今日の話は長くなる(笑)
1年以上も前からブログやツイキャスでお世話になっているNoaさんDoraさん
・ブログ:
http://noaizumi.seesaa.net/
・ツイキャス:
https://twitcasting.tv/c:noanocafe
キャスの配信にも足繁く通わせていただいておるところですが
一つずっと気になってたことが・・・・それが配信音質なのであります
実はこれまでずっと
「ウェブカメラのマイクで配信」されていたのでありまして
やや(かなりw)こもった音も、長らく聞き続ければ、それなりに味として聞こえていたとはいえ
やっぱり多くの人にNoaさんの歌とギターを高音質で聴いてもらいたいという欲求は
実のところNoaさんDoraさんご本人よりも強かったのではないかと(^_^;)
まあそれは冗談半分としても
高音質化の機運はNoaさんDoraさん私ともに、徐々に高まってきていたのは確かで
ついに昨年「本気でカンガエヨウ!」って話になり、
機材選定など任されることになったのでありました
ちなみに私はこういう世界のプロでもなく、特に知識も無いただの機材好きであります(笑)
以下の記載には、詳しい方には「笑っちゃうぜ!」と言ったものも含まれるかもしれませんが
その節はどうか一笑に付していただければ幸いです!
【①Noaさんの思惑】
一応ご本人の意向を尊重にする姿勢だけは見せておかないと・・・ね(笑)
Noaさんは30年近く前のかなり古い機材をたくさんお持ちで
その中からミキサーとリバーブを使ってマイクは新品を買い足すというプランだったようです
もちろんそれもありなのですが
ミキサーというのはなかなかの難敵でありまして
古い機材だと動作に不安もあるし、操作方法の理解などもけっこうな手間になります
ネット上に取説もなかったりすると、お手上げと言うことも十分にありえるわけで
実際に稼働させられるかは、かなり賭けの要素が大きい
加えて、オーディオインターフェイスも別途必要になるため
安く済ませられる、とはいっても費用的には最新の機材をそろえるのと驚くほどは変わらない
そんなことを総合的に判断して、ご本人とも相談の上「断念」ということになりました
【②基本プラン】
まず考えたことは以下の点です
・可能な限り安価に
・操作が簡単でわかりやすいこと
・動作が安定していること
・PCを買い換えてwin10になったときでも使用可能なこと
・できればOBSを使ったステレオ配信をしたい(=要ステレオエフェクト)
特に操作の簡素化ということでいけばまず「機材数を減らす」ということが重要になってきます
そのため
「オーディオインターフェイス、エフェクト付きのアナログミキサー」
を中心にしたシステムを考えることにしました
具体的なターゲットはYAMAHA MG10XUです
「なぜにMG10XU?」
このあたりは最近のブログでもYAMAHA MG10XU関する記事の中でいくつか書きましたが
オーディオIF+エフェクト+ミキサーという機材は別にyamahaでなくともたくさんあるし
yamahaの中にもAG06とかあるワケでMG10XUでなければいけない理由はないのです
にもかかわらずMG10XUを使おうと思ったのは
「自分も同じものを持ってるからNoaさんのフォローも比較的簡単」という理由(笑)
もちろん自分で使用してみて音質、エフェクトもかなり使えると言うことや
win10でも安定して動作しているということもありましたけど
やっぱり「フォロー可能」というのは大きな条件となりました
というわけで、
■YAMAHA MG10XU
■マイク(Vo)
■マイク(Gu)
■あぐらで弾き語りしてるNoaさんにジャストフィットなショートブームスタンド(笑)
を基本プランとして、こんなイメージ図を作成したのでありました(我ながらマメだ)
お気づきのように、とても単純なシステムです
「こんなので本当に高音質化できるの?」と言われそうなくらいの単純さですが
機材は複雑化するほどにトラブルの可能性も増え、その原因の特定も難度が上がります
いろんな意味で
「使いやすいこと」を目指した結果が、上記イメージというわけなのです
【③マイク選定】
上のイメージを元に新規機材をそろえるという方向を了解いただけたので
マイク選定に入りました
トータル費用の目標値は当初4万円前後ということでしたので基本的に高額マイクはダメ
ミキサーやその他小物の予算を除くと1本1万円以内に抑える必要があります
ダイナミックかコンデンサーか
ボーカル、ギターで使い分けるとか色々考えたのですが、結局2本ともコンデンサーに決定
ダイナミックに比べると繊細な音がとれるということもありましたが
