2018年1月28日日曜日

イルカの誘惑 (4/4) ~終章~

前回までは、高揚感たっぷりに書き通してきたつもりだが
さすがにお安くは無いギターを同時に2台も購入してしまった心情たるや
正直に吐露するなら、とてもワクワクだけでは済まない
気分は上がったり下ったりのまさにジェットコースターだった

  ◆ドルフィンに電話するまでの逡巡も

    ◆震える手でATMの「はい」ボタンを押したときの、罪悪感に似た気持ちも

      ◆期待と不安にまみれながら到着を待つ時間の重たさも

諸々含めて、きっと忘れられない記憶となることだろう

そしていろいろな人にお世話にもなった

 ・金額面を含めてお世話になったドルフィンギターズさんと
  わけのわからない質問や要望にも、丁寧で優しい対応をいただいたスタッフのT様

 ・遠方ゆえ実機を見に行けない私に代わって実機確認していただいたしばしばさん
  もちろんあの「しばしばの誘惑」(「イルカの誘惑(2/4)」参照)の人でもある

 ・そして、現在「良いギターを捜索中」の某氏
    |少し前になるが、彼から「今、気になるギターがあるんだよね」と
    |聞いていたそのギターが、実は今回の2台のうちの1台であった
    |私はそのことをすっかり忘れてしまっていて(^_^;)
    |たまたまの出会いと自分の判断で購入にいたったとは言え、形だけ見れば「横取り」
    |この意図せぬ偶然と私の失念をお詫びしたのであったが
    |こころよく???お許しいただいた彼にとても感謝している

激しく揺れ動いたこの半月間の出来事と、
多くの人への感謝をここに書きとどめておきたい・・・と、
そんな思いが今回の「イルカの誘惑」4部作となった次第である



後悔というわけではなく、こんなふうにギターを買ったあと、必ず頭に浮かぶ言葉がある

「たくさんギターを買うより、1、2本に絞ればもっとすごいギターが買えるのに」

そのとおりである
今回のことにしても、1本に絞って、もうちょっと背伸びすれば、
あのErvin Somogyi でも、お尻くらいは視界に入る

でも、私はアコギにふれてからまだ日が浅く、ギターの音の可能性と言えば良いのか、
どんなギターからどんな音が出てくるのかの方にむしろ興味があるし
経験値不足のため、まだ自分の中ではっきりとしない「良い音のイメージ」を
いろいろなギターを弾いて少しでも確かなものにしたいという思いもある
余談だが、これまでに買ったギターを「機材リスト」で見てもらえれば、
ああ、音を探しながらギターを買ってきたんだね」というのが
良く分かってもらえると思う
メーカーもシェイプも価格帯も見事にバラバラであるからして・・・

しかし私の場合、どこまでいってもギターを1、2本にまでは絞り込めないだろうとも思う
それは「1本のギターの音として<良い音>を定義するのは難しいだろうな」と考えてるためだ
経験値を高めて基本的な「良い音イメージ」がある程度固まったとしても
気分、体調、お天気、曲目・・・いろんな要素で「何を良い音と感じるか」って変わるもの
まあ、1台のギターで多彩な音色を出せる技術があれば別だが
私などは唯一無二な究極のギター1本より
いろんな個性のギターに囲まれていた方が楽しいギターライフになるのではないかと
思ったりするわけだ

それでも、さすがにこれからは、「手当たり次第」って感じでギターを買うことも無いだろう
できれば10年くらいの間に(続けてればの話だが・・)
今の玉石混淆状態から、選りすぐりの5、6本程度にできれば良いなと思っている
とはいえ、もし良いタイミングで良品と出会えたら、
ソモギだってあきらめたわけじゃないが・・・(笑)

ただ、困ったことに
手放す前にギターを弾くと、「たすけて、堪忍して」とばかりにいい音で鳴るんだな・・・
その懇願を振り切れるかどうかが絞り込みの鍵となりそうだが
温情派のziziさんのこと、まだ当分の間、ギターミュージアム状態は続きそうだ



さて、この2台のギター、「ziziギターミュージアム」では24台目と25台目のギターとなります
(以下、ドルフィンさんの写真をお借りしてます)

Greven J-Herringbone Deluxe
 (Brazilian Rosewood)
NISHIHARA GUITARS REYDEN SJ
 (German Spruce & Honduran Rosewood)

下手くそが持つには過ぎたギターですが
きっとギターライフをいっそう豊かで楽しいものにしてくれることと思います
その楽しさを「音」に変えて、少しでも皆様にお届けできれば
安い買い物だったと思える日もくると・・・

 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 
なんか綺麗にまとめようとしとるが・・・・

 
な、わけないやろう~~💢

どうすんじゃ、老後~!

どうすんじゃ、おどりゃ~!三途の川、ギター漕いでわたるんか!


(怒気に満ちた足音が迫る)
 
 
いやいや、これは「財形貯蓄」といいましてな・・・って、えっ?

いゃ~~!、やめて~!、暴力反対~~~!

何持っとるん?、そ、そ、それハカランダいうんです~、墓ちゃいます~

は、話せばわかる、い、イルカが、イルカが・・・

ボコッ!、バキッ!、グェッ!



(静寂、そして静寂・・・)



 我が人生に・・・悔い・・・あり・・・

合掌




 「イルカの誘惑」 THE END

 

2018年1月25日木曜日

イルカの誘惑 (3/4) ~終わらぬ誘惑~

「人生最後の○○○だから・・・」この言葉がどんな悲劇をまねくか
皆様の記憶に深く刻めれば、私に悔いは・・・ない!!(笑)

押尾コータロー

今はソロギタリストも群雄割拠の時代、素晴らしい才能の若手も数多い
しかし、私がソロギをはじめた5、6年ほど前は
私は、南澤大介、岸部眞明、押尾コータロー、トミーエマニュエルしか知らなかった
もちろん、中川イサト氏や吉川忠英氏といった大御所も
その他幾多のギタリストも後になって知るのだが、
当時の私には南澤大介さんが「一番エラいヒト」だった(笑)

押尾コータローさんは私が南澤さんの次に楽譜を買ったギタリスト
でもソロギを始めるずっと以前から知っていたギタリストでもある
特殊奏法を世に広めたことでメディアの露出も多く
自分もテレビで見て「ギターってこんな弾き方もあるんだ」と大きなインパクトをうけた
本来ならソロギをはじめたときに、私の「一番エラいヒト」になってても不思議は無かったが
なにぶんテレビで見たあの演奏の敷居が高すぎて
とても無理だと、敷居をまたいでみようとも思わなかった

