2019年1月14日月曜日

YAMAHA AG06

ライブ配信で使うために昨年購入した機材
いわゆる「オーディオI/F機能付きミキサー」というものだけど、
ほぼライブ配信に特化した製品、と考えても良さそうです
あ、もちろんですが配信用途じゃなくてもミキサーとして十分な能力があります

YAMAHA AG06



YAMAHAのHPから概要および仕様を示せば以下のとおりです

【概要】
 |■インターネット配信をサポートするウェブキャスティングミキサー
 |歌声、演奏、トークにゲーム、ネットの向こうに聞かせたいものを簡単、高音質で
 |インターネット配信できるAGは、あなたのやってみたいをかなえます。
 |ニコニコ生放送、YouTube ライブやUSTREAMといったウェブストリーミングサービスの
 |あなたの番組をサポートします。
 |■インターネット配信時に便利なループバック機能
 |AGに入力しているマイクの声や楽器の演奏に、コンピューターやiPadでプレイしたBGMや
 |効果音を加えて配信できる、便利なループバック機能を搭載しています。
 |■さまざまな接続に対応
 |ヘッドセットマイク端子、コンデンサーマイクも接続できるファンタム電源(INPUT1のみ)を
 |搭載したマイク入力端子、Hi-Zに対応しギターやベースを直接接続できる入力端子、
 |キーボードの接続に対応したライン入力端子など、豊富な入力端子を備えています。
 |スタジオクオリティのプリアンプD-PREを搭載しているため、ボーカルや楽器の音を
 |ありのままに取り込むことが可能です。
 |■ワンタッチで使えるDSPエフェクト
 |ヤマハのDSP技術を結集したワンタッチDSPを搭載しています。
 |トークのボリュームを最適に調整できるコンプレッサー機能、歌にエコーを掛けられる
 |リバーブ、往年のギターサウンドを再現できるアンプシミュレーターなど、
 |小さなボディから想像できないパワフルな機能が手に入ります。
 |■AG DSP Controllerで自分好みの音づくり
 |Windows/Macに対応した、AG DSP Contlloer ソフトウェアを使えば、ワンタッチDSPの
 |設定を好みのままにカスタマイズすることが可能です。AG DSP ControllerはEASYモード
 |とEXPERTモードを切り替えられるので、初心者から上級者まで納得のいくまで調整できます。
 |■192KHz/24Bitのハイレゾリューション
 |妥協なく設計された高音質のコンバーターが、原音を忠実に録音し、音の奥行きをも
 |再生します。192KHz/24bitのハイレゾリューションは、アナログレコードをデジタルアーカイブ
 |にする場合に理想的なハイクオリティサウンドを実現します。
 |オーディオキャプチャーを高い次元で行うことを約束します。
 |■モバイルミュージックをサポート
 |USBバスパワーでも、iPadとUSBモバイルバッテリーでも駆動するAGは、
 |いつでもどこでも音楽ができるこだわりの機能を備えています。
 |■モバイルに便利な電源システム
 |iPadを接続して使う時に便利な、汎用USB電源アダプターやモバイルバッテリーを接続
 |できます。もちろんUSBバスパワーに対応しているのでノートパソコンと一緒に使えます。
 |■iPad 接続に対応
 |Steinberg社のCubasis(iPad第3世代以降対応) など iOS 対応音楽制作アプリケーションと
 |組み合わせて、高音質なレコーディングをいつでもどこでも実現できます。
 | ※Apple iPad Camera Connection Kit、または Lightning to USB Camera Adapter 、
 |  およびUSBモバイルバッテリーが必要です。AGはiPad第2世代以降に対応しています。
 |■iPad用音楽制作アプリケーションCubasis LEが使えます
 |AG06は、スタインバーグのiPad用音楽制作アプリケーション「Cubasis LE」に対応しています
 |お手持ちのiPadとUSB接続していただくと、App Storeよりダウンロードした「Cubasis LE」の
 |すべての機能がお使いいただけます。
 |Cubasis LEはiPad用に特別にデザインされたマルチタッチDAW です。オーディオや
 |バーチャル音源の録音から編集、ミックスまで、iPad ならではの操作性とCubaseゆずりの
 |充実した機能で曲を素早くかたちにできます。
 |さらに Cubasis LEのプロジェクトを Windows や OS X 上の Cubase で開くことも可能です。
 | ※Apple iPad Camera Connection Kit、または Lightning to USB Camera Adapter 、
 |  およびUSBモバイルバッテリーが必要です。
 |■音楽制作に必要な機能を凝縮
 |ハイエンドマイクプリアンプD-PREと、192KHz/24bitの高音質コンバーターによる
 |スタジオクオリティのUSBオーディオインターフェースとしても妥協のない設計です。
 |最新のミュージックシーンを彩る音楽プロデューサーから著名なボカロPまで、
 |幅広いファンがいるSteinbergのDAW CubaseのスペシャルバージョンCubase AIが
 |付属しています。
 |■音楽制作ソフトウェアCubase AIをバンドル
 |Cubase をベースに、作曲 / 録音 / 編集 / ミックス機能を凝縮した Cubase AI の
 |ダウンロード版ライセンスが付属しているので、買ったその日から音楽制作をはじめられます。

