マイクプリアンプって「大事!」ってことは、ほんのりわかってはいるんですが
いざ選ぶとなると、どうしてよいのかわからない、さてどうする
購入まで
【きっかけ】
マイクプリアンプは「いつかは必要」とは思ってたものの
早い話、無くても大丈夫な機材なわけで、
導入を真剣に考えたことはこれまでありませんでした
しかし、今年ZOOM UAC-8というオーディオインターフェイスの導入後
これをマイクプリアンプとして何本かのマイクテストを行う中で思ったのは
「気のせいかちょっと音が薄っぺらな気がする」
数年前、20本以上のマイクを一気にテストしたことがあったのですが
「気のせいかあのときの方が音が良かった気がする」
と思えて仕方が無い
当時の録音は、BEHRINGER MIC2200というマイクプリアンプを使ってました
安物だけど、それでも一応は専用のマイクプリです
もしかしたらそのせいかなあ・・・・と言うのが導入を考えはじめたきっかけでした
【機種選定】
マイクプリアンプと言っても、値幅は数千円から数十万円と幅広い
しかし限られた予算内でそんなに高級なものを選べるわけもない
出来れば十万円以内、そして可能ならばステレオ録音のために2ch対応という条件で
しかし限られた予算内でそんなに高級なものを選べるわけもない
とはいえ、今現在2万円以下のマイクプリアンプは複数持っているから
同程度のものを買ったのではあまり意味が無い・・・
出来れば十万円以内、そして可能ならばステレオ録音のために2ch対応という条件で
何か良いものは無いかとネットレビューを漁りたおしてたどり着いたのが
FOCUSRITE ISA TOWでした
・GOLDENAGE PRE-73jrまたはPRE-73 mk3を2台
・FOCUSRITE ISA ONEを2台
・WARM AUDIO WA73 (2台買うのは厳しい・・・)
・WARM AUDIO WA273
といった選択も考えましたが、
GOLDENAGEは「NEVEサウンドに近い」とかべた褒めもある一方で
ノイズ等で辛口な評価もある・・・WARM AUDIOは高評価だが少々予算オーバー
FOCUSRITEはやや面白みに欠けるかも知れないが「なんとなく無難そう」w
ただ、大柄なISA ONEを2台というのは置き場所を考えるとちょっと現実的では無い
もっとシンプルにと言うことで2ch仕様のISA TOWになった次第です
FOCUSRITE ISA TOW 主な機能
FOCUSRITEは、1985年にRupert Neve氏によって設立されたイギリスのメーカーで、オーディオインターフェース、マイクプリアンプ、ミキシングコンソール、チャンネルストリップ等を製造・販売しています。
Rupert Neve氏は、現在Rupert Neve Designs社で製品開発を行っており、マイクプリアンプを探していれば必ずと言って良いほど「NEVE」の4文字に出会うほど、もはやレジェンドと言っても良い方で、世界的に有名なオーディオ機器の天才的設計開発者です
※内緒ですが、私は「電源トランスのコイルを巻いてる人?」くらいに思ってましたw
FOCUSRITEは1989年に新会社Focusrite Audio Engineering Ltdに移行しましたが、新会社はFocusrite Ltdの資産を購入し、Neveが設計した製品を継続して販売しています
Neve氏は新会社への移行後、Focusriteブランド名の製品を設計していませんが、FocusriteがNeve氏ゆかりの会社と言うだけで私のおめめはキラキラしてしまいます(笑)
Lundahl LL1538マイク入力トランス
ルパート・ニーブは、オリジナルのISA 110に、Lundahl LL1538をマイク入力トランスとして採用していました。Lundahlトランスは、今日でも入手可能な中では最高品質のマイク入力トランスとして認知され、ISAマイクプリの全シリーズに使用されています。さらにISAシリーズの回路に使われた非常に調整の難しいZobelネットワークも、ルパート・ニーブの熟練の知識と黄金とも称される耳によって完成されました。
最大80dBのゲイン
最大80dBのクリーンかつ歪みのないゲインを備えます。高い評価を誇るISAのトポロジーは、もっとも高いゲインレベルにおいても低ノイズを実現します。トランスのみでも20dBものゲインを得ることができ、ISAの入力ステージでは60dBのゲインを追加することが可能です。結果、80dBという驚くべきゲインをマイク入力で得ることができます。