その後、押尾さんの曲目の中には比較的弾きやすいバラードもいくつかあると知って、
「君のくれた時間」「黄昏」「桜咲くころ」「FIRST LOVE」に取り組んだ
「黄昏」は今も弾き続けている
今にいたるまで結局バラードしか弾けないのは情けなくもあるが
彼の独特のコード感、リズム感、メロディラインには練習してても魅了され、癒やされる
若手の台頭がめざましい中でも、私のヒーローの座は譲らない
(願わくば楽譜の字を、もちっと大きくしてもらうとジジイは狂喜するが・・)

そんなわけで、
彼の弾くギターに強い興味を持つというのも、自分にはとても自然な流れであった

GREVEN

もともとは、押尾さんの師匠に当たる中川イサト御大が使用していて
高校生だった押尾さんに「いいぞ、これ!」って勧めたギターだと聞いている
でも、押尾さんのメインギターとして定着するまではそれほど有名だったわけでは無いらしい
今では多くの種類のギターを使い分けている押尾さんだが
日本でのグレーベンの知名度を一気に押し上げたのは間違いない
もちろん私の中では、「GREVEN」は「押尾コータロー」とほぼ同意語だった

クレーベンギターは、アメリカオレゴン州のギターメーカーで
1975にジョン・グレーベン氏によって設立された
それまではジョージ・クルーン氏の依頼をうけてビンテージ楽器のリペアをしていたことで
氏の作るギターの目標も「ビンテージサウンド」であるらしい
また、ギター作りのきっかけとなったのが「インレイ製作」だったということもあって
美しいインレイワークにも定評がある
国内では、中川氏、押尾氏のほか岡崎倫典氏も
国外ではジョージ・ハリスン、ジョン・デンバー、エリッククランプトンもユーザーだ

まあ、細かいことはともかく・・・
押尾氏への興味とともにGREVENは当時の私の憧れギターとなった
あれから数年、このところの、ギターに食指がむかないという時間の中でも
憧れは憧れのままであり、手に入れようという思いにはつながらなかっただけで
J-GUITARでのGREVENチェックは欠かすことが無かった

終わらぬ誘惑

さすが品揃えの豊富なドルフィンギターズ、誘惑はNISHIHARAでは終わらなかった・・

J-GUITARでも数が少ないGREVENだから、情報が上がると割と頭に残っている
NISHIHARA弾の被弾でぐったりした頭にも2、3台ほどの記憶があった
その中に「確かドルフィンの商品にもあったなあ」というのが1台・・・・・
ああ、なんでこんなのがあるんだ・・・・なぜ思い出した、俺


「動画まであるやないか~ぃ」
これがまた、何百回も聴いてきたギター販促動画の中でも、1、2を争うようなええ音なのだ
もう販促というより反則じゃ!、なんてうまいこといってる場合では無い
GREVENへの憧れだけならまだ耐えられたかもしれないが
結局、この音がとどめを刺した



とうとう2台とも「うちの子」になってもらうことになった

つい半月ほど前まで「欲しいギターは無い」と言ってたのに・・・
ただ、ほんの少し言い訳を許してもらうとするなら
元々、いつか買いたいと思ってたのはGREVENの方で
NISHIHARAはいわばそこに「割り込んだ」のである
元々の恋人を捨てて新しい恋人にはしるわけにはいかんじゃない
(ん?だから二人ともって?・・・もしかして墓穴掘った?)
それにしても、NISHIHARAで悩み抜いた後では、
もうGREVENにあらがうチカラもそれほど残ってなかったと、今は思える

さてさて「人生最後の○○○だから・・・」

この、決してその通りにはならない、とっても空しい呪文をつぶやきながら
いったい、どれだけの善良なおじさんが地獄に旅立ったことだろう
いや人ごとなどでは無い、
私自身、今回含めてこれまで3度はこの呪文を唱えた
その結果は身にしみてるのに、バレればどんな恐ろしい目に遭うかわかってるのに
そそくさと「隠蔽工作」をしている我が身が、さすがに少々不憫ではある

ちなみに「運命だった」「ギターの声が聞こえた」とかの呪文も同じくらい凶悪なので
くれぐれもご注意あれ

次回(最終回)につつく・・・

2018年1月22日月曜日

イルカの誘惑 (2/4) ~予期せぬ出会い~

「え~~、イルカって人を誘惑しちゃうんだ?」
と、純粋でまっとうな反応を示す人はこれを読んでいないと思うので
ジョークの解説などと言う無粋なことはしないでおこう・・・

J-GUITAR

言わずと知れた、ギターのネットショップモール
新しいギターに興味が無いと言いながら、それでも日々ここを訪れてしまうのは
さすがに「矛盾しとる!」と自分でも思うのだが
買わないまでも、ここで新品・中古含めていろんな情報に触れていないと
ギターのトレンドのようなものに取り残されてしまうような強迫観念が働いているようにも思える

それに変な話だが、見ているだけで値段の感覚というのも自然と育っていく
もしもまたギターが欲しくなったときに、感覚的に相場がわかるというのは大きな利点だ
いつ来るかもしれない「そのとき」に備えるのもばかばかしい気がするが
まあ、タダでできることだから、そんなに悪い話でもない

とはいえ、狙いのギターもなく、ただボーッと眺めてるだけではあってもだ
あふれかえる情報の無差別攻撃に耐えるのはそうそうたやすいことでもない(笑)
流し見でも、興味のどこかに引っかかるギターはやはり存在する
でも私だって全くの無防備じゃない(^_^;)

  「それは今あなたに必要?」
  「宝の持ち腐れ、猫に小判、豚に真珠って、知ってる?」
  「お金どこから湧いて出る?」
  「もう置き場所も無いじゃない!」

ありがたいことに、こんな防衛システムが、無謀な「ポチ」から身を守ってくれるのである
いや、守ってくれていた

ドルフィンギターズ

妙な言い方になるが、ギターをはじめた頃からの「憧れ店」であった
大阪江坂店、東京恵比寿店という2店舗展開ながら
高級ギター、特に個人制作家のギター取扱が豊富で
私の中には「高級店」のイメージがすり込まれてしまっている
それは、こんな無邪気な三段論法の故ではあったが、それほど的外れでもいない、と思う
  ■ソロギターを始める、楽譜を買う、楽譜書いてるギタリストさんはエライ
    ■そんなギタリストさんはみな個人制作家のギターを使ってる
      ■そんなギターをたくさん取り扱ってるお店ってスゴイ

加えて、岸部さんはじめ、ソロギをはじめた頃から憧れたギタリストのインストアライブも、
わたしの中のショップイメージをよりいっそう高めていた
単に「良いギターを手に入れる」ということと同じくらい
「ドルフィンギターズでお買い物する」ということも、いつのまにかマイステータスとなっていた

