2025年1月25日土曜日

お勧めはしませんが・・USBパワーサプライ

ちまたで安いと話題??のTemu
正直言うとサ〇サイトではないかと疑わないでもなかったのだけど、ものは試しと万一があっても惜しくない程度のものを注文してみた
そして今こうしてレビューをかけているのは・・・無事に届いたからにほかならないわけですが、果たして使えるのでしょうか??

USBパワーサプライ PW-1


USB5V2.1Aを電源とするエフェクター用パワーサプライです
DCアウト8系統(100mA×4、300mA×4、すべてセンターマイナス)とUSB-A5V出力を1系統持ちます
元がDC電源だけにACアダプターが不要できわめて小さな筐体となっています
これに充電用ケーブルとエフェクター用のDCケーブルが8本ついて1400円(税、送料込)という価格に驚かされます

商品構成

サイズ

出力構成

出力電圧は8.8V


1~8までの出力ポートすべてで出力電圧は8.8vでした
写真ではモバイルバッテリーを使っていますが、一般的なUSB充電器でも同じ電圧です

参考までに、うちでよく使ってるパワーサプライで計測すると以下のとおりです
 ・CAJ POWER BLOCKs HUB 6:9.13V
 ・Vital Audio/POWER CARRIER VA-08 MKII:9.03V

エフェクターにとっての電圧は、動作するかどうかということも重要ですが、音にも影響するとされており、エフェクターにもよりますが9.3~9.4V程度あったほうが良いといった意見もあるようです
8.8V・・エフェクターの起動自体はすると思いますが、う~~ん微妙ですね~~(笑)


ただ、そもそも論として100mA×4+300mA×4=1.6Aなわけでして、5V2.1Aを昇圧してるとするなら、効率を無視したとしても1.6Aとれるわけがない
そのあたりを加味して可能な限り電流稼ごうとしたうえでの8.8Vなのかしら?と、まあいらん想像を掻き立ててくれるのですが、安全側に見積もるなら合計電流1Aまでに抑えておいた方がよさそうです

使ってみた


常用しているエフェクターを実際につないでみました
 ・STRYMON TIMELINE:必要電流300mA以上
 ・STRYMON BLUESKY v2:必要電流300mA以上
 ・BOSS EQ-200:必要電流170mA 合計770mA以上


とりあえず、STRYMONの2台は300mAポート、BOSS EQ-200は100mAポートにつないでみました
30分程度の短い時間の使用ですが、各エフェクターの動作状況は以下のとおりです
 ・STRYMON TIMELINE:割と安定して動作
 ・STRYMON BLUESKY v2:通電時にオンオフを繰り返すなどやや不安定、その後安定
 ・BOSS EQ-200:必要電流に満たないポートからの給電だが安定して動作
まあ結果的には「使えました」ということになるのですが、今回は通電&出音確認をしただけですので、何らかの操作をした場合にどう挙動するかまでは確認できておりません

出音状況は、ノイズもなくいたって普通であります
うちにはアナログ系のエフェクターがないので、「デジアナ混在ノイズ」の確認はできませんが、少なくともデジタル系エフェクターだけであればノイズはほぼ感じられませんでした
音質については、Vital Audio/POWER CARRIER VA-08 MKIIと比較してみましたが、もうほんの気持ちですが「やや厚みがない」と感じるかどうか・・・程度の差です

注意点


このUSBパワーサプライは、USB充電器はもちろんモバイルバッテリーでも使用可能ですが、最近では、USB充電器もモバイルバッテリーも様々な急速充電に対応している場合があります
中にはこのパワーサプライに給電不可のケースがありますのでうちで確認できた可否を整理しておきます

■USB充電器やモバイルバッテリーの出力端子がtype-Aの場合
 ・QC規格準拠のA端子
   一般ケーブルでもQC対応ケーブルでも給電可能
 ・一般的なA端子
   一般ケーブルでもQC対応ケーブルでも給電可能

■USB充電器やモバイルバッテリーの出力端子がtype-Cの場合
 ・PD規格準拠のC端子
   一般ケーブルでは給電可能、PD対応ケーブルでは給電不可
 ・一般的なC端子
   一般ケーブルでは給電可能、PD対応ケーブルでは給電不可

早い話PD対応のtypeC-typeCケーブルではこのパワーサプライに給電できないようです


まとめ


機能面だけで見れば本当に便利で安価です
 ・モバイルバッテリーでも動作
 ・100mA×4+300mA×4と出力も十分(疑問はあるけど)
 ・デジアナ混在は未検証だがデジタルオンリーならノイズは感じられない
 ・金属筐体でしっかりしたつくり
 ・コード類も付属してなおかつ1400円(税、送料込)
しかしながら、大いに懸念もあります
 ・8.8Vという微妙な出力電圧
 ・300mAのSTRYMON Bluesky v2が少し不安定(その後安定)
 ・説明書に合計許容電流の記載がない
 ・一般に直流昇圧コンバーターは高周波ノイズを発生することが多いが
  今回はそのあたりの検証まで至っていない
 ・耐久性が不明 等々
  
便利な機材であることは確かだし、ある程度の動作確認もできました
しかし、大切なエフェクターの電源として激安品を常用するのはたとえ決定的な不良がないとしても、「一抹の不安」がぬぐい切れないのも正直なところです

本記事のタイトルを「お勧めはしませんが・・」としたのもそういったところが理由なわけですが、ご使用の場合は十分なランニングテストや出音確認等ののちに実戦投入するのが安全と考えられます
私自身は常用ではなく、エフェクターの簡単なテストなどに使う程度かなと考えています


2 件のコメント:

Be-m.Rです♪ さんのコメント...

ziziさん、おひさです♪
モバイル給電、便利ですよね~。 僕も試行錯誤していますが、モバイルバッテリー5Vセンタ―プラスから9Vセンターマイナスに変えるのに“USB-PDトリガーケーブル”ってのを見つけました。 次の記事でレポートしてみようと思ってます。

zizi さんのコメント...

Be-m.Rさん、こんばんは

そうですねその手もありますね!!!
PD電源から9Vを・・・目からうろこでございますw
レポートぜひ拝見させてくださいね!!!