2021年2月12日金曜日

弦高測定装置の製作(そこそこ成功編)

 あきらめません!勝つまでは!(笑)
今回は一応の成功と言うことで少し詳しく説明してみます
といっても、10分もあれば完成という超簡単仕様です
ただし、諸事情により超精密仕様ではないことも先に書いておきます
もし、自分も作ってみたい!と思われた方、くれぐれも自己責任でお願いいたしますw

装置の概要


【全体像】
高強度のステンレスステーを使うことで前回の失敗作よりも随分スッキリしました


ステンレスステーはホームセンターで購入した15mm幅2.0mm厚の既製品になりますが
購入前に12フレット金具の前後、フレットで言えば12フレットもしくは13フレットの
金具間隔を物差しで測り「15mm幅の金具がそこに収まるか」の確認が必要です
  ※ミニギターで無い限りは大丈夫と思いますが

【ステンレスステー短辺の加工】※超重要、これがミソw
組み立ての前にステンレスステーの短辺を加工しておきます
指板の曲面に完全にフィットする必要はなく、軽く「への字」に曲げる程度でよいです
しかし直線のままだとぐらついて使い物にならないので、必ず必要です
2mm厚のステンレスはかなり手強いですが、ペンチと腕力で頑張りましょうw
もちろん指板がフラットなクラッシックギターなどでは不要かもしれません
要は、「指板にこの短辺を押しつけてグラグラしない」ことが最も重要です

また、実際にギターにセットしたとき、指板とダイヤルゲージが直角にならないときは
短辺と長辺の折れ曲がり部分の角度調整も行います
私は加工に標準ペンチを用いました、細身のラジオペンチなどでは難しいと思います
バイス(万力)などあればさらに加工はしやすくなります

【ステンレスステー長辺の平坦性確認】
ステンレスステーの長辺が短辺加工の際にゆがんでいないかを確認します
机など平坦なものの上において隙間が生じないか確認して下さい
もしゆがんでいたら手やペンチで調整します
ゆがんでいると両面テープでの接着性に問題が出やすいです

【スペーサーの取り付け】

あわせて、ダイヤルゲージ裏にスペーサーを取り付けます
これはステンレスステーとダイヤルゲージのプローブの平行をとるためのものですが
必要な厚さはダイヤルゲージの種類によって変わります
今回使用したダイヤルゲージの場合は5mmでちょうど良かったので
百均の5mm厚ウレタンボードを使用しました


【組み立て】
部品の接着は薄手の両面テープですが、意外にしっかりくっつきます
以下に示す位置関係に注意して組み立てます
写真2枚目の位置どりは、今回使用したダイヤルゲージの大きさ、形状に依存します
異なる機種を使用する場合は、ある程度試行錯誤が必要かも知れません

使用方法
【ギターへのセット】
・12フレット位置の4弦と5弦の間からステーの短辺を弦の下に差し込む
・測定子を12フレット金具位置の6弦上にのせる
・ステーの短辺を指でしっかりと指板に押しつける
 計測中に少しでも動くと正確な計測は出来ないので注意する

【ゼロクリア】
・弦とフレット金具が接している状態でダイヤルゲージの「ZERO」ボタンを押す

【計測】
・その状態を維持したまま、手でプローブを持ち上げて、計測する
・このとき「つまみを持ち上げる」というよりも、ダイヤルゲージの上端に指2本を置き
 プローブをつまんで指をねじるように持ち上げると割と安定した計測が可能です


材料のおさらい(価格は記事執筆時)

【ダイヤルゲージ】2,699円
丸いグレーの部品は本来ダイヤルゲージ本体の裏側に付けて、
ゲージの保持具がつかむ「耳」なのですが、今回はプローブのガイドとして使いました
この「耳」が付属するかどうかは、ダイヤルゲージによっても異なりそうですので
購入前に確認して下さい

【フラット測定子】822円
ダイヤルゲージの先端部分をこれに交換します。amazon購入です

【ステンレスステー】437円
「八幡ねじ ステンレスステーSL-4」という商品です
ネット購入も出来ますが、近所のホームセンターでは437円とネットより安価でした
2mm厚は腕力で曲げ加工できるギリギリの厚さですが、
強度確保のためその程度の厚さは必要と感じます

【ウレタンボード】110円
ダイソーで100円ですが、随分前に買ったモノで、今も同じものがあるかどうかは不明です
もしも見つからなければ、スペーサーとしての厚みを作れるものなら何でも良いです
大きさも15mm×40mm程度でかまいません
ぐらつかずある程度しっかりしたもの、両面テープの接着が可能なもの、が条件です

【合計金額】4,068円
安いのか高いのか(笑)
私自身としては実験的工作でもあり、「ま~しゃーないか・・」の範囲ではありますw

まとめ(※重要)


わりとお手軽に完成しましたが、やはりダイヤルゲージのバネが測定の邪魔をすると言う点はけっこうイタいです

「測定子が弦に触れるか触れないかのギリギリの位置を保持して数値を読む」

というのは言うほどたやすくありません(^0^;)
使いながら熟練度を上げるしか手がないかも知れませんが、
時間が出来たらダイヤルゲージをばらしてバネを除去できないか
次回トライしてみようと思います

あ、そうだ「電池交換できるの??」とか疑問に思われましたか???(笑)
このダイヤルゲージの電池ソケットは側面にあるので電池交換大丈夫です
使用電池はSR44電池です

にしても・・・こうしてギター製作家の治具のごとく
自然な存在感で部屋の風景の一片となっている様を見ると、
ささやかな満足感が、じわじわとわいてくる
こんな簡単な工作でも楽しいものだ
※数日後・・・両面テープがはがれて落下した(爆)
ぶら下げ保管は要注意でした

次回はいよいよ「バネ対策」です
弦高測定器を作りたい方、必見です!(笑)

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