しかし、これまで全くご縁がなかったわけでもない

2013.7にはドルフィンギターズ恵比寿店でMORRIS S107Ⅱというギターを購入している
今はあまり弾く機会もなく、壁の花の時間が長いが
5年近く前になる当時は、
ソロギを始めたきっかけとなった南澤大介氏がMORRIS Sシリーズを使用していたことで
「ソロギをするなら MORRIS Sシリーズを買わないとダメ!」って、
かたくなに思い込んでいた
14万円という価格は、人工衛星から身投げするくらいの決意だったから
おおいに悩んだのも良く覚えているが、程なく「憧れ店、ドルフィンギターズ」で購入となった
そのとき、ギター入手と同じくらいこのエンブレム(ワッペン?)が嬉しかったことは今も忘れない


そして、このドルフィンギターズもJ-GUITAR軍団の一翼を担う
アコギの情報提供という意味ではとてもありがたい存在だが
情報が「美味しすぎる」のは罪でもある
あろうことか、時々「動画」などという強力な武器まで使ってくる(^_^;)
私の優秀な防衛システムも時々悲鳴を上げるこの攻撃が
いつかは致命傷になるのではという漠然とした不安は、正直ココロのどこかにいつもあった

NISHIHARAギターとの出会い

きっと、私の防衛システムも「よそ見」してたに違いない
それまでもNISHIHARAギターに興味があったのは確かだが
個人制作ゆえにタマ数も限られており、J-GUITARからも滅多に飛んでこないので油断した
そんなある日、イルカがNISHIHARAギターを抱えて泳いできた

それはなんとも言えず美しいギターだった
独特のカッタウェイ、全体的なプロポーション、魅惑的な材・・・
華美な装飾はないけれど、品の良いたたずまい感にすっかり魅了された
そして、この魅惑的なシェイプから実際にどんな音が出てくるのか・・
興味は尽きない

それでもまだ自制心のカケラくらいは残ってた
しかし、頭の半分くらいをこのギターが占領し、
毎日のように、「もう売れててくれ~~」と念じながらJ-GUITARをチェック
欲望と自制心の内戦状態である
だが自分がこうなったときの勝敗は、悲しいかな経験的に明らかだったりする

ギター制作家の西原悠紀氏は、「アコースティックギター作りの匠たち」という本によれば
このように紹介されている

   |長野県にある老舗ギター・メーカーで3年半ほど従事した後、
   |2012年に独立し、現在は京都府船井郡にある工房で、
   |オリジナリティ溢れるギターぞ製作している新進気鋭の若手ノレシア一
   |工房を始めた当初は、
   |最初にデザインしたREYDENSJ (スモール・ジャンボ・モデル)だけに絞り、
   |複数のンェイプを作ることをせず、
   |材や装飾などの仕様を変えながら、ひたすら同器の完成度を高めようと注力してきた。

なんとまだ独立から6年という超若手ルシアー
個人製作と言うことなら、製作本数もまだ5、60本だろうと想像できる
しかし、ギターフェスへの精力的な出品もあってか、
有名なソロギタリストが使ってるとかあまり聞かない割に意外と知名度もある制作家でもある
                   ※ギタリスト森田大地さんの使用ギターとの情報あり
加えてかのドルフィンギターズも一押し!的な扱いをしていることでも注目される
先ほどの「アコースティックギター作りの匠たち」では武田氏がこのように語っている
(武田さんの考えるクオリティを超えているギターは、しっかり紹介する?に答えて)

   |最近では、西原(悠紀)くん(NISHIHARA GUITARS)なんかがそうですね。
   |たまたまフェイスブックで見つけて、パッと見た時に楽器の顔が良かったんですよ。
   |なので、その日に電話して、すくに京都の工房まで行って見せてもらいました。
   |音に関して少しアドバイスをさせてもらいましたが、作りはすこ'く良かったですね。
   |結果、仕上がったものも素晴らしかったてすね。
   |あと僕はルシアーさんのブランディングにも、少し力になれればと思っていまして。
   |ルシアーさんを間近で見ていて思うのは、
   |あれだけ手間をかけてギターを作っても、売値は50万円前後ですよね。
   |月に1本か2本しか作れないのに、それだと正直、生活がキツいでしょう。
   |なので、僕はもう少し高くてもいいかなって思うんですよ。
   |ルシアーさんの地位というか技術がもっと高く評価されてもいいんじゃないかと。

もちろん、私自身は見たことも触ったことも無いギターで、音もいくつか動画で聴いた程度だ
遠方なので、音も演奏性も自分で確かめるわけにもいかない
動画は何度も聞き返して、正直言えば「若すぎる音」という懸念はあったものの、
憧れ店「ドルフィンギターズ」の評価も伊達ではあるまい



言うまでも無いが、内戦は「欲望」の勝利でおわった
NISIHARAギターをうちの子としてむかえる決意は、かくして固まったのであった

自制心の敗北には、ちょっとした布石もあった
それはそう、しばしばさんのNISHIHARAギターオーダーの影響である
「いいな~~、ぼくも欲しいな~」という、
まっこと純真無垢な子どものような、この想い(笑)
このジュンな気持ちが、私の背中をそっとヤサシク後押ししたのは
とっても素直なziziさんであるから・・・・否定はしない

「イルカの誘惑」ならぬ「しばしばの誘惑」もけして小さくない敗戦要因だった

次回に続く・・・

2018年1月19日金曜日

イルカの誘惑 (1/4) ~序章~

このところ、あまりギターに食指が動かない
一番最近はというと昨年の4月にしばしばさんから譲ってもらったYokoyama君
もちろん絶妙な弾きやすさに惚れ込んで、日々大事に弾き込んではいるのであるが
あれからもう9か月もの間、ギター買ってない(笑)
とはいえ、なぜか「欲しいと思えるギターが現れない」のだから
買ってないというのも当然と言えば当然ではある

不思議なもので

ソロギターを始めてタブ譜の読み方もわからんという状況から
少しずつ弾けだして、弾ける曲も増えてきてって時は、弾くのも楽しかったが
「もっと良いギターなら、もっと上手く、もっといい音が出せる」って思い込みも強く(^_^;)
頭の中の「欲しいギターランキング」が日々書き換えられるほど
たくさんの「憧れギター」が存在した

でも、ここ最近はといえば、妙に「先が見えた感」にとらわれてしまうことが多い
いえそれは決してあるレベルに到達したとかそういったことではなく
どんだけ練習しても、この先もうあまり伸びしろもなく
はじめた頃の「できなかったことができるようになった喜び」なんて
感じることなんてあるんだろうかという、そこそこダークな感覚である(笑)