【仕様】



使い勝手など

AG06という型番から「6チャンネル入力」と想像できますが、実際は、
 ・マイク(ギター)入力:モノラル2チャンネル
 ・ステレオ入力:AUXなど3チャンネル
 ・USB音声:ステレオ1チャンネル
ということで、事実上の10チャンネル仕様です
私にはこの多チャンネル入力という点が素晴らしく魅力的でした
しかも、AUX以外の全チャンネルにボリュームつまみが付いていることも
使い勝手の向上に一役買っています

もう一つの魅力は「ループバックのオンオフが可能」と言うことです
一言でウェブキャスティングと言っても様々なシーンがあって、
ループバックという機能は大変便利ではありますが、邪魔になるケースもあります
そんなときループバックをオフにできるのは大きな助けになります

音質も良いと思います、私の感想ではありますが、原音に忠実と言うよりは
「そこはかとなく上品さが漂う」YAMAHA音質(笑)
またマイクプリアンプD-PREもほどよい増幅加減で、
むしろ上位機のMG10XUなどよりも増幅率が高い気がして使いやすいです

エフェクトもCOMP、EQ、REVERBと必要十分なものが用意されていて助かります
エフェクトの微調整が「DSP CONTROLLER」で可能なのも得点高いです
しかし、REVERBにはちょっとした問題も・・・・

REVERB弱くない?

リバーブ大王の私としては、どう設定してもリバーブが弱いと感じてしまいます
というか、それ以前にDSP CONTROLLERの設定方法が今ひとつ良く分からない(^_^;)
というわけで、私なりにリバーブの設定方法をまとめてみましたが、
以下は「良い感じのリバーブにするには」ではなく「とにかくリバーブを強くかけるには」という
視点でまとめたものですので、ご注意ください


■リバーブセクションの各パラメーターと図中の色分けについて
 上図は、各つまみの働きと共に、以下のような種別を示しています
  ○青色の枠:リバーブの「質」を決める上で重要なもの
  ○緑色の枠:リバーブを「最大化」する上で重要なもの
  ○紫色の枠:ほぼ固定と思って良いもの
  ○オレンジ色の枠:私も良く分からないもの(^_^;)
 以下はそれぞれの区分ごとに説明したものです

■リバーブの「質」を決める上で重要なもの
 ②リバーブタイムはお好みですが、6秒以上にするとモヤモヤしてしまいますので、
  深いリバーブが好きな人は3~5秒、浅めが好きな人は1~2秒の範囲で設定すると良いです
 ⑨イニシャルディレイは、特に上の②を長くとったとき、どうしても原音の輪郭がぼやける傾向に
  あるので、やや長めに設定します、100ms程度が良いのですが、DSP CONTROLLERでは
  90msが上限みたいです
 ⑪ハイダンプは、リバーブの高域成分を強調するかどうかです、自分はシャリシャリが好き
  なので、かなり高めの設定をします

■リバーブを「最大化」する上で重要なもの
 ①プリセットは、パラメータを変更すると、なんかどれを選んでも結果的にあまり変わらない
  気はしますが、一応「HALL」がリバーブを強める上で無難かなと(笑)
 ④HPFカッオフトと⑤LPFカットオフは、「ペア」と考えてください
  ④~⑤の周波数の範囲の音に対してリバーブがかかります。本来はこのパラメーターで
  リバーブの音質を決めていくのですが、非力なリバーブをなんとか強くするためには可能な
  限り広い周波数帯をリバーブの対象とすることが有利となります。このため設定可能な
  最小値(20Hz)と最大値(11000Hz)を設定しています
 ⑧アーリーリフレクション、リバーブテイルのバランスは、初期反射音では無くリバーブ本体
  (リバーブテイル)を強調したいため、最大値(127)に設定します
 ⑩リバーブレベルは、リバーブ音を原音にミックスするときの音量ですが、もちろん最大値
  (0db)とします

■ほぼ固定と思って良いもの
 ③ディフュージョンはステレオ感を生かすために、8~10でほぼ固定かと思います
 ⑦デンシティは、リバーブの「密度」を設定しますが、MAXの「4」以外では
  使い物になりませんので、それで固定です

