2025年9月16日火曜日

ZOOM H6 studio

 2016.3にZOOM H6を購入してからすでに9年半が経過し、この間「がっつり」とまでは言えないものの、主にフィールドレコーディングで活躍してくれたものである
しかし、4,5年経過したころだろうか、塗装が加水分解でベタベタになり、そのままでは使いづらいので何年もかけてコツコツとベタベタ塗装をふき取ったはよいが、塗装の質感は失われ、プラスチック丸出しのテカテカに変貌した
もちろん性能や使い勝手に何の支障もないのだけど、そんな折も折2025.8「ZOOM H6 studio」が発売され(てしまっ)た

そして、初代ZOOM H6は、ベタベタになり、テカテカにされたうえ、H6studioのいけにえとなってしまったのだが、数々の思い出と録音データを残してくれた・・ありがとう!初代!!

ZOOM H6 studio


初代H6から多くの改良がなされているが、私にとって主な変更点といえるのは「32bit float化」「XYマイクの大口径化」である


スタジオクラスの高音質録音を約束する、プロフェッショナル仕様のハンディレコーダー
6チャンネル入力、最大8トラック(6トラック+Stereo Mix)同時録音
EIN-127dBuの超低ノイズプリアンプを搭載する、4つのXLR/TRSフォーン入力
19.4mm大口径ダイヤフラム採用のショックマウント機構付きXYステレオマイク
入力レベルのマニュアル調整が可能なGAINノブ
専用スイッチで切り替えられる2つの録音モード(32bit Floatと16/24bit Fixed)
最高192kHzサンプリングレートの高音質録音
ラべリアマイクも使用できる、ステレオミニのマイク/ライン入力(プラグインパワー対応)
カメラに直接音声を送るラインアウトと、ボリュームコントロール付きヘッドフォン端子
ピークを先読みしてオーバーロードを未然に防ぐAdvancedリミッター
HOME画面の表示を「レベルメーター/波形/メーター+波形」から選べるDISPキー搭載
2.0インチフルカラー液晶ディスプレイ
ライブ配信しながら録音できる、6イン/2アウトのUSBオーディオインターフェース機能
振動や空調音などの低周波ノイズを抑えるローカットフィルタ
実機単体でノーマライズ処理および24bit、16bit WAVへの書き出しに対応
録音結果をその場でプレビュー再生できる、最大250mW出力の内蔵スピーカー
設定メニューを音声で読み上げるアクセシビリティ機能(日本語を含む7言語の音声を配信)
電源遮断時のデータ消失を最小限に留める、30秒ごとの録音データ自動保存システム
記録メディアにmicroSDHC/microSDXCカードを採用(最大2TB対応/別売)
単3アルカリ 電池4本で約15時間駆動、ACアダプタまたはUSBモバイルバッテリーでも駆動

・・・なのだが(笑)
H6との比較ではなくZOOMが近年推し進める32bitフロート化の流れ(ZOOMだけの話ではないが・・)の中では実に大きな変革がある
それが「GAINノブの追加」である

32bitフロートでは基本的に過大入力による音割れが生じないことから、特にGAIN調整の必要はないというのがこれまでのZOOMのスタンスであった
それはそれで理解できるが、いかに静音プリ搭載とはいえ環境ノイズから逃れられない一般人の立場からすれば、過小レベルの録音をノーマライズすればノイズも持ち上がってS/Nが悪くなるわけで、録音対象に合わせてある程度のゲイン設定ができないと気持ち悪くてしょうがない
きっとそんな多くの声に応えた・・のかどうかは定かではないがw、ようやくのゲイン調整つまみ搭載である

初代ZOOM H6とZOOM H6 studio


【外観や質感など】
一見「一回り大きくなった??」と見える


しかし、これはマイクカプセルの大型化によるもので本体の大きさは大差ない


入力ボタン(トラックキーLR1234)がゲインつまみの近くに移動したこと、および配置が左側に1,3、右側に2,4となったことで体感的に分かりやすくなり、また内部設定によるステレオリンクも、以下のとおり変更となったのは本当にありがたい!
 ・ZOOM H6:1&3及び2&4(縦のペアがリンク)
 ・ZOOM H6 studio:1&2及び3&4(横のペアがリンク)
あと、ZOOM H6 studioではPADスイッチが省略されたが、32bitフロートなので「そりゃそうか」と納得している