そして、それこそがギターという楽器に興味がむかない、
欲しいと思えるギターがないことの根っこにあるのだなと、
まあ、私自身もうすうすは気付いていた

ギターはコレクションではない

私にとってのギターとは、あくまで良い曲を良い音で奏でるための道具であって
決して収集対象ではない
手に入れたものを売ることに慣れていないこともあって、自然と本数が増えるので
コレクターなどと揶揄されることも多いが
飾って楽しむ趣味もなければ、たくさん持ってて所有感が満たされることもない
弾くからこそ欲しくなる
逆に言えば、ソロギターの情熱がそのままギターへの探究心&物欲なのだから
今のモチベーションだと「欲しいと思えるギターがない」というのも納得ではある

それでも、もちろんソロギターの情熱がなくなったわけではない
こからも体の状態が許す限り弾き続けたい
が、上に書いたとおり、それほどの上達も望めない中では
まだ見ぬ新しいギターを求めるほどの欲求にはつながらないと
手持ちのギターで十二分であると
まあ、そういうことである

ギターの価格に見合う価値って

また、これまで自分なりの「良い音」を求めて
メーカー、シェイプ、年代、価格にこだわらず40本近くのギターを購入して、弾いてきた
そのことで、価格という評価の目安が一定の確かさを持つのは間違いないと思う反面、
2倍の価格差が2倍の上質さ、音の良さにつながるかと言えば
それは多いに疑問であるし、
ギターが高額なものになればなるほど、価格と音の相関性は曖昧になる気がする
100万円を越えてしまうと、音や演奏性といった要素もあるとは言え
希少性とか何らかのプレミアムとか、そういった部分が多くを占めると思った方が良い
そう思うと
今所有する以上の「良いギター」を手に入れるのに
「いったい、なんぼ払えばええねん」と、「キリ無いやん」と(^_^;)
怖じ気づくのも無理なからん(笑)

ギターの中には、単音を弾いただけで、コードをならしただけで
脳内にエンドルフィンが満ち渡るような幸福感をもたらすものもきっとあるにちがいない
しかし、田舎暮らしで「良いギター探し」はJ-Guitar頼み(爆)
当たりを引くまで買い続けるというは、・・・
それは無理な相談というものだ、と通帳が言っている

されど、さりとて、さりながら・・・

まあ、理屈では説明しきれない心情というものも、人にはあるものだ

それに・・・・1年近くも新しいギターに触れないでいると、
上に書いたような「正論もどき」が頭からふっと飛んでしまう瞬間も多くなる
その無防備な脳を「イルカの誘惑」が襲った(笑)


次回に続く・・・・

2018年1月16日火曜日

PASで爪磨きを購入

正確には「PASだったお店」・・ということになるのかな??

突然のPAS閉店宣言は残念でしたけど、
昨年Vivid Focusを買ったご縁でホームページを眺めていて見つけたこの爪やすり
実はPASで初めて見つけたってわけではなく、
かなり前から気になっていた商品なんですが
意外に買えるところが少ないこともあって見送り続けてたら
記憶の底に埋もれてしまっていた・・・というブツであります

今は「GOKUTSUYA SHINE」で検索するといくつかショップも見つかるのですが
そこはご縁を大事にしたいziziさん(笑)
ちょっとだけどポイントもあったし・・・(そこか~~ぃ)
当然(^_^;)ながら、PASでの購入となったわけです


ちょっと珍しい「ガラス製のシャイナー」です
ソロギターでの用途は、爪の表面ではなく爪先端の裏側を磨くことで音を整えることです

   ★本ブログでの関連記事:「爪を磨けばギターは楽し

爪と弦が当たる部分を磨くわけですが、この効果というのは絶大であります
ギターを指弾きした音のジャリジャリした感じがとれて、音の太さと柔らかさが得られます
プロのギタリストさんのライブでも時々指先を「シュッシュッ」ってやってますよね、アレです

いつもはスボンジ製のシャイナーを使っていて、機能的には十分なんですが
1年以上保つとは言え、やがては寿命が来るということもあって
半永久に使えるシャイナーはないものかと探していたのでした

常用しているシャイナーです

GOKUTSUYA SHINEはガラスの表面をやすり面加工したものですから
少なくとも耐久性には相当期待が持てそう
でも、パッケージには「ずっと使える」とか書かれていないので(笑)
どれくらい長く使えるかはまだ不明です

磨きの効果は十分あります
それとまだ長く使ってないので「気のせい」って部分もあるかもしれませんが
スポンジのシャイナーよりも効果が長く続くようにも思います

スポンジの場合は、柔らかい分、爪へのフィット感があって使いやすいですが
「磨く」ことに特化してるため、爪そのものが削れることはほとんどありません
それに比べてGOKUTSUYA SHINEでは、僅かながら爪を削りながら磨くので
爪の微細なでこぼこも、ならしながら磨けているのかもしれません
そのことで「音が長持ちする」と言うこともあり得ると思います

表面加工

ちなみに私の場合「磨く用途」ではなく「削る用途」の爪やすりもガラス製です
こちらの方は洗いながら使うとまさしく「半永久」、しかも半端なく削れる
しばらくはこの2本で爪先端のケアをしていこうと思っております

使用上の注意というのは特にありませんけど、あるとすれば「割らない」こと
もちろん、通常の爪ケアで割れるなんてことはありませんが
落とす、踏んづける、とかするとガラス製だけに・・・・容易に割れまする(笑)
実は写真上の「削る用爪やすり」はこれが3本目・・・
1本目は椅子の上のおいてたのに気付かず着席
2本目は床に落としていたのに気付かず(イスのコロコロが)踏んづけた(^_^;)
GOKUTSUYA SHINEは厚みもあって割れにくそうに見えますが
気をつけるに越したことはない・・ですね~

上が削る用途の爪やすり、下が今回のGOKUTSUYA SHINE

さて、ギター弾きの爪ケアにはほとんど関係ない「左手の親指」だけど
なんだかあまり綺麗になるのが面白くて磨き倒してみた(笑)
照明が映り込むくらいの鏡面仕上げ・・・・う、美しい


そうか~~、こんな気分で女子はネイルとかやってるんだなあ、わかる気もする
調子に乗って手を伸ばして光にかざすと
映画「三丁目の夕日」で小雪さんが見せたあの名シーンが重なって見えた

わたし、幸せになります・・・

じじい、だまっとけ!