■私も良く分からないもの(^_^;)
 ⑥リバーブディレイタイム・・・一応「初期反射とリバーブテイルの時間差」ですが。
  これが一番「効果が良く分からん(笑)」
  しかしどう設定してもあまり結果は変わらないようなのでとりあえず12時くらいの設定です(笑)
 ⑫フィードバックレベル、初期反射音がさらに「壁」にぶつかって返ってくる量を設定するみたい
  ですが、⑧で初期反射の影響を最小化してしまっているために、どう設定してもあまり結果は
  変わりません。ただまあ少しでもリバーブを強める意図で最大値にしています

しかし、なんというきめ細かな(わかりにいとも言う)設定なのでしょう
AG03/AG06という製品の性格を考えればエフェクトに不慣れな方も多いと想像しますが
あまりにも不親切・・・しかもネット上をいくら捜索してもDSP CONTROLLERの説明書はない・・
YAMAHAさん何を考えているのか謎ですw
さて、以上の設定(特に「最大化」の設定)どおりにできれば、とりあえずOKなのですが、
逆に言えば、それ以上にリバーブを強化することはDSP CONTROLLERでは難しいようです
ただし、リバーブの総量は「リバーブセクションに送り込む原音の量」に比例します。
当然CH1、CH2セクションのFX SEND量は、皆さん最大に設定済みと思われるのですが、
それ以前に原音のレベルをAG03本体のゲインつまみとレベルつまみ、
及びCOMPセクションで原音音量を割れる寸前まで高めておくのも重要になると思われます

COMPRESSERの設定




■コンプレッサーセクション
 注意深く聴いてもほとんど効果を聴き取れない、やっかいなエフェクトがコンプレッサーです
 仕組みは図に示したとおりですが「一定の音量を超える音量を圧縮して小さくする」効果を
 持ちます
 ただ、それだけでは単に音を小さくするエフェクトになってしまうのですが、
 そこで活躍するのが「GAIN(メイクアップゲイン)」です
 デジタルの世界では音量過多で音が破綻するのは「ゼロdb」と決まっていて、
 これを超えると「クリップした」とか「割れた」とか言いますが、
 圧縮によってクリップまで余裕ができた分だけ音量を足してやるのがメイクアップゲインで、
 このおかげで曲や演奏全体の音量を底上げでき、結果的に迫力のある音作りが可能となります

■入力する音量の重要性
 コンプレッサーの仕組み上、元々の音量がTHRESHOLD値を超えなければ、
 コンプレッサーは機能しません(ただしメイクアップゲイン分の音量増幅は行われます)
 このとき、どのくらいコンプレッサーが働いているのかの目安はDSP CONTROLERの
 「GRメーター」でわかります
 GRはGain Reductionの意味でどの程度元の音を圧縮したのかを示し、
 GRメーターでは「明るい青」で見ることができます
 このGRメーターが全く変化しなければコンプは機能していないということになりますが、
 大きな音を入力したときに-6dbくらいまでメーターが振れるのが一応の目安となります

■私の場合
 コンプを上手く設定すると声に張りが出ますので、自分は割と強めにかけます
 今のところ図に示した数値で運用してますが、その日の気分と聞こえ方によって
 結構変更したりします(笑)


それでもREVERB大王は不満じゃw

上記でリバーブは十分だと感じられる方も多いとは思いますし、
私も弾き語り程度ならこれでいいかなって思います
しかし、このシステムでカラオケを楽しんだりするときは
リバーブがカラオケにかき消されてしまったりして、良い気持ちになれない(爆)

もっとしっかりリバーブかけるにはどうする?

といっても、そんなにスマートな解決はないのでござるよ・・・例えば

■AG03に入る前にリバーブエフェクターを挿入する
 リバーブエフェクターとしてはボーカルエフェクターのようなものであれば申し分ないです
 でもボーカルエフェクターって、どれも結構なお値段(^_^;)
 ならば少し目線を変えて、
 ZOOM A3のようなアコギ弾き語り用のマルチエフェクターという手もあります
 生産完了で、在庫品か中古品を買うことになりますが、むしろお財布には好都合です
 この場合、エフェクターの出力をAG03のAUX端子にステレオで入力することになります
 AG06では問題ないですが、AG03の場合はAUXの専用ボリュームが無いので、
 エフェクターからの出力はできるだけ大きなものが無難です
 その意味でもプリアンプを兼ねているA3は有利と言えますね

ってくらいしか思い浮かばない・・・皆様の工夫に期待致します(笑)

そのた

■設定の保存
 DSP CONTROLLERは設定の保存と呼び出しがとても簡単です
 上部メニューのSEVEとLOADを上手く使って、気に入った設定を残してみてくださいね

そして最後にYAMAHAに一言言いたいw

DSPコントローラーは初心者に優しくないぜ!!

0 件のコメント: