購入は今年九月くらいでした
プリアンプを色々試してて(遊んでて)、ご紹介が遅れました
ALBIT
ALBITは1980年創立の埼玉県にある国産ハンドメイドメーカーです
エレキ、ベース、アコギ用のプリアンプを中心に
ディストーションなどのエフェクターやアンプヘッドなんかも作っています
自分はこのプリアンプの購入まで全く知らなかったのですが
「ALBITの中沢さん」と言えば、”その筋”では有名人だそうな
会社名と同じくらい個人名が世に広まると言うところからしても
「職人技による機材」ってにおいがプンプンです
購入動機
プリアンプにはこれまでほとんど興味が湧かなかった
もちろん出力の弱いパッシブPUの音を持ち上げるというベーシックな部分では必要でしたが、
エフェクターじゃあるまいし「音が良くなる」そんなことってあり得ない
仮にあったとすれば、プリアンプってそういう方向性でよいの?
色づけしちゃうことがよいことなの?
とまあ、増幅以外の必要を感じない・・・ってことはそこにお金をかける意味も感じられない
そんな、アンチプリアンプ派であったのであります
きっかけはSTRYMONのBLUESKYでしょうか
それまで手にしたリバーブとはひと味違うROOMリバーブ
機材の可能性を自分の固定観念で狭めてしまうことって、
考えてみればあんまりトクな話じゃ無いのかもなって
そんな風に目線を変えてくれたのはBLUESKYの功績じゃないかと思います
しかし、それまで興味が無かっただけに知識も無い
いつものアプローチなら、まずは手軽価格のものを購入しながら、
知識を穴埋めしつつ、自分の感覚を育てていくのですが
リバーブのようにあれもこれもと20個も買ってしまう事態はさすがに回避したい
それに、曲がりなりにもプリアンプと呼べるものとしては既にいくつか持っている
(ZOOM A3、LRBaggsParaAco、BOSS AD-5)
ということで、ターゲットを「ちょっとよいプリアンプ」に定めてみた
キーワードは、「国産」と「ハンドメイド」
そこから選び出したのが「PAS Vivid Forcus Type.G」と、この「ALBIT A1FD aco」でした
そして、ALBIT A1FD acoに関して言えば、
音への興味だけじゃなく、コクピットを連想させるこのつまみ類の多さも、
妙に心惹かれた原因ではありました(^_^;)
男の子の半分は「飛行機のパイロットになる~~!」っていってた世代ならでは、ですね
A1FD
aco
元々はベース用のプリアンプです
かなり以前アコギ用のアンプでも書きましたが、ベースは意外にも周波数レンジの広い楽器です
その音を扱う機材は幅広い周波数帯に対応しているものが多く
その特性故にアコースティックギターにも上手く適応できるものが数多くあります
A1FD acoはその特性を生かしながら、最近アコギのPUシステムでよく見かける
2PU(マグネットとコンタクト等)に対応したものですが
最大の特徴は「真空管アンプ」と言うところにあります
私も真空管に詳しいわけではないのですが、
一般には暖かみのある柔らかな音といわれることが多いようです
さて、音の方はちょっと後回しにして、まずは注意点を
付属の電源アダプターはAC10.5vを出力します
ギター用のエフェクターの大半はDCで動くので、
そのための電源アダプターやパワーサプライは使えません
実はアダプターにも箱を開けると入ってる注意書きにも
「専用電源使え!」としつこく書いてある理由が最初よく理解できず、ALBITに電話確認したら
「ACだからね~絶対ダメよ」とすごい愛想の悪いおじさんが答えてくれた(笑)
もう一つは、A1FD acoの2PU入力は「ステレオジャック」であること
ギター側がステレオ出力なら「TRSフォン-TRSフォン」のケーブル
ギター側がモノ×2の出力なら「TSフォン×2-TRSフォン」のYケーブルが必要です
【操作感】
さながら戦闘機のパイロット気分です(爆)
しかし、つまみやスイッチの配置が「わかりやすく親切に」並んでいるとは
お世辞にも言えません
単純にEQの並びだけでも、自分は左から「LOW-MID-TREBLE」の並びになれてるのですが
それが逆並びってだけでも違和感たっぷりです
しかし得がたい「パイロット気分」・・我慢します
【音質】
まずはZOOM A3との比較で音を聞いてください
たしかに、A1FD acoの方が柔らかで、暖かさを感じるようにも思います
しかし、EQをもっと追い込めば、ほとんど変わらない音にすることもできそうです
もちろん今の状態でもブラインドで聞き分けられる人というのはほんの少しかもと思えるほど
正直、両者の差は僅かです
プリアンプの評価が難しいのはこのあたりなんですね
基本的にドキッとするほどの違いはないと言って良い
好みや感性と言った部分が評価を決めてしまうということではエフェクターも同じですが
プリアンプの方がより微妙です
