2017年6月22日木曜日

ソロギターとリバーブ

ソロギターのエフェクターとして欠かせない「リバーブ」
もう星の数ほどの機種があって、何がどう「良い」のかさっぱりわからん状況ですが
ソロギ弾きさんにわりと評判の良いリバーブを私の知識の中でちょっと整理すると
こんな感じになります
なお、私が持ってない機種に関する記載はネットの受け売りなので
実際の使用感とかは良く分かってない部分もあるので、そのあたりはご容赦願います(^_^;)

ラック系

古い時代のエフェクターと言えばこの形状が多かったのですが
録音エンジニアが使うものってイメージが強く、プレイヤーの道具って感じは薄かったですね
音は良いと思うのですが、なにぶんかさばるし持ち運びが不便って部分が
ライブで使うってイメージには結びつかなかった気がします
機種によって同じリバーブでもやや音が異なり
TCはさわやかで爽快な感じ、Lexiconは自然で優しい、Korgはなんというか荒いけどぶっとい
というような音の違いを楽しんでいました
ただ、どのリバーブが曲に合うといった価値観は私にはほとんど無くて
ただそのときの気分次第ってことでしたが・・(笑)

我が家のラックリバーブ達、上から
◆TC_electronic_M350
◆Lexicon MPX110
(バッチベイ)
◆YAMAHA REV-100
◆ZOOM STUDIO_1201
◆BOSS RV-1000
◆KORG DRV-1000

一時期押尾コータローさんが使ってたZOOM 9200というリバーブもこのラック型(1U)でした
今はどんなリバーブを使ってるんでしょうか・・・・

ハーフラック系

これは私の中ではLexiconの独壇場でしょうか
ご縁あってライブを聴かせていただいた岸部さん、西村さんはじめ、多くのプロギタリスト御用達
というLXP-1の存在があまりにも大きく
ソロギターを始めた頃から私の中でのリバーブと言えばLexicon LXP-1でした
「濃厚で絡みつくような」とはLexiconでよく使われる形容詞ですが
私自身の実感としては「自然で優しい感じ」であり、
正直「濃密」とかを感じ取れるほどの耳も感性も私には無かったようです
しかし好きか嫌いかで言えば、もちろん好きな部類であり、今も高頻度で使いますが
いかんせん十数年前に生産完了となった古い機種なので、
部品の劣化や故障は避けて通れないというリスキーな部分もあります

我が家のハーフラックリバーブ達、上から
◆Lexicon LXP-1
◆Lexicon LXP-5

コンパクト(シングル)ペダル系

さて、今日の記事の本題はここからであります
エフェクターって元々はアコギ用と言うよりはエレキ用として開発?されてきたもののようで
もちろん最近はアコギ用のマルチなども見かけはしますが
リバーブにしても圧倒的にエレキ用途のものが多いですね
そのためか、以前はアコギでエレキ用のリバーブを使う人は少なかったんですが
最近は「これかなりいける!」って情報が飛び交っておりまして
エレキ用、アコギ用という境界がぼやけててきております
もはや「何用」かよりも「気に入りゃオッケー」な世界・・・のなかでも
アコギストに評判の良いものをちょットご紹介です

TC Electronic hall of fame 2

TCといえば透明感や抜けの良さがラック時代からの
ウリになってますが、それをそのままコンパクトペダル
で実現したような感じです。機能面ではTONE PRINT
というエフェクトのエディット機能があるのが特徴で、
オリジナルエフェクトや他の人が作成したエフェクトを
追加することが可能です
最近Hall of Fameの後継機種として発売になりました
ペダルの押し込みでリバーブ量を可変可能という斬
新なアイデアが盛り込まれています
 
 Digitech RV-7

すでに生産終了となってしまった機種ですが、根強い
人気で中古市場でもなかなか値下がりしません
理由はLexiconのリバーブアルゴリズムが組み込まれ
ている点にありますが、TCとは異なる濃密感が魅力の
リバーブになります
私もよく使うリバーブですが、とにかく美しく優しいリバ
ーブが欲しいときには無難な選択です
プリディレイの設定が無いのが唯一残念かな
 