2018年1月12日金曜日

激安フットスイッチカバー(プラ編)

連続ネタで申し分けない

前回のアルミ編に続いて、更に激安なプラスチック製のフットスイッチカバーです


ともかく、10個で400円前後、送料入れても約50円/個というお値段に驚きます
「所詮プラスチックだし、そんな値段で普通じゃないの?」と思えなくもないですが
割とニッチな商品だけにメーカーが作ったらやっぱりこの値段じゃ難しいんじゃないかな

フィット感は申し分なし、多くのエフェクターで使用可能

アルミ製の場合は「イモネジで固定」と言うことで、
かぶせるフットスイッチの大きさに対しては、ある程度許容幅があるんだろうなと想像つきましたが
プラ製のカバーはもちろんイモネジなど無く、ただかぶせるだけ

ということは、エフェクターによっては
「ゆるゆるで固定できない」とか、逆に「きつくてはめ込めない」ということもあるんじゃ無いかと
考えてましたが・・・・杞憂でした

このカバーが使えないエフェクターというのもきっとあるんでしょうけど
意外や意外、結構フットスイッチの径ってそんなに種類がないのかもしれません
とりあえず、目の届く範囲にあった我が家のエフェクターの多くでジャストフィット(笑)
  STRYMON TIMELINE
  MXR S108
  RADIAL PZ-PRE
  BEATBODY
  DIGTECH TRIO
残念ながらZOOM A3は太すぎてハマらず、NOVA REVERBは細すぎてスカスカでしたが
結構いけるもんです



そして、装着できれば、カバーを持ってエフェクタを持ち上げた程度では抜けたりしません
いやいや、なかなかのフィット感といってよろしいのではないでしょうか

また、踏んで壊れそうな雰囲気は微塵もない、とてもしっかりした剛性感も十分です


ただし・・・

踏んだときに痛くない、という実用面のメリットをほとんど享受することのない
私のようなユーザーにとってどんだけの必要性があるのかは・・・結構疑問かも(笑)

・装着したことで「美しい」と感じる?
 まあ、ないと思うのだけど(爆)・・・上の写真を見ていかがでしょうか

・装着したことで便利になる?
 そうですね~、一万歩くらい譲れば上のTIMELINEのようにボタンの用途別に色分けしとけば
 わかりやすい!!!ってことも無くはないけど(^_^;)

・逆にデメリットってある?
 いや~~、あるんだなこれが
 フットスイッチの向こう側にあるLEDの点灯、消灯がかなり見えづらくなるのだが
 これが地味にイタイ
 

まあね、激安ですからお財布へのダメージも最小限ということで、
興味があれば買ってみるも良し
もちろん、実際にエフェクターを足元で使用されている方なら十分な実用性があると思います



2018年1月9日火曜日

Noa'sカフェのツイキャス配信環境をつくる【後記】

昨日の記事でまだ書き足らんか・・・・(笑)

そういうことでも無いのですが、いくつか補足をしたいなと(^_^;)

【機器構成について】

今回はマイク2本とミキサーだけというきわめて単純なシステムです
この構成でやや問題となったのは「音量確保」でした

しかし、これはOBSという外部配信ツールを使ってステレオ配信する場合のことで
ツイキャスの標準的なPC配信では、それ自体に音量調整機能があるので
あまり大きな問題とはなりません
今回は幸か不幸かNoaさんのPCでOBSが使えなかったことで
ツイキャスの機能だけで配信することによって問題回避できたわけです

OBSを使った場合でもOBSのフィルター機能で音量を増幅することも可能ですが
どういう配信方法でも音量確保に気を遣わないで済むためには
「ミキサーとは別にオーディオインターフェイスを使用する」という方法があります

単品のオーディオインターフェースはプリアンプを内蔵することが多いためですが
どんなオーディオIFでも良い!ってことでもありませんので
マニュアルなど十分に読んで機器構成を考えてみてください

【ミキサーについて】

選定のポイントとしては「どんな機能が必要か」ということです

 ■オーディオインターフェイス機能
   PCと接続するためのものですが、別途オーディオIFを持ってるとか
   上記音量の関係で新たに用意するという場合には必要ありません
   ただ、この機能が必要な場合は、ドライバーが安定稼働するかどうかが重要です
    ・PCのOSバージョンは適合するか
    ・PC内に競合(干渉)するようなドライバーがすでに入っていないか
   こんなことに十分注意してください

 ■エフェクト機能
   主にリバーブになると思いますが、エフェクトをミキサーでかける必要があるかどうかです
   別途エフェクターを持っている場合はこの機能は不要になる場合もあります
   ミキサーには多くの場合外部エフェクターを接続する「センド・リターン」の機能があります
   それを利用すれば手持ちのエフェクターを活用できる場合があります
   ただし、ステレオエフェクトが必要な場合にはセンド・リターンでそれが可能かに
   留意が必要です

   ミキサー内蔵のエフェクトを使う場合は、エフェクト機能付きミキサーが必要です
   エフェクトの質というか感じというか、これはメーカーによって結構異なります
   気に入ったエフェクトかどうかは実機で試さないとわかりようがないのですが
   これがなかなか難しい(^_^;)
   好みに合うまで買い続けるというのも現実的ではないので
   ネット動画等で色々聞き比べて決めるしかないのかもしれません

   今回のノアズカフェの件では
   僕が気に入ったリバーブをNoaさんも気に入っていただけたという
   幸運な結果・・・といえると思います

【マイクについて】

これはもう予算ありきで決めるしかないかもしれません
要は総予算からミキサーと小物関係の費用を引いた残りがマイクとなります
なのでむしろ「低予算」というシバリがあった方がよほど決めやすい(笑)
「金に糸目は付けん!」という機材選定には
正直あまりかかわりたくないなあって思ったりします(^_^;)

今回ノアズカフェではボーカル用、ギター用と2本用意しましたが
「兼用で1本」という考え方もあります
特にコンデンサーマイクを使用する場合には感度が高いので1本でも十分かもしれません
この場合はあまり指向性の強くないマイクを選んだ方がよいです
(そのかわり、生活雑音や家の外の雑音も拾いやすいので、ある意味痛し痒しですが)

今回は準備段階で「ステレオ配信」を基本として考えていたので
ボーカルとギターを僅かに左右チャンネルに振り分けることで、微妙な空気感を作れないか
といったことも考慮して2本構成としています

いずれにせよ、マイク選定については予算枠に加えて以下も十分注意してください
 ・コンデンサーマイク、ダイナミックマイクどちらの音が好みなのか
 ・マイクの指向性はどのようなものが必要か
 ・コンデンサーマイクを使う場合はファンタム電源を供給可能か

とはいえ、これもかなりの数のマイクを試さないとわからない部分も多いですよね
うちには様々あわせて20本以上のマイクがあるので
まだ見当を付けやすかったですが・・・・・皆様のご幸運を祈るばかりです(笑)

【その他】

必要と言えば必要、不要と言えば不要、それがポップガードなんですが・・・・(^_^;)


基本的にダイナミックマイクの場合はグリル内にスポンジが仕込んであるので不要です
(別に使ってはいけないというわけではありません)

コンデンサーマイクの場合、主には「フカレ防止」のために必要になる場合があります
これは発声方法によってもかなり異なると思いますが
発声とともに多くの息を出すタイプの人は、口からの空気の吹き出しで
マイクが「ゴ~~」っていうノイズを拾うことがあります
こういう場合はその防止に役立ちます

そのほかにも湿気に弱いコンデンサーマイクをつばから守ったり
マイクと口の位置関係を一定に保つための「定規」の役割をしたりということで
あればあったで、便利に使えるのがポップガードです

しかし、僕のような凡人にはもう一つ重要な役割があります(笑)
昨日の記事でも書きましたけど「ポップガードで妙にテンション上がる!」ということ
個人差バリバリのこの効果・・・、でもポップガード未体験者なら十分あり得る話ですので
1~2千円で買えますし、是非お試しを!