入力インピーダンス切り替え
入力インピーダンスは、オリジナルのISA110を含む4つの異なるタイプから選択できます。お使いのマイクがビンテージモデルであっても、プリアンプと適切にマッチングさせ、ベストなサウンドを引き出します。インピーダンスは、フロントパネルから選択でき、電源をオン・オフしても設定は保持されます。
ユーザー・キャリブレーション対応メーター
各チャンネルには信号のレベルをくっきりと表示するLEDメーターが用意されています。DAW側のコンバーターなどに合わせるための調整ノブがリアパネルにあります。クリッピングなどを回避するための確実な設定が可能となっています。
フロントパネル・インストゥルメント入力、
リアパネル・ライン入力
フロントパネルには2つの1/4インチ・ジャックが備えられ、非常に透明度の高いDI入力を提供します。リアパネルにはTRSラインが設けられており、必要とする入力を順送りに切り替えて選択することができます。
可変カットオフ・ハイパスフィルター
大きなノブと自照式のボタンでアクセスの容易なハイパスフィルターは18dB/octとオリジナルのISA110モジュールと同じデザインを採用しています。唸りや響きといった不要な低域のサウンドのカットに最適なフィルターです。16-420Hzと幅広いレンジで、不要な音を取り除き、必要なものだけを残すことができます。
リアパネル・バランス・インサート
各チャンネルには独立したバランス・インサートポイントが用意されています。1/4インチTRSによりセンド・リターンが可能なため、外部シグナル・プロセッサーを接続し、フロントパネルの自照式ボタンからオン・オフを切り替えることができます。
到着
購入先はメルカリ(笑)
サウンドハウスもPA機器5%オフやポイントでけっこう安くなってたんですが
たまたま「美品、箱無し、ハイグレード電源ケーブル付き」を見つけてポチッとなw
全て込み込みで77千円でした
到着してみると、確かにそこそこの美品
動作は、ゲインつまみに多少のがりはあるものの概ね問題なし
そして電源コードは「FOOLS GOLD/ao-pc」というもので、1万円程度するものでした
正直いって、私などの粗末な耳には電源コードによる音質の違いなど分かるはずも無いので
パソコン用の電源コードでも十分だったでしょう
それでも、そもそも録音音質の向上のために購入した機器だから
やっぱり「電源コードで音が良くなる」と世間で言われるなら、
違いは分からなくとも、それはそれで気持ちよいものです
また、今回はFOCUSRITE ISA TOWの購入にあわせて
・マイク→FOCUSRITE ISA TOW(3m、2本)
・FOCUSRITE ISA TOW→ZOOM UAC-8(1m、2本)
の4本のキャノンケーブルも全て新調!(安価だけどamazonの評価が高かったブツ)
「マイクプリアンプ様」のお迎え準備、万端整ったところに
ゆうパックのご到着でございました
使用感など
取扱説明書が英文で少しわかりにくいですが、
それほど扱いが複雑なわけでもないので、録音までにそれほど時間はかかりませんでした
ただ、インサートエフェクトスイッチが到着時にオンになっていて
このスイッチがオンになったままエフェクターを接続していない状態だと
「音が出ない」と言うことに気づかず、少しだけ慌てましたが・・・(笑)
インサートスイッチをオフにすることで無事に解決です
あと少し驚いたのは、インピーダンスの切り替えによる音の変化です
これまで、インピーダンスに関しては「ロー出しハイ受け原則」さえ守っていれば
問題も無いし、音の変化もわずかだろうと思ってましたが、取説によれば
・インピーダンスを高めに設定した場合
マイクの中低域の周波数応答が平坦になり、高周波応答を改善する傾向がある
・インピーダンスを低めに設定した場合
マイクの出力レベルを下げ、中低周波数の存在ピークと共振点を強調する傾向がある
とのことですが、確かにやや高めの設定にすると音がくっきりと、
低めに設定するとまろやかな音になるような気がします
さて肝心の音の方ですが・・・
これは凄いです!ちょっと感動です!
ですが、そのお話は、次の次の回の記事に(笑)