質感は、いっそすがすがしいまでのプラスチック筐体化!
まあしかし、品の良いマット仕上げのおかげでそこまでのチープさは感じなのが救いだ
意外なことに、外見上は唯一の金属部品「XLR端子のロック解除ボタン)がチープさ回避に一役買っているような気がする
プラスチック化も悪いことばかりではない、おかげで30gの軽量化となったのは、実用上けっこうな恩恵といえる
 ・ZOOM H6:410g(XYH-6マイク装着時、電池除く)
 ・ZOOM H6 studio:380g(XYH-5sマイク装着時、電池除く)

【音質の違いなど】
どちらも「ZOOMの音」に違いないww
ZOOM H6の時点でH4nまでの機種に比べて格段の音質向上が図られ、臨場感というかリアルさが一気にグレードアップしたのだったが、H6studioでさらに進化したのかは、聴き比べてもよくわからない
以下比較音源である
 ・どちらも80Hzでローカット
 ・どちらもマイクは90度
 ・H6は44.1KHz、16bit H6studioは48KHz、32bit
 ・音量をそろえるためどちらも録音後に正規化処理
ほんの気持ち程度、低域の豊かさがH6studioにはあるような気がするのはマイクの大型化の影響かもしれないが、H6の締まった感じもそれはそれで好感が持てる



【ゲイン調整について】
これは初代H6と比較してもあまり意味がないかもしれないが、ゲイン調整つまみの数値を同じにして録るとH6studioのほうが音量がかなり大きくなる
例えば、H6studioのゲイン調整つまみを7にした場合ではH6の値は8.5程度にしないと同じ音量での録音とはならない

これはマイクプリアンプ部の性能差と考えられる
説明書によれば、H6の入力ゲインが–∞〜46.5dBであるのに対して、H6studioでは–∞〜60.0dBとなっている
一方でマイク感度は、H6(XYH-6)もH6studio(XYH-5s)もともに–41dB/1Pa 1kHzであるから、入力ゲイン幅の大きなH6studioの録音音量が大きくなるのもうなずける

結局のところ、これも32bitフロート化によって絶対歪まない!過大入力バッチこい!・・だからこそなのかもしれないが、このような利得幅の大幅アップは、H6studioのセルフノイズが極めて小さいこともあって、恩恵でしかないように思う
これからの季節、虫の声でも拾ってきたくなる(笑)

これはちょっと・・


【タッチノイズが大きい(らしい)】
自分の録音スタイルではあまり関係ない話だが、カメラや三脚に付けて使うときには結構気になるようだ
本体を持つ時ばかりでなく、カメラや三脚の操作でも結構「ガサゴソ」いうようなので、どうしても気になる場合はショックマウントを要するらしい
ネットでは、大幅に軽減されるといわれているが、本体のボタン操作が相当に押しづらくなるだろうし、背が高くグラグラして取り回しの悪化が懸念されるところではある

【リモコン端子がない】
いくら探しても「無い!!!」これは残念でならない
リモート操作が全くできないわけではないが、そのためにはZOOM BTA-1というBluetooth接続アダプタを購入し、ZOOM Handy Control & Syncをインストールする必要がある
しかし、現状ではZOOM Handy Control & SyncはiOS/iPadOSでしか使えず、androidやPCでの制御はできない
H6studioの停止や再生ボタンはH6のような「カチッ!」という手ごたえがなく、「グニュ」って感触で、押せたかどうか不安になることがあるので、出来ればリモコンが欲しかった
  ※録音ボタンはH6もH6studioも「グニュ」である

【電源スイッチの出っ張りがほとんどない】
なので、指の腹では操作しづらく、爪の先を引っ掛けてスライドさせないといけない
H6ではそんなことなかったのだが・・あと0.5mmでいいからでっぱりが欲しかった

【画面保護シールに文字・・いやがらせ?】
もうはがして捨ててしまったので写真は無いが、H6studioの保護シールに「はがしてね!」って英語が印刷してあった
画面見るのに邪魔なので泣く泣くはがしたが、出来れば張ったままにしておきたかった・・・残念である(^_^;)