それ以外にも理由があります
■ミキサーのオーディオインターフェイスにおける音量不足
専用のオーディオインターフェイスではあまりないことですが
MG10XUのオーディオIFではゲイン、ボリュームをマックスにしても
ギリギリ使える程度の音量にしかならない
コンデンサーマイクはダイナミックに比べて10db前後感度が高いこと多いので
MG10XUの出力をマイクの感度で補う作戦です
そのためにこんなものまで作りましたよ、手頃なマイクの感度一覧表
はい、わたくしこういうことはとことんマメでございます(笑)
■ダイナミックとコンデンサーの混在を避ける
万が一ですがダイナミックをキャノンキャノンで繋いだときの不慮の事故を回避したい
(マイクの故障や感電など)
一番最初に頭に浮かんだのはamazonの「中華マイク」
その筋では既に有名な「BM800」というもので、私も2本ほど所有しています
これまでギター録音に使ってきた経験からは「値段以上に使えるマイク」という感触もありました
実際にセッティングしてみてもなんとなくいけそうな予感(笑)
ただ、弾き語りを前提に考えるといくつか問題も見つかりました
■音圧への耐性
ソロギターをする私にはあまり縁の無かったストロークですが
Noaさんの弾き語りには時々登場します
アルペジオをターゲットにゲインを決めたとき、
ストロークでの破綻がこのマイクはやや限界が低いと思われます
■ボーカルの密度の低さ
プロのサウンドエンジニアでもなく知識豊富なアマでもない私には
「なんとなく」としか言えないのですが、ボーカルに芯がなくややスカスカした感じが
かなり気になりました
メインマイクにAudioTechnica AT-2020
無難、入門用、低価格、こんなことを頭に浮かべたときまずこのマイク以上のものはないかと
艶っぽいとかそんな微妙な上質さはないとしてもほんとに使い勝手が良いマイクです
2本のうち1本はこのマイクと言うことでそうそうに決定
ただまあやや低感度という部分があるんで、
そこらはテストを繰り返す中でセッティングを工夫するかなあと考えました
サブマイクに悩むがBehringer C-1
AT-2020が新品でも11千円ということでサブマイクの選択肢も広がったけど
ここまで来れば安さ追求!(笑)、というのは冗談ですが
このあたりで一つの考えが浮かんだ・・
そもそもコンデンサーマイクというのは湿気を嫌うので保管に気を遣います
でも「使い終わったらスタンドから外してデシケーターに保管」なんて気を失うほど面倒くさい
もう何年でもスタンドに着けっぱなしというのは容易に想像着く話です
ならば、高価なマイクというよりは音さえそこそこなら安いマイクでいいので
万一故障や音の劣化が起こっても気軽に買い換えられた方が良い!!
そう思うと、アンテナは庶民の味方Behringerに向かっておりました
幸い、手持ちにC-1がある、自分で言うのも何だが新品同様だし保存状態も最良!!(笑)
というわけであっさりとC-1に決定です
【④えんえんとテスト配信】
さて、メンバーは決まりましたが、
大変なのはここからです
個々の機材の音質というのも大事ではありますけど
実際の配信での音量、EQ、リバーブ、マイクセッティングはもっと重要です
もちろん、Noaさんの配信現場では最終調整も必要になりますが
決めた機材メンバーで思った音質が作れるかどうかは先に見当を付けとかないといけません
ツイキャスでテスト配信を行い、その録画を聞き返しながら次のセッティングを決める
また配信する、そしてセッティングを詰める
この作業を数十時間・・・・ほんとに気が遠くなるほど繰り返しました
ヘッドホンモニターの音量とキャスの録画音量の差をできるだけ小さく
モニターでのリバーブのかかり方とキャスでのかかり方に差があるのでどう設定すれば良いか
ボーカルにはどちらのマイクが合うか
ギターの突発的な大音量に耐えるゲインはどの位置か
良い感じのマイク位置ってどこなのか
もう、テストすべき事項は山積みです
一度には調整できないので一つずつ確認しながら詰めていく作業は
気が遠くなる大変さでもありますけど、やり始めるとこれが意外にも楽しい(爆)
変な性分に生まれついたものです(^_^;)
こういう作業を繰り返してようやくミキサーのセッティングが決まり
マイクも声の上質さを優先してボーカル用にAT-2020、ギター用にC-1としました
この長時間テストは音質調整とともに、中古機材の耐久テストも兼ねていたわけですが
なんと、この間に僕自身のツイキャスレベルがLv12からLv18まで上昇
わかる人にはわかる、超過酷で超楽しいテストでありましたよ(^_^;)