蛇足ですが一つ注意が必要とすれば、マイクスタンドです
ポップガードは結構重さもありますので、
マイクスタンドがお辞儀したりしないしっかりしたものを選んでください
最近よく見かける「デスクアームスタンド」の場合はちょっと注意が必要かもしれません


2018年1月8日月曜日

Noa'sカフェのツイキャス配信環境をつくる

今日の話は長くなる(笑)

1年以上も前からブログやツイキャスでお世話になっているNoaさんDoraさん
  ・ブログ:http://noaizumi.seesaa.net/
  ・ツイキャス:https://twitcasting.tv/c:noanocafe
キャスの配信にも足繁く通わせていただいておるところですが
一つずっと気になってたことが・・・・それが配信音質なのであります

実はこれまでずっと「ウェブカメラのマイクで配信」されていたのでありまして
やや(かなりw)こもった音も、長らく聞き続ければ、それなりに味として聞こえていたとはいえ
やっぱり多くの人にNoaさんの歌とギターを高音質で聴いてもらいたいという欲求は
実のところNoaさんDoraさんご本人よりも強かったのではないかと(^_^;)
まあそれは冗談半分としても
高音質化の機運はNoaさんDoraさん私ともに、徐々に高まってきていたのは確かで
ついに昨年「本気でカンガエヨウ!」って話になり、
機材選定など任されることになったのでありました

ちなみに私はこういう世界のプロでもなく、特に知識も無いただの機材好きであります(笑)
以下の記載には、詳しい方には「笑っちゃうぜ!」と言ったものも含まれるかもしれませんが
その節はどうか一笑に付していただければ幸いです!

【①Noaさんの思惑】

一応ご本人の意向を尊重にする姿勢だけは見せておかないと・・・ね(笑)

Noaさんは30年近く前のかなり古い機材をたくさんお持ちで
その中からミキサーとリバーブを使ってマイクは新品を買い足すというプランだったようです
もちろんそれもありなのですが
ミキサーというのはなかなかの難敵でありまして
古い機材だと動作に不安もあるし、操作方法の理解などもけっこうな手間になります
ネット上に取説もなかったりすると、お手上げと言うことも十分にありえるわけで
実際に稼働させられるかは、かなり賭けの要素が大きい

加えて、オーディオインターフェイスも別途必要になるため
安く済ませられる、とはいっても費用的には最新の機材をそろえるのと驚くほどは変わらない
そんなことを総合的に判断して、ご本人とも相談の上「断念」ということになりました

【②基本プラン】

まず考えたことは以下の点です
 ・可能な限り安価に
 ・操作が簡単でわかりやすいこと
 ・動作が安定していること
 ・PCを買い換えてwin10になったときでも使用可能なこと
 ・できればOBSを使ったステレオ配信をしたい(=要ステレオエフェクト)
特に操作の簡素化ということでいけばまず「機材数を減らす」ということが重要になってきます
そのため「オーディオインターフェイス、エフェクト付きのアナログミキサー」
を中心にしたシステムを考えることにしました
具体的なターゲットはYAMAHA MG10XUです

「なぜにMG10XU?」
このあたりは最近のブログでもYAMAHA MG10XU関する記事の中でいくつか書きましたが
オーディオIF+エフェクト+ミキサーという機材は別にyamahaでなくともたくさんあるし
yamahaの中にもAG06とかあるワケでMG10XUでなければいけない理由はないのです
にもかかわらずMG10XUを使おうと思ったのは
「自分も同じものを持ってるからNoaさんのフォローも比較的簡単」という理由(笑)
もちろん自分で使用してみて音質、エフェクトもかなり使えると言うことや
win10でも安定して動作しているということもありましたけど
やっぱり「フォロー可能」というのは大きな条件となりました

というわけで、
 ■YAMAHA MG10XU
 ■マイク(Vo)
 ■マイク(Gu)
 ■あぐらで弾き語りしてるNoaさんにジャストフィットなショートブームスタンド(笑)
を基本プランとして、こんなイメージ図を作成したのでありました(我ながらマメだ)

お気づきのように、とても単純なシステムです
「こんなので本当に高音質化できるの?」と言われそうなくらいの単純さですが
機材は複雑化するほどにトラブルの可能性も増え、その原因の特定も難度が上がります
いろんな意味で「使いやすいこと」を目指した結果が、上記イメージというわけなのです

【③マイク選定】

上のイメージを元に新規機材をそろえるという方向を了解いただけたので
マイク選定に入りました
トータル費用の目標値は当初4万円前後ということでしたので基本的に高額マイクはダメ
ミキサーやその他小物の予算を除くと1本1万円以内に抑える必要があります

ダイナミックかコンデンサーか
ボーカル、ギターで使い分けるとか色々考えたのですが、結局2本ともコンデンサーに決定
ダイナミックに比べると繊細な音がとれるということもありましたが
それ以外にも理由があります
 ■ミキサーのオーディオインターフェイスにおける音量不足
  専用のオーディオインターフェイスではあまりないことですが
  MG10XUのオーディオIFではゲイン、ボリュームをマックスにしても
  ギリギリ使える程度の音量にしかならない
  コンデンサーマイクはダイナミックに比べて10db前後感度が高いこと多いので
  MG10XUの出力をマイクの感度で補う作戦です
  そのためにこんなものまで作りましたよ、手頃なマイクの感度一覧表
  はい、わたくしこういうことはとことんマメでございます(笑)


 ■ダイナミックとコンデンサーの混在を避ける
  万が一ですがダイナミックをキャノンキャノンで繋いだときの不慮の事故を回避したい
  (マイクの故障や感電など)

