2019年12月20日金曜日

エレアコPU交換 Fishman Presys Blend

実はまだ紹介できていないが、新しいギターを仕入れた
その件については日を改めてご紹介したいと思うのですが、
わけあってそのギターのPUシステム交換に踏み切りました

元々のPUシステム Fishman Classic 4


ギターについていたのはFishman Classic 4というPUシステムでした
これがなぜに問題だったかというと、超盛大なハムノイズです
ま、うちには効果絶大なハムノイズ撃退装置があるので、
それを使えば大丈夫っちゃ大丈夫なんですが、過去に経験無いほどのノイズレベルで
完全に消し去ることが難しいほどのノイズ

ハムノイズはPCや電子レンジ、エアコンなど家庭の電波発生源が原因なことも多いですが
今回はどれを消しても治まる気配が無く、PUそのものが問題とあたりをつけました

そもそもですが、
経験上、アンダーサドルピエゾというのはハムノイズを発する可能性が極めて高いです
素子の劣化によるものなのか、シールド処理の不良なのか、そのあたりは不明ですが
新品にせよ数年経過したものにせよ、「出るときは出る」w
そして、ハムノイズを発するピエゾPUは、通常「何をしてもダメ」なのであります

しかし、今回の場合、そう簡単にはあきらめられません
それは、このギターの生音が「素晴らしい」からに他なりません
3万円で買った中古ギターなんですが、うちにある他のギターがかすむくらいの生音です
なんとかエレアコとしても万全の状態にしたいと思うのが人情というものです



新PUシステム Fishman Presys Blend


ギター本体の加工を最小限にとどめたいと言うことで
確信はありませんでしたが同じFishmanを選んでみようかと(笑)
なかでも手に入りやすい「Presys Blend」を選択

といっても・・・実際に購入したのはFishmanとは名ばかりのいわゆるパチモンですw
しかしレビューもそこそこですし、なんと言っても1900円は安い!!
万が一ダメでもギリギリあきらめられそうなお値段です
そして、コンデンサーマイクとのブレンド機能もある・・・ブラボーです


amazonの画像にはFishmanの印字はありませんが
届いてみるとちゃんとFishmanと書かれています
ちまたでは無刻印でもFishmanのOEMだと言う説もありますけど
でももう、聞ける音なのであればそんなことはどうでもよいかもですなw

ただし、注意事項がひとつ!
このパチモンPresysBlendにはギターに穴を開けるためのテンプレートが付属しません
なので、自分でプリアンプ部の大きさを測り、ボディ側面に罫描きしなければなりません
今回は元々穴のあるギターでしたので、
削って⇒はめ込んで大きさ確認、を繰り返して大きさを合わせこみましたが
それでもテンプレが欲しいと思いました
本物のPresysBlendに対してパチモンの大きなハンデです

Classic4と比較してみましたが、まあ見た感じはほぼ同じくらいのサイズです


Presysy Blendの裏側にコンデンサーマイクが見えます(写真では見にくいですが)



インストール準備


届いてすぐにPresys Blend単体でノイズチェックです
電池だけ入れてラインシステムにつなぎ、ハムノイズの有無を確認します
これをしとかないと、大汗かいてギターを加工してインストールしても何にもなりません

幸いにもノイズは極小でしたのでトンカチ開始です


インストール作業


【1.古いPUを取り外す】

これはそんなにハードル高くありません
 ・弦を外す
 ・エンドピンジャックを外す
 ・サドル下からピエゾ素子を外す
 ・プリアンプを外す
弦を外すとき、新品弦とかで交換がもったいないときはこんな風にすると大丈夫です



【2.新PUのプリアンプ部の取り付け】

いくら「似たような大きさ」とはいえ、いくらかは異なります
しかし、元から大きな穴が空いているのはやはり随分作業が楽です
今回の場合は旧PUに比べて新PUがわずかに大きく
写真の上下方向に3mm程度、横方向に2mm程度広げるだけで良かったので
糸鋸は使わず、やすりで削り取りました
ただ、穴の大きさがあまり大きく違わなかったので、
新しいねじ穴の位置が元の位置から微妙にずれる程度の位置関係になり
新たにねじ止めをすると、割れたり欠けたりすることが心配でしたが
もうそこは「なるようになれ!」って割り切りでやっちゃいました
このあたりは安物ギターの特権、と言えるかもしれませんね(笑)


【3.エンドピンジャックの取り付け】

エンドピン位置にジャックを取り付けます
自分のように腕が太い人は、手でエンドピン位置まではめ込むのは不可能ですから
割り箸などでギターの外側から内部のエンドピンジャックを「迎えに行く」のがセオリーです

また、重要なのはエンドピンジャック先端のギターの外への飛び出し長です
これが長すぎるとギターへの固定がぐらぐらになりますし
短すぎるとシールドが上手く刺さらないこともあります
旧のエンドピンジャックから適量な飛び出し長をまねるのも一手ですが
なかなか一発では決まらないので、何度か試行錯誤が必要になります

【4.ピエゾ素子の取り付け】

まあ、ギターへの穴開けを除けば、最難関と言っても良いかもです
ただ、今回の場合は元々アンダーサドルピエゾ取り付け用の穴も空いてますし
そう、たいした話ではありませんでしたが
元々アンダーサドルピエゾの入っていなかったギターでは
サドル溝への穴開けや、素子の厚さ分だけサドルを削らないといけないなど
かなりな手間となります