時々、ネットで「もうまるで別物です~!」とか「こんな音は初めて」とかの感想を見かけますが
そんなにはっきり言い切れるほどの違いを聞き分けられる、その「耳」が私にはうらやましい
しかし微妙ではあっても毎日のように聴いてれば、
ボディブローのようにゆっくりと好き嫌いが分かれていく、ということももちろんあるし
今回は両者とも軽いリバーブをかけてますが
エフェクターのノリの善し悪しと言うことは、これは確実にあります
また、ライブ等で使う場合はPAとの相性ということもあるので
よいプリアンプを求める気持ちはよく分かります
これは私の感覚なのですが、
A1FD acoのよい部分は後ろにリバーブを通しても「突破力がある」とでも言いましょうか
出音にエフェクターをかいくぐった原音が多く残るような、そんな風に感じています
そしてこのA1FD acoが今はとってもお気に入り(笑)
常用のプリアンプとなっております
具体的な良さを言葉にすることは難しいですが、このことが私の評価を物語ると
そんなふうにご理解いただければ幸いです(笑)
さて、これより上の「数十万円クラス」というのはもっとすごい良さがあるのでしょうけど
その凄さを十分感じ取れる耳も感性も自分にはどうやらなさそうだなあと
今回のプリアンプ購入で悟ったのは大きな収穫かも
漠然と憧れていたR-zeroもどうやらあこがれのままでいてくれそうです
6 件のコメント:
ziziさん 400投稿おめでとうございます!
すごいです!僕なんか絶対真似できません!
これからも拝読させていただきますので、
宜しくお願いいたしますm(__)m
さてさて、今回僕も気になるチューブプリ(笑)
電源はやはりACなのですね~もう手放しました
ARTの安価なチューブプリもAC電源でした。
真空管を暖めるにはDCではダメ?と思ったり。。
この「A1FD」ですが、まず見た目がスゴイ(ゴツイ笑)! スイッチも多くて多機能そう。僕には使いこなせそうにないなぁ~
音に関してはウォーミーな暖かいサウンドが特徴でしょうか。
ziziさんのサンプル音源を聞かさせていただいた感想は、
「A1FD」の方が曲の情景が浮かんでくるように感じて、
ゆったりした曲にはピッタリと嵌まるように思いました。
>Tokiさん
コメントありがとうございます!!
どうも最近は弾く方がお留守で、機材ネタに偏りつつありますが
弾こうってモチベーションがどうにも上がらないことの方が
ちょっと問題(笑)
まあ、また春が来れば弾いてみようって思えれば良いのですが、歳ですかね~(^_^;)
記事にも書いたように
A1FD acoの「ここだけは絶対的に良い!!」って言い切れる部分があれば
僕も書きたいんですが
感性が貧相なのか、なかなかはっきりしたことが書けないのが残念ですが
ともかく「良いよね、これ!」とは感じてます(笑)
温かさというのは上手く言葉にできませんが
やや太めで力のある感じ、しかしそれほど角が取れきって丸くなることもない
気に入ってるのはそういう部分なんだろうなって思います
そして何より男の子の心をくすぐるこのつまみの多さ(爆)
ただし僕はおそらく半分は触れてもいないんじゃないかな~
でも見てるだけでシアワセですw
間違いなくALBITの方が良いですね。やっぱりギター本体の次はプリアンプでしょうね。M-FacやEnfiniが買えれば苦労しませんが、買わないうちは悶々としますでしょうね。
それにしても良いプリアンプは小さくないですから、そこが問題でしょうか。
>Akiramanさん
そうですか~AIFDの方が良いよって言っていただけると
かな~り嬉しい(笑)
自分も良い機材だとは感じるのですが、
それを上手く表現できずにいることが、そこそこストレスでして
もうちょっと感性を磨き、語彙を増やすことが課題のようです(^_^;)
良い機材の不思議な共通点というと
やっぱり大きさと重さでしょうか
「大きいことはいいことだ~~」って大昔のCMにありましたけど
可搬性を考えるとつらいところですね
でもまあ僕はもう外では演奏しないから、いいかな~~って(爆)
A3は、はっきりデジタル臭がしますね
A1FD acoは、かなりナチュラルな響きです
経済的に余裕があるなら
まよわずA1FD acoですね
追い込めば、差は縮まるのも事実でしょうが
そこまでの労力なしに、素でその音が出せるのも
A1FD acoの性能だと思いました
>バカボン さん
コメントに気づくのが1年後になってしまいました
本当にごめんなさい
使い始めて7年になりますが
いまだに私の評価は高いままゆるぎないものがあります
結局7年間一度もほかのプリアンプが気になることはなかった
というのも私にしては「すごいこと」だと思っています
そろそろ真空管のへたりも気になるところですが
いけるとこまで頑張ってほしいです
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