも単体動作時にはノイズレスであったことや、パソコン等の機器を電源オフしてもノイズが発生していたことが確認できていますから、
 ①接続端子の接触不良
 ②機器相互の近接に伴う干渉(4Uラックケースに組み込んだので・・)
 ③電源タップをケース内に仕込んだことによる影響
 ④WA273へのアース線非接続
のどれかが犯人であると想像しました

まあ、こんな場合簡単なところから手をつけていくのがセオリーというものです
②はせっかく組んだシステムをばらすのが大変
④は実際上ムリ   ということになれば・・現実的には①、③になります

【接続端子の清掃&抜き差し】
接続ケーブルの抜き取り、及び端子部分を接点復活材を含んだ綿棒で清掃&拭き取り後に再接続します
この際、数回抜き差しし、確実なジャックとプラグの接続を確認します

【電源タップをケース外に移動】
4Uエフェクタケース内にマジックテープで止めていた電源タップでしたが、はがしてケース外に移設します
もともとこのケースはアコギ用のエフェクタセットとして「持ち運び」前提で電源を内部に仕込んでいたのでしたが、今回の用途は完全な据え置き使用なので問題なしです

【結果やいかに!】
おみごと!消えましたよ~~!よかったよぅ!!w
残念ながら端子の処理、電源タップのどちらが有効だったのかわからないのですが(笑)
私としては「電源タップ」が最有力と思っています
  ※このタップにはACアダプターも刺さっていましたので
しかし、結果良ければすべて良しであります


形だけは整いましたが、これから音調整!!

まだ先は長い~~!!

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WARM AUDIO WA273  (1/3)  (2/3)  (3/3)
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