一番最初に頭に浮かんだのはamazonの「中華マイク」
その筋では既に有名な「BM800」というもので、私も2本ほど所有しています
これまでギター録音に使ってきた経験からは「値段以上に使えるマイク」という感触もありました
実際にセッティングしてみてもなんとなくいけそうな予感(笑)
ただ、弾き語りを前提に考えるといくつか問題も見つかりました
 ■音圧への耐性
   ソロギターをする私にはあまり縁の無かったストロークですが
   Noaさんの弾き語りには時々登場します
   アルペジオをターゲットにゲインを決めたとき、
   ストロークでの破綻がこのマイクはやや限界が低いと思われます
 ■ボーカルの密度の低さ
   プロのサウンドエンジニアでもなく知識豊富なアマでもない私には
   「なんとなく」としか言えないのですが、ボーカルに芯がなくややスカスカした感じが
   かなり気になりました

メインマイクにAudioTechnica AT-2020
無難、入門用、低価格、こんなことを頭に浮かべたときまずこのマイク以上のものはないかと
艶っぽいとかそんな微妙な上質さはないとしてもほんとに使い勝手が良いマイクです
2本のうち1本はこのマイクと言うことでそうそうに決定
ただまあやや低感度という部分があるんで、
そこらはテストを繰り返す中でセッティングを工夫するかなあと考えました

サブマイクに悩むがBehringer C-1
AT-2020が新品でも11千円ということでサブマイクの選択肢も広がったけど
ここまで来れば安さ追求!(笑)、というのは冗談ですが
このあたりで一つの考えが浮かんだ・・
そもそもコンデンサーマイクというのは湿気を嫌うので保管に気を遣います
でも「使い終わったらスタンドから外してデシケーターに保管」なんて気を失うほど面倒くさい
もう何年でもスタンドに着けっぱなしというのは容易に想像着く話です
ならば、高価なマイクというよりは音さえそこそこなら安いマイクでいいので
万一故障や音の劣化が起こっても気軽に買い換えられた方が良い!!
そう思うと、アンテナは庶民の味方Behringerに向かっておりました

幸い、手持ちにC-1がある、自分で言うのも何だが新品同様だし保存状態も最良!!(笑)
というわけであっさりとC-1に決定です

【④えんえんとテスト配信】

さて、メンバーは決まりましたが、大変なのはここからです

個々の機材の音質というのも大事ではありますけど
実際の配信での音量、EQ、リバーブ、マイクセッティングはもっと重要です
もちろん、Noaさんの配信現場では最終調整も必要になりますが
決めた機材メンバーで思った音質が作れるかどうかは先に見当を付けとかないといけません

ツイキャスでテスト配信を行い、その録画を聞き返しながら次のセッティングを決める
また配信する、そしてセッティングを詰める
この作業を数十時間・・・・ほんとに気が遠くなるほど繰り返しました

ヘッドホンモニターの音量とキャスの録画音量の差をできるだけ小さく
モニターでのリバーブのかかり方とキャスでのかかり方に差があるのでどう設定すれば良いか
ボーカルにはどちらのマイクが合うか
ギターの突発的な大音量に耐えるゲインはどの位置か
良い感じのマイク位置ってどこなのか

もう、テストすべき事項は山積みです
一度には調整できないので一つずつ確認しながら詰めていく作業は
気が遠くなる大変さでもありますけど、やり始めるとこれが意外にも楽しい(爆)
変な性分に生まれついたものです(^_^;)

こういう作業を繰り返してようやくミキサーのセッティングが決まり
マイクも声の上質さを優先してボーカル用にAT-2020、ギター用にC-1としました

この長時間テストは音質調整とともに、中古機材の耐久テストも兼ねていたわけですが
なんと、この間に僕自身のツイキャスレベルがLv12からLv18まで上昇
わかる人にはわかる、超過酷で超楽しいテストでありましたよ(^_^;)

下の写真はNoaさんちに持っていく機材を使って、うちで繰り返したテストの状況です
マイクの白いカバーは百均のフェルト地を使った手作りマイクカバー
ウィンドスクリーンの代わりという意味もありますが
自分は喫煙者なのでマイク保護のためにコンデンサーマイクを使用する場合は
必ずこのカバーをかぶせるようにしています(音質にはほとんど影響ありません)

ノアカフェ用と全く同じ機材を使ってのテスト

【⑤いよいよ現場セッティング】

2018.1.7、私の予定が急に空いたのでNoaさんの自宅にお邪魔しました

ここから現場までは距離にして155km
でも実際に走ってみると全行程の9割以上が高速道路ということであっけないほど早く到着
初めてお会いするNoaさんとも上手く落ち合えて超スムーズな現着でありました

まあ、毎晩のようにキャスで声をお聞きしてると言うことで
初めてって感覚もほとんど無く、御挨拶もそこそこにセッティング開始です

機材構成も単純なので接続は程なく完了
ドライバーのインストールも済んだ頃にはもうNoaさん、うずうずうずうずうずうずうずうず(笑)
弾きたーい、配信した~いと、うるさいことこの上ない(爆)
「まだセッティング残っとんじゃ~~~~~!」
「え~~~でも~~~」
と、先生と生徒のような会話をしつつ、セッティングを続けます
しかし、思わぬトラブル
ツイキャスでステレオ配信するのに必要なOBSというソフトが起動できません
どうやらグラフィックドライバーがOBSの要求を満たしていない模様です
デバイスマネージャーからドライバの更新を試みましたが
「既に最新です」との冷たいメッセージが出てダメ(^_^;)
結局OBSでのステレオ配信は断念せざるを得ませんでした
                ※ツイキャスが配布している配信ツールもあるんですが
                  win7は非対応ということでこれも断念です
ということで機材とPCの設定はこれで終り!あとは実際の配信をしながら調整です

もうね Noaさんの嬉しそうなこと(笑)
まずは2枠(1時間くらい)の放送をDoraさんに聴いてもらいながら
音量、音質、リバーブの調整をします
私もNoaさんと同じモニター音を聞きながら調整してましたが、思った以上に良い感じです
「これ、いいわ~~~」「メッチャ気持ちいいわ~~~」
Noaさんの高揚感がびしびし伝わってきます、なんだか僕まで嬉しくなる!