Digitech Polara 
 
RV-7と同じDigitech製のリバーブです。
RV-7同様lexiconのリバーブが搭載されていて一見
後継機のようでもありますが、RV-7の後継機はSuper
Naturalという機種になるそうなので、別物扱いかもし
れません
   

ツインペダル系

シングルペダルとかツインペダルとか言った分類が成立するのかは怪しいとこですが(笑)
ペダルボタンが二つある種類のリバーブです
シングルと比べるとお値段は2倍くらいになってしまうものもありますが
作成した設定をプリセット化できたり、
さすがにこのクラスになると「プリディレイ」のつまみがあったりと、
音質と共に機能性やセッティングの自由度が増す感じになります

Strymon BlueSky

新しいメーカーなんですがここ数年ぐんぐんと知名度
を増してきたストライモン
残念ながら私は持ってないですが、BlueSkyの名前
の通りさわやかで透明感のあるリバーブが特徴のよ
うですから、その意味ではTC系といってよいかもしれ
ません
もしもソロギのリバーブで何買って良いかわからなけ
れば「とりあえずこれ買っとけ!」と言う人、結構いらっ
しゃると思います
プリセットの保存は1種類だけのようです
 
 TC Electronic Nova Reverb

密度と透明感があるリバーブとして一時期人気になり
ました。またプレイの強弱に反比例してリバーブのエフ
ェクト・レベルを増減させる「DynaMix」も話題になりまし
たね。
リバーブの種類も豊富でいろいろと試してみるだけでも
楽しいです。
プリセットの保存はBlueSky同様1つだけのようなので、
曲にあわせて何種類か準備するというのは難しそうです
私も時々使いますが
 

Electro Harmonix Cathedral 
 
所有していないので、音がどうこうとはいえないのです
が、上の2機種に比べるとやや飛び道具的なリバーブ
ってイメージがあります
ネット情報によれば、各つまみの効きが良くて、音作り
がやりやすいという評価もあります
 
  
トリプルペダル系

さてさて、ペダルボタンが3つのリバーブ・・・
趣味のソロギター弾きにとっては6、7万円前後とかなり高額な機材になりますが
それに見合う性能、どうやらありそうです


Strymon BigSky

「楽器をBigSkyに接続したその瞬間、貴方のサウンドは
遥か高く成層圏まで導かれるでしょう」
なんだかすごいセールストークですが、透明感あふれる
BlueSkyの音はそのままに、リバーブの種類追加やプリ
セット機能が強化された兄貴分的な機種になります
2つのノブによく使うつまみの機能をアサインできたり、
MIDI機能を搭載したりと、なんとも至れり尽くせりなリバ
ーブとなっています
 
 Eventide Space

お高すぎて持ってないのですけど(爆)
「ラックタイプに匹敵するEventideならではの個性的な空
間エフェクトはあなたのサウンドに圧倒的な存在感を与え
ます」とあるようにとにかく個性的なリバーブのようです
飛び道具というとあまり良い感じじゃ無くなってしまいます
が、Hallリバーブでさえなんだか独特の余韻をまとってます
ギタリストの酒井誠さんのHPで紹介されているのを見て
どうしようもなく欲しくなった時期がありましたけど、気安く
買えるお値段でもありませんでしたので、購入には至りま
せんでした

マルチ系

リバーブ主体のマシンでは無く、他のエフェクトやプリアンプ機能といった
いろんな機能のなかにリバーブも含まれるといった機種をマルチエフェクターとか言います
リバーブの音質としては単品リバーブに劣る場合もありますが
1台でとりあえず必要な機能をまかなえるので、特にライブとかでは重宝したりします
いろんな機種が発売されていますので、代表的?かどうかはアレですが(笑)
ZOOM A3などはこのタイプと言えます

ZOOM A3


さて、リバーブは欲しいけど種類が多すぎて何を選んで良いかわからない
という方も多いのではないでしょうか
タイプも音質も様々、ここで紹介したのも数あるリバーブの中のほんの一部です

ぶっちゃけてしまえば、私などはわかったようなこと書いてますけど
聞き分ける高性能な耳も持たず、正直どれも似たように聞こえてしまうので
私自身にとっては「どれでもいい」って部分も否定できません(笑)
しかし、ライブにしろ録音にしろ、その目的は「誰かに聴いていただく」ということですから
できるだけ評判の良いリバーブを使いたいとも思いますし
バカ耳とはいいつつ多少は音の違いが好みに合う合わないということもあるので
結局あれもこれもと15台ものリバーブを買ってしまいました
それで「この一台」っていうのに出会えたかと言えば、そうとも言い切れない
それに、音の好みだっていつも同じとは限らないことを考えるとゴールなどないともいえます

こんな私自身の泥沼劇を踏まえて、
これからリバーブをそろえたいと言う人に何かヒントがあるとすれば・・・(^_^;)

◆あこがれのギタリストと同じの選んでみる

ある意味王道(笑)、私自身も最初はこの方向でした
岸部さんがお好きならLXP-1、松井さん好きならストライモン、って感じです
どのギタリストがどのリバーブを使っているか調べるのも楽しいものです

◆自然で優しいリバーブならLexiconを選んでみる

Lexicon製リバーブと言うことになるとラックかハーフラックに限られてしまうので、
DigitechのPolaraやRV-7といったペダル系も含めて選んで見てはどうでしょう
上記には書きませんでしたがDigitechのSuperNaturalもLexiconアルゴリズムを搭載してます
ただし、HallやPlateと言った定番以外は割と個性の強いものが多いので注意が必要です
あと、やはりDigitechのistompというちょっと変わったペダルがあります
これは47種類のエフェクトの一つをアプリからペダルに転送して使用しますが
その中にLexiconHallというエフェクトが含まれます

◆爽快感と透明感のあるリバーブならTC Electronicかストライモンを選んでみる

爽快感とか透明感とか言っても難しいとは思うのですが
Lexicon系と比べると「薄手のシャツを着た感じ」でしょうか
ただし、薄手とは言ってもちゃんと色や模様と言った主張もあるという・・・わからん(笑)
TCとストライモンどちらを選んでもそれほどがっかりすることは無いと思います

◆リバーブの質はそこそこで良いならオールインワンを選んでみる

マルチですね~~~
例えばZOOM A3ならHD REVERBというそこそこのリバーブも使えるし
アコギシミュレーターやコンプレッサーも組み合わせできる
性能の良いアンチフィードバックも付いてるし、マイクまでつなげられる
あまけにPAに直接送るためのDIにもなると・・・まあ至れり尽くせり(笑)
ライブの荷物を減らしたいなら、こういう選択もあります


けどですね・・・音へのこだわりが強くなるほど、
 
1台で完結する可能性は限りなく低くなるのがこの世界の常であります
 
ともに泥沼を歩んでいただける方、絶賛募集中です~~~~!!



おまけ

リバーブさえ買えば何でもできるの?

そうだと良いんですけど(笑)
録音に使う?、ライブで使う?、PICKUPはパッシブ?アクティブ?
そんな風に使う目的や手持ち機材によっては追加で必要になるものもあります

2017年6月14日水曜日

ZOOM MS-70CDR ファームウェア・アップデート

なんだかZOOM元気です

2017.6.2にファームウェア2.0がリリース
新たに51種類のエフェクトが加わり、全137エフェクトが使用できるようになりました
もちろん従来どおり6つまでのエフェクトをつなげて使うことができます


もともと「空間系エフェクトペダル」として世に出たMS-70CDRでしたので
リバーブの種類とかどんだけ増えたんだろうと思ったのですが
今回の更新ではリバーブやディレイでは全く追加はありませんでした
ただ、もともとリバーブ29種類、ディレイ26種類もあって
私などはとても使いきれるモノじゃ無かったですから、増えても仕方なかったんですが・・・(笑)

今回の追加はモジュレーション系(コーラス等)とダイナミクス・フィルター系(コンプ等)です

MS-70CDRは、従来ダイナミクス系が比較的手薄でしたので
ダイナミクス系のコンプやリミター、エキサイターの追加はそれなりに嬉しいです
でもまあ、それだけならそれほどオタク心をくすぐられることも無く
ファームウェアを更新してみようとも思わなかったのですが・・・