下の写真はNoaさんちに持っていく機材を使って、うちで繰り返したテストの状況です
マイクの白いカバーは百均のフェルト地を使った手作りマイクカバー
ウィンドスクリーンの代わりという意味もありますが
自分は喫煙者なのでマイク保護のためにコンデンサーマイクを使用する場合は
必ずこのカバーをかぶせるようにしています(音質にはほとんど影響ありません)
ノアカフェ用と全く同じ機材を使ってのテスト
【⑤いよいよ現場セッティング】
2018.1.7、私の予定が急に空いたのでNoaさんの自宅にお邪魔しました
ここから現場までは距離にして155km
でも実際に走ってみると全行程の9割以上が高速道路ということであっけないほど早く到着
初めてお会いするNoaさんとも上手く落ち合えて超スムーズな現着でありました
まあ、毎晩のようにキャスで声をお聞きしてると言うことで
初めてって感覚もほとんど無く、御挨拶もそこそこにセッティング開始です
機材構成も単純なので接続は程なく完了
ドライバーのインストールも済んだ頃にはもうNoaさん、
うずうずうずうずうずうず
うずうず(笑)
弾きたーい、配信した~いと、うるさいことこの上ない(爆)
「まだセッティング残っとんじゃ~~~~~!」
「え~~~でも~~~」
と、先生と生徒のような会話をしつつ、セッティングを続けます
しかし、思わぬトラブル
ツイキャスでステレオ配信するのに必要なOBSというソフトが起動できません
どうやらグラフィックドライバーがOBSの要求を満たしていない模様です
デバイスマネージャーからドライバの更新を試みましたが
「既に最新です」との冷たいメッセージが出てダメ(^_^;)
結局OBSでのステレオ配信は断念せざるを得ませんでした
※ツイキャスが配布している配信ツールもあるんですが
win7は非対応ということでこれも断念です
ということで機材とPCの設定はこれで終り!あとは実際の配信をしながら調整です
もうね Noaさんの嬉しそうなこと(笑)
まずは2枠(1時間くらい)の放送をDoraさんに聴いてもらいながら
音量、音質、リバーブの調整をします
私もNoaさんと同じモニター音を聞きながら調整してましたが、思った以上に良い感じです
「これ、いいわ~~~」「メッチャ気持ちいいわ~~~」
Noaさんの高揚感がびしびし伝わってきます、なんだか僕まで嬉しくなる!
でもねNoaさん、モニター音とツイキャスの視聴者の聴いてる音は違うんだよ
録画を残して、それを聞いて確認しないと!
っていってるそばからNoaさんは録画保存もせずに次の配信へ(笑)
う~ん、もう困った人だ、と思いつつも、
これだけ喜んでもらえることは僕にとっても嬉しいことです
本当ならハリセン何発か飛んでたところですけど、気がつけば僕もなんだかニヤニヤと(笑)
「まあ細かな調整はここら辺で良いか」というところまではなんとか煮詰まったので
またまたテスト配信!
もうね、Noaさんとまりません
お昼に頼んだピザの宅配も無視!!
ジュース入れたコップをストーブの上に置いたまま着火!!
そして・・・・コップ爆発(笑)
でもね、ここまでこれてほんとに良かった
長い準備も全て報われた気がして、僕もめちゃくちゃに嬉しいです
Noaさん、これからも元気で配信続けてくださいね、楽しみにお待ちしてます
【⑥終わりに】
今回の機材構成を再度書いておきます
・マイク1 audio technica AT2020(ボーカル)
・マイク2 Behringer C-1(ギター)
・ポップガード WS-04
・マイクスタンド CLASSIC PRO MSST×2
・マイクケーブル CLASSIC PRO MIX030×2
・ミキサー YAMAHA MG10XU
・フットスイッチ YAMAHA FC5
上手く中古品を使ったことで予算も当初より大幅に少なくすることができました
この中でポップガードはポップフィルターとも言われ、フカレ防止に役立つものですが
そういったことよりも、それがマイクの前にあるだけで歌い手のテンションが上がるという
不思議な効果があります(笑)
もちろんそれに慣れきった人にはあまり効果が無いかもしれませんが
僕自身もそうでしたし、Noaさんも同じように感じられたようですから
テンションアップに全く無効果と言うことはないと思います(笑)
今回のことで僕自身も「歌い手が気持ちよい」と言うことは
視聴してくれる人にためにも大切だあと実感したので、配信機材の一つに是非加えてみてください
以上、ノアカフェの配信環境整備の顛末記でした
あらためて、大役を任せていただいたNoaさんDoraさんに感謝申し上げます!!