星の数ほどあるアコギ弦
種類の豊富さもですが、弾き手の好みや演奏ジャンル、ギターとの相性などもあって
これが一番とはなかなか言い切れません
しかし、そんなだからこそ色々試してみたくなるし、
機材と違ってお財布ダメージもなんとか許容範囲内・・・それが、アコギ弦であります
ひたすら試した、あの頃w
先日「ソロギター9周年」という記事を書いたばかりですが、
最初の3,4年くらいでしょうか、いろんな弦を試しまくっておりました
本ブログの「弦レビューページ」に書いてるものだけで45種類
もちろん、レビューしてない弦もあるので、軽く50種類以上は試したことになります
このことは、使い終わって捨てた弦の量からもよくわかります
ちょうど2年ほど前になりますが「ギター弦の廃棄缶、4年後(完結編) 」を書いています
それによると、弦の消費量は、
となってますが、2015.8というとソロギターをはじめて3年がすぎたとこです
「弦交換楽しかったんだなあ」と、そして「ギター弾くのが楽しかったんだなあ」と(笑)
モチベーションの低迷に悩む今となっては、懐かしい限りです
それはさておき、消費量の多さはギターの数が多かったことも一因ではありますが
多くの弦を試す為の一番の条件は・・・・・
そう考えると、ソロギターをはじめた最初の数年間は、
高価なエリクサーを常用する踏ん切りがなかなかつかなかったことも、
こうして多くの弦を試すことが出来た一因と言えます
「2018.8~2019.8:6セット」と前の年から激減したのは
ほぼ全部のギターにエリクサーを張ったからというわけですが
べつに宝くじが当たったというわけでは無くw
結局は音とコスパがエリクサーで無ければ両立出来ないということに気づいた結果
なのであります
さて、この間にわかったことを列挙してみましょう
・弦の音がギターに合う、合わないというのは、確実に「ある」
・弦の音が演奏曲に合う、合わないというのは、確実に「ある」
・弦の音が奏者の好みに合う、合わないというのは、確実に「ある」
・作りの良い弦、悪い弦というのは、確実に「ある」
・指の触感で好みが分かれる部分は、きっと「ある」
・弦の色で好みが分かれる部分は、きっと「ある」
・耐久性(音の保ち)でエリクサーに勝るか同等といえる弦は、「ない」
・世間でよく使われる「テンション」という言葉・・「よくわからん」
最後の「テンション」という話ですが、
世間一般では「押弦時の固さ」といった意味で使われていることが多いです
しかし、そもそもテンションとは張力(引っ張る力)であります
そして音の高低(弦の振動数)は、
「②振動長(弦の支点間距離)」
同じゲージ、同じスケールであれば、基本的に張力は同じはずです
ですから「この弦はテンションキツいね~」なんてことはないはずなのであります
※弦のゲージが010(エクストラライト)のように細くなると
押弦感が柔らかく感じるのは、同じ音程を得るのに必要な張力が
減少するためです
しかし現実には、同じゲージでも左指の感触が違うこと・・・ありますね(笑)
私なりの答えですが、こんなことも一因かと考えています
・ギターのネックは季節による動くので弦高も一定ではありません
固いと感じますし、その逆の現象もありえます
弦高の違いにより異なる感触となることは十分に考えられます
・メーカーが表示している012や016という弦の太さにも製造誤差はあるのでは?
例えば1弦が0.012インチのはずが0.0124インチで製造されていたとすれば
1弦の張力は700gほど増加します(例えば11kgのはずが11.7kgといった感じ)
※1 各弦の製造誤差が等しく0.0004インチだとすれば
張力変化は太い弦ほど少なくなります(6弦だと200g弱)
※2 独自の計算なので絶対あってるという自信は・・・「ない」w
・私自身の話ですが「弦表面のざらつき」が多いほど「固い」と感じがちです
同様に「摩擦抵抗が大きくスライドしにくい」弦ほど「固い」と感じがちです
このようなことから「同一ゲージ」であっても左指の感触が異なることはあるのでは
と考えていますが、張力も左指に感じる固さも同じく「テンション」と呼ぶことには
けっこう抵抗があります
とはいえ、指が感じる固さを表現する適当な言葉が無いというのも
その大きな原因ではありますが・・w
そして今の弦事情
【基本的にはエリクサー】
エリクサーに勝るものは今日に至るまで、ついにありませんでした
あえて、対抗馬を上げるとすれば「MARTIN LIFESPAN」ですが
保ちはエリクサーの半分といったところでしょうか、音もキラキラして好きですが
お値段がエリクサーとそれほどは変わらないので、ビミョーです
エリクサーについては、
私のソロギタージャンルから意見とすれば、
という感想で、それに驚異的な耐久性を併せて評価するなら、
「唯一無二」かつ「孤高」の存在なのであります
ただし、それは「万能」を意味するものではありません
例えば弾き語りではきらびやかすぎて歌の邪魔になるかも知れないし
ジャズやブルースではもっと甘いトーンが欲しいという意見もあるでしょう
何事も人それぞれ、「自分にとっての最適弦」はたくさん存在すると思います
【エリクサーに頼らざるを得ない我が家の事情】
エリクサーを使うのにはうちの特殊事情も関連しています
20本以上のアコギ・・結局、壁にぶら下がってる期間の方が圧倒的に長いことになります
基本「保管時は弦ゆるめる派」な私ですが、「弦無しで保管」はさすがに出来ないので
保管時も弦は張ってます
しかし、このとき普通の弦だと、新弦張って弾かないまま保管して
半年後、1年後に弾くとき、確実に弦は死んでいます
それに比べてエリクサーは、多少ゆるめて保管していれば何年でも音が持つということ
これが決定的です
実際、うちでは切れるまでエリクサーを使いますが、7年保ったものも存在します
1,3弦はエリクサーのアキレス腱w非常に切れやすいのですが
とにかく、急激なペグ操作をせず、そろそろとチューニングをしてなんとか保たせてますw
【弦の魔力】
しかし、そうはいっても「たまには別の弦も」というのが「弦の魔力」というもの
それに、人の好みだって生涯不変なんてワケもなくw
ときどきの「つまみ食い」がとてもおいしく感じるのは、ギター弾きのサガなのでしょう
最近は、700円と半額以下になってたアニーボールのパラダイム弦にはまりましたが
弦の知識と経験値を増やすためにもつまみ食いは必要だと思います
むしろ、エリクサーにかわるものは無いかと期待さえしてますが
エリクサーの壁は遙か高く、どの弦も未だそれを超えることは無いのでありました・・・
【大量在庫はおすすめできません】
その弦の最高性能を期待するなら可能な限り「旬な弦」を使うことが大切で、
そのためには在庫を持たず必要な弦をその都度購入することが最も良い、のですが・・・w
切れるたびに、交換のたびにサウンドハウスでポチるのはめんどくさいし、効率悪い
出来るなら、必要なときすぐ手にできるストックが欲しい
と、まあそう考えます・・・それでも、2セットほど在庫があれば十分なのですが、
安売りのたびに買ってたりすると、こんなことになってしまいます
適度なストックは、こんな感じでしょうか
乾燥剤とともに防湿ケースに入れ、乾燥剤は月に一度はチンして乾燥力を保つ
可能ならば湿度計で湿度管理を行う・・・・ほんと面倒w