オルガンシミュレーター追加!・・・・くすぐられました(笑)

オルガンシミュレーターといえば
ちょっと前、エレハモからC9とかB9というオルガンシミュレーターペダルが発売されて
大いに心惹かれたものでした


でもうちにはギターシンセもあるし、そこそこのお値段もするしということで
購入には至らなかったのでしたが、

そのオルガンシミュレーターがMS-70CDRで使えるのか~

ということで・・・・嬉々として更新作業を実施

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

早速、初のオルガンサウンドとご対面となったのでしたが
むむむ・・・これはどういう場面で使えば良い音なのでしょうか(笑)
ジャズオルガンのフレーズでも弾けるならある程度使えるかもしれませんけど
私には無理そう、ということだけはわかった気がします


ファームアップはしましたが、
引き続きリバーブレーターとしての使用がメインという状況に変化は無さそうです(^_^;)

2017年6月3日土曜日

オーディオテクニカ AT-MA2

「歌ってみた」では伝説的に有名なマイクプリアンプです
発売日は2002年04月21日ということですから、すでに15年前の製品ですが、未だに現行品
移り変わりの激しい音響機器の中で、異彩を放つロングセラー商品でもあります

もちろん、「歌ってみた」で使うわけじゃありませんけど
私にとっては、唯一無二とも言えるこの商品・・・そのわけをちょこっとご紹介です


AT-MA2の商品説明で良く目にするのがこの言葉

「マイクロホン端子のないAV機器で マイク収音、拡声が可能」

しかし、これが良く分からない(笑)
まあ基本的にはパソコンへの音声入力を意図したものでは無く
キャッチコピーのとおり「AV機器」がターゲットだったものと思われます
マイク端子が無くても、この機材を通じてライン入力端子等からレコーダーで録音可能・・・
的な使われ方を想定したものと思われますが、その意図に反して(笑)
「パソコンでの録音や配信をできるだけ良い音でやりたい!」
という需要がロングセラーの原因では無いかと私的には思っております

機能はきわめて単純です

 ・標準フォン端子か3.5mmミニ端子を持つマイクをいずれか刺して
  (3.5mmミニ端子の場合はプラグインパワーを供給可能)
 ・音量増幅してRCA端子から出力する

そして、この単純さにもかかわらず、私にとって唯一無二であるのは、これが理由

「3.5mmミニ端子のステレオマイクにプラグインパワーを供給してステレオ録音が可能」

写真に写っている自作マイクやオーディオテクニカのAT9911のように
ミニ端子を持つステレオマイクが手元にいくつかあるのですが
ステレオを生かしたままこれらのマイクを駆動できる機材というのが意外に少ないのです

もちろんミニジャックの外部マイク入力端子をもつICレコーダーならOKですが
レコーダーが限定されてしまいます
また、いくつかのオーディオインターフェイスには似た機能を持つものもありますが
ほとんどがモノラル対応で、知る限りステレオのものはありません

例えばZOOM Q8でギター演奏を録音・録画をしたい場合・・・
マイクがQ8本体に固定なため、良い音で録音するために、
奏者かカメラがいろいろ移動して最適位置を探しますが
最終的に「良い音=良い画」にはなかなかならないものです
こういうとき、AT-MA2と自作マイクで音声をQ8に外部入力すれば
画と音を別々の自由度でセッティングできて大変重宝なわけです

そんなわけで、私には無くてはならないこの機材
それほど出番が多いわけじゃないですが、
たまには自作マイクでも使ってみよう、なんて時には無いと焦ります(笑)

AT-MA2のありがたみに想いをはせたついでに懐かしい曲を弾いてみました
2年くらい前に弾いていた下山亮平さんアレンジの「ダニーボーイ」
付け焼き刃で練習してショートバージョンで弾いてみました(^_^;)
少しだけリバーブをかけています



  ・レコーダー:ZOOM Q8
  ・ギター:MARTIN 00-15
  ・マイク:自作マイク1号
  ・マイクプリアンプ:もちろんAT-MA2(笑)