でもねNoaさん、モニター音とツイキャスの視聴者の聴いてる音は違うんだよ
録画を残して、それを聞いて確認しないと!
っていってるそばからNoaさんは録画保存もせずに次の配信へ(笑)
う~ん、もう困った人だ、と思いつつも、
これだけ喜んでもらえることは僕にとっても嬉しいことです
本当ならハリセン何発か飛んでたところですけど、気がつけば僕もなんだかニヤニヤと(笑)

「まあ細かな調整はここら辺で良いか」というところまではなんとか煮詰まったので
またまたテスト配信!
もうね、Noaさんとまりません
お昼に頼んだピザの宅配も無視!!
ジュース入れたコップをストーブの上に置いたまま着火!!
そして・・・・コップ爆発(笑)

でもね、ここまでこれてほんとに良かった
長い準備も全て報われた気がして、僕もめちゃくちゃに嬉しいです
Noaさん、これからも元気で配信続けてくださいね、楽しみにお待ちしてます


【⑥終わりに】

今回の機材構成を再度書いておきます
  ・マイク1 audio technica AT2020(ボーカル)
  ・マイク2 Behringer C-1(ギター)
  ・ポップガード WS-04
  ・マイクスタンド CLASSIC PRO MSST×2
  ・マイクケーブル CLASSIC PRO MIX030×2
  ・ミキサー YAMAHA MG10XU
  ・フットスイッチ YAMAHA FC5
上手く中古品を使ったことで予算も当初より大幅に少なくすることができました
この中でポップガードはポップフィルターとも言われ、フカレ防止に役立つものですが
そういったことよりも、それがマイクの前にあるだけで歌い手のテンションが上がるという
不思議な効果があります(笑)
もちろんそれに慣れきった人にはあまり効果が無いかもしれませんが
僕自身もそうでしたし、Noaさんも同じように感じられたようですから
テンションアップに全く無効果と言うことはないと思います(笑)
今回のことで僕自身も「歌い手が気持ちよい」と言うことは
視聴してくれる人にためにも大切だあと実感したので、配信機材の一つに是非加えてみてください

以上、ノアカフェの配信環境整備の顛末記でした
あらためて、大役を任せていただいたNoaさんDoraさんに感謝申し上げます!!

2018年1月5日金曜日

激安フットスイッチカバー(アルミ編)

フットスイッチカバー、こんなものです



ギター用のエフェクターにはたいてい「フットスイッチ」というものがついています
エフェクターを現場で使う時は足で操作することが多いので「フットスイッチ」なわけですが
これを家で使うときは、土足文化がない日本ならではの問題を生じることがあります
それは裸足や靴下履きで踏むと痛いこと(笑)
そして靴下の場合はズルッて滑って失敗することも・・・

いえ、全部のエフェクターがそうってわけではないんですが
中にはスイッチの踏み込みが硬いエフェクターもあるので、こんな商品が存在するんですね

取り付けは至って簡単、カバーをフットスイッチにかぶせて「イモネジ」3本で固定するだけです


取り付け完了するとこんな感じになります
ただまあ、「格好いいか」と言うことになるとちょっと微妙かも(笑)
そもそも、なんでフットスイッチを踏むことなく、手で操作する私にカバーが必要だったか・・・
それは、「付けたら格好良さがレベルアップするかも」との目論見だったのでありますが
世の中思い通りにならないこともあります(笑)


さて、ブログタイトルの「激安」の2文字
フットスイッチカバーにはアルミ製のものやプラスチック製のものなど各種あるんですが
今回購入したアルミ製のものは、概ね1個千円以上、高いものなら2千円以上します
ところが、amazonで見つけたこのカバーはアルミ製にもかかわらず
なんと1個249円(^_^;)
僅かな送料はかかりますけどまさに激安です

しかし、その分100点満点ってわけにはいきません(笑)
アマゾンのレビューではこんなこと書かれてます
  ・付属の六角レンチがネジに合わない
  ・イモネジが長すぎて本体の外に飛び出る

実際に手に取ってみると、六角レンチの件は問題ありませんでした
でも飛び出る件はその通り、こんな感じでばっちり飛び出ます(^_^;)


飛び出たからって機能的にはなんの問題も無いので、そのまま使う手もあるのですが
見た目重視の私などはとてもユルセマセン(笑)
というわけでホームセンターでこんなものを買いました
これで飛び出し問題は解決です


実はもう一つ懸念されることがあります
「イモネジで締め付けることでもともとのフットスイッチに傷がつかないか」
そう、これは気になります
もう少しお高いフットスイッチカバーの中には接触部分がゴムで保護されている製品もありますが
そこは「激安」カバー、そんな保護措置はありません

実物が届くまでは自分で保護材を中に仕込もうかと思っていたのですが
フットスイッチとカバーの隙間がほんの僅かしかないので、加工は断念
とりあえずは「全力でネジを締め込まない」ということで対処するしかなさそうです

2018年1月2日火曜日

レトロなデジカメで「スーパームーン」

昨夜(今夜)の月は「スーパームーン」というのだそうな
通常より大きく明るく見えるというスーパームーンでも2018年最大となる月を
とてもレトロなデジイチで撮ってみた


EOS D60
 
2002年の発売なのですでに16年前のデジタル一眼カメラ

というより、一般向けのデジタル一眼としては日本初と言っても良いくらいの製品で
今では考えられないほどのロースペックにもかかわらず
ほとんど値引き無しの33万円
しかしカメラ小僧ならぬカメラおじさん(達)は我先にと予約!
「撮ってすぐに見られる」という銀塩時代にはあり得なかったご利益に飛びついたのでありました

ちなみに数年後EOS 60Dという機種が発売されましたがD60と60Dは全く違う機種です


 もちろんそれ以前にもデジカメというものは存在しました
もう動きませんがうちにもKODAK DC40という超レトロなデジカメがあります
今で言うコンデジ的なもので、まあそれでも当時は喜んで使ったものですが
D60が画期的だったのはレンズ交換式デジタル一眼レフという点です
それまで銀塩用に使っていたEFレンズ群がそのまま使えるのは
想像を超えるほどの革新性だったのでありました

しかし、16年前には画期的だったとしても今は既に化石・・・
画素数だけ見ても630万画素は、メインで使ってる5Dmk2と比べても約1/4という超ロースペック
カメラ携帯の方がよほど高解像度です(笑)
にもかかわらず未だに所有しかつたまに使ってる理由は「独特の色のり」にあります
「こってり」というとやや言い過ぎな感じですが
今のデジカメに比べると深みのあるあざやかさを感じるその色が
どうしても捨てられない理由となってるワケです

さて、話は「スーパームーン」

いつものごとく前置きが長い
さっそく、冷え込み厳しい昨夜、震えながら撮ってみたわけですが
月って意外に明るい被写体です
月が画面の半分ほどを占めるような超望遠レンズなら自動露出でも大丈夫ですが
今回使ったのは上の写真にもあるEF300F4なので
自動露出では月全体が真っ白に飛んでしまいます
結局マニュアル露出で色々試しながら十数枚も撮ってみたのですが
F6.3、1/3200、ISO400でのショットとなりました

手持ちなので結構ぶれてますけど、2018年元旦のスーパームーンご覧ください

EOS D60 EF300F4( F6.3、1/3200、ISO400)   1/10程度にトリミング


2018年1月1日月曜日

今年もよろしくお願いいたします!


皆様、明けましておめでとうございます
 
旧年中は、何かとお世話になり感謝申し上げます
 
今年も機材話に終始しそうな気配濃厚でありますが
 
なにとぞ、よろしくお願いいたします