まとめ


【H6から買い替えの必要はあったか】
32bitフロートに魅力を感じないのなら、必要性はあまり高くない気がする
しかし、32bitフロート化によって「ひずまない」ことから「ゲインの増幅量をH6より大きくできた」意味は結構大きい
プラスチック化し、ボタンは「グニュ」ってなり、リモコンが無くなり、電源スイッチが操作しづらくなった等々、突っ込みどころは多いが、自分にとっては意味があったと思う

【なぜH6studioだったのか】
H5studioという選択もあったが、私には本体の両サイドにXLRマイク端子があるというのが重要だった
なぜかは、下の写真でわかると思うが、両サイドに高性能コンデンサーマイクをさすのが私のフィールドスタイル
録音後にXYマイクと適量ミックスすると、少しフィールド感が増す(気がするw)のだ
実はH6studioでステレオリンクが左右一対のマイクが対象になったのをことさら喜んだ理由でもある


銀色の触角のようなマイクはSHINさん制作の「PROBEⅡ」
ご興味がある方は、こちらをどうぞ!

また、H6essentialもH6studio同様両サイドにマイク端子があり、写真のような使い方が可能なのだが、「ゲインつまみがない」ため、ワタシ的には気持ちよく使えないと感じた

【価格について】
このところZOOMの価格統制圧力?が強力なのかw、ほとんどのネットショップで49900円の定価販売となっている
しかし、タイムセール的なポイント付与率アップや割引クーポンなど、うまくタイミングをつかめれば、41000円前後(ポイント還元込)で入手可能な場合がある
もしも急ぎの事情がないのなら、そんなタイミングをうかがってみるのも良いかもしれない
まあ、ZOOM M4のようにある日突然価格改定(2025.3)されてど~んと値下がりすることも無いとは言えないが、あるかないかわからないものを待つというのはちょっと現実的ではない

ただ、何の根拠もない話だが、私の感覚としては49900円はちと高すぎる気がしている
なので、期待薄なドッカン値下げがあったとしても驚かないのだが、studioシリーズ、essentialシリーズ、MicTrackシリーズとZOOMが似たようなシリーズの商品を多数展開していることを考えるとH6studioだけが価格改定になる可能性はやはり低いかもしれない


2025年9月14日日曜日

断捨離の道、19歩目

 オークションの出品で何が大変かといえば、まあモノにもよるのだけど「梱包」が「しんどいランク」の上位に入る
元箱がなく、大きく、重いとなれば、それはもう大変な思いをするわけだが、それでも何度もやってれば多少は慣れてくるもので、梱包職人として確かな成長を遂げているワタシw

PAスピーカー JBL CONTROL 10


その昔、初めて老人ホームで慰問ライブをした際に使ったPAスピーカー


ソロでの慰問ライブ・・・1台で16kgが2台、もちろんそのほかにもミキサーやギターなどの機材もあるわけで、音は申し分ないとしても一人での搬入&撤収はまさに地獄であった
当然このスピーカーの出番はそれっきりで、以降は軽量な小型スピーカーにとってかわられ、納戸の肥やしとして余生を送っていたが、なにせJBLというのは学生時代からあこがれたスピーカーブランドだけに処分には踏み切れずにいたのだった

しかし、いずれは処分しないといけないのは確かだし、どう考えても今後の出番はない
意を決して梱包を始めたが、やり始めるといくつか梱包のアイデアも湧いてきて、コンパクトながら強度的にも大丈夫そうな渾身の梱包が完成した(笑)
梱包技能士ってのがあるならば、2級程度は合格するのではないだろうか


実はオークションの出品に際し、出音テストとして動画を撮って入札の際の参考にしてもらったのだが、ここでも紹介しておこう
押尾さんアレンジの「First Love」を弾いた音源を再生したもので、2017年の録音となる
もちろん今はもう弾けない曲だが、こうして録音を残しておくといろんなものが蘇る
といっても、つらく悲しい記憶がほとんどではあるが、下手くそでも録り終えた時にほんのり幸せだったのを思い出す


ハンディレコーダー ZOOM H6


雨音、雑踏、波音、鳥の声等々、フィールドレコーディングで活躍してくれたレコーダーだが、後継機のH6studioの購入に伴い放出を決めた
このH6はとても良いレコーダーだったのだが、初期バージョンは塗装の加水分解でベタベタになるという致命的な欠点があった
後期バージョンでは、よほど苦情が多かったのか塗装が変更となったが、私は「数年かけて」このベタベタを根気よく拭き取ったのだったよ・・・遠い目(^_^;)
思えば、録音性能とか関係ないところで憂き目を見たかわいそうな子である


オープンラック(30U)


長年お世話になったオープンラックもようやく次の活躍の場を得た
なんということでしょう!!嫁ぎ先はとある高校の軽音部!!!
ジジイの元を旅立った先で才気あふれる若者に囲まれて過ごす余生!何たる強運のラック君であることか・・というかうらやましいぜこの野郎ww


さておき、このラックという機材、「隙間を埋めたくなる症候群」に感染する可能性が高いのでとても危険である
要不要をあまり考えずに隙間が埋まるまで機材購入に走るというのが主な症状で、自分もその例に洩れなかったのは言うまでもない
それでも、購入したラック機材のほとんどを処分完了したのを契機に出品となったが、これもそこそこ上手に梱包できたと思う


あと、今となっては誰の役にも立たないのだが、組立図も私が作成した
もう日の目を見ることもないだろうかわいそうな組立図・・せめてここに残しておくとしよう(笑)

これまでの成果


ようやく売却点数が100に達した!!!!!\(^o^)/




2025年9月9日火曜日

Elixerパッケージ変更 2025

前回のパッケージ変更から8年ちょいでしょうか
今回の変更も正確な時期はつかめてないのですが、今年の6,7,8月あたりではないかと思われます
横行する偽Elixer対策という見方もできなくはないですが、パッケージなど容易に複製できそうなので、偽物対策効果はそれほど高くはないかもしれませんね

パッケージ外面
80/20ブロンズライトの新旧パッケージです
実は2025.9現在、ネットショップの商品ページで新パッケージの写真が使われていたとしても、確実に新パッケージが送られてくるわけではありません
当然、在庫分から先に販売するでしょうから、それは納得できなくもないのですが、なかなか「当たり」をひけない可能性が少なからずあります

かくいう私も、新パッケージを掲げた2つのネットショップで、フォスファーライト3セット、ブロンズライト2セットを購入しましたが、新パッケージはブロンズライトのみでした
なので、はなはだ不本意(うそうそw)ですが「80/20ブロンズライト#11052」のみの新旧比較をしてみます

左が新パッケージ、右が旧パッケージ(2022.12購入分)となります


↑ 表面】

【↑ 裏面】

【↑ 右側面】

【↑ 左側面】

【↑ 上端面】

【↑ 下端面】

弦ごとの小袋パッケージ
これも、左が新パッケージ、右が旧パッケージ(2022.12購入分)となります
余談ですが、今出回っている偽物エリクサーの場合、多くはこの小袋の印刷で判別できるので一応書いておくと「偽物は黒色の印刷がやや薄い」ということになります
 ※その他の偽物ポイント①:小袋中で輪っか状で収められている弦の輪の直径が小さい
 ※その他の偽物ポイント②:弦が短い

さて、小袋に関しても新旧でいくつかの変更があるようですね


【↑ 表面】

【↑ 裏面】

まとめ
「弦自体には変更がない」とのことですから、パッケージが新旧どちらであれかまわないようなものですが(笑)
実は私にとっての新パッケージにはちょっと困ったことがあります
それは「新パッケージの側面や上下面には弦の種類情報が印刷されていない」ということ
私は、写真のように弦を立てて保管しているため、ぱっと見ではフォスファーかブロンズか、ライトかカスタムライトかが判別できません
旧パッケージなら一目瞭然だったのですが・・・まあ付箋でも張って管理するしか無さそうですね(^_^;)


残りの人生で使い切るのはもう不可能とわかってるのに
新パッケージを買う必要はあったのか?
なんて心無い声は聞こえない聞こえない・・