それでもギター内部からサドル溝に開けた小さな穴にピエゾ素子を通すのは、なかなか大変
見当だけで通すのはかなり難しいので
ギターの外側からピエゾ用の穴を通して何かを差し込み
穴の位置を明確に手に伝えてあげるのがいいと思います
今回は古いナイロン弦の切れっ端を使いました
昔は、このとき「糸」をギター外側から穴に差し込み、
その糸とピエゾ素子の先端を瞬間接着剤でくっつけ、
糸を慎重にたぐり寄せることで、素子を穴からつり上げるようにしたりもしましたが
最近はもうめんどくさくてw

この作業で最も大事なのは、素子をサドルの溝に十分馴染ませることです
サドルを使ってギュッ!ギュッ!と押し込み
特に穴から出てきてすぐのところできれいに直角に折り曲げる
そうして、サドル、ピエゾ素子、サドル溝が十分密着するようにすることが重要です
そうしないと、ラインの音よりも生音がぼやけるなどの惨事を招くことがあります

【5.内部配線のまとめ】

ギターを動かすと内部配線がゴソゴソ言う事態を避けるため、内部配線を固定します
今回の場合は、元々の配線ブラケットが使えたので再利用しました


お道具紹介


まずは人力道具編ですw
 ・キリ
 ・やすり(穴の拡張用)
 ・ノギス
 ・ペンチ(エンドピンジャックの締め付け用、実はつりで使う「針外し用ペンチ」です)
 ・緑の線(エンドピンジャックをギターの外からお迎えする)
 ・古いナイロン弦(ピエゾ素子の穴通し用)
 ・ドライバー


次に電動編
 ・電動ドリル(ねじ穴を開けるため)
 ・掃除機(ギター内のゴミを吸い取る、ある意味必需品)






結果をご披露


取り付け前のテストではノイズはほぼゼロでしたが
取り付けが終わって試してみるとわずかにハムノイズが乗りました
しかし、60Hz以下をばっさり落としてやると、ほぼ解消したので十分実用レベルです

さて、ライン録音の結果は動画のとおりですが
「なんだ、エフェクトまみれでよくわからんわ」なんてことはおっしゃらないで!w
ラインを素の音で使う人なんてまずいないでしょうし・・・これで良いのです

私には十分以上に使える音に聞こえます
若干のピエゾ臭さは仕方ないですが、マイクを少しブレンドしてやるとかなりましになります
ただ、プリアンプ部のEQはかなり効きが弱いので
好みの音に仕上げるには別途EQを使った方が良いかもしれません
それにしても1900円ですよ・・・・全くもって中華パワー恐るべし!!!



PUの換装でライン音は十分なレベルになりました
 
しかしこのギターの本領は
 
安物とはとても思えない「生音」であります
 
ギター紹介とともに近々記事にしてみたいと思います



6 件のコメント:

Toki さんのコメント...

ZiZi さん  こんばんは

また一本増殖したのですね!^ ^
オールメイプルなんですか?
珍しいギターですね。

zizi さんのコメント...

>tokiさん

厳密には先日エレガットを1台仲好しさんに進呈したので
増殖はしてないのです(笑)
安物ですがオールメイプルの単板、そしてキラキラ装飾w
なかなか侮れないヤツです!!

がめラ さんのコメント...

ziziさん、こんばんは。

また良さげなギターですねぇ!公開記事楽しみにしています!

このピックアップですが、私もGuildのAO-3CEに取り付けてました。
3CEの標準はピエゾのみでしたが、音が気にいらなくて、またマイクブレンドにも
興味があったので、ヤフオクで確か2400円ぐらいで落としました。
マイクだけの違いだから本体だけ交換して、エンドピンジャックはそのままで
使えると思ってましたが、本体接続インタフェイスの形状が違ってて、結局エン
ドピンジャックまで交換という大作業になってしましました・・・
ライブでもそこそこ音はよかったのですが・・・結局3CEはお嫁に行きました・・・

zizi さんのコメント...

>がめラサン

お値段を考えると十分使えるPUですよね
外付けのPUと違って少しハードルは高いですが
いざ取りかかってみると意外に簡単にできるものだなあと
感じました(穴広げるのは大変でしたがw)

マイクは少し大きくすると一気に安っぽさが増しますが
少しだけブレンドすればピエゾの雰囲気をおさえるのに役立ちました

音はともかく、ねじ穴が割れて固定不能という事態も
十分予想されるので、いつまで保つかわかりませんが
とりあえずは楽しく使っております(笑)

bs-guitar-funnypage さんのコメント...

ALL メイポゥ~
なかなかどうして
目の付け所が良いですね

弦を外すときのカポタスト活用方法は
大変タメになりました!

zizi さんのコメント...

>bs-guitar-funnypage さん

そうそうALL メイポゥ~w
持ってない材のギターを買うのは楽しいです
ただ、ショップに電話で
「かすかでもメイプルの雰囲気はありますか?」と聞いてしまったときは
自分でも笑ってしまいましたけどw

まあ、安物ギターですけど結構楽しませてくれてます!!