すでに何年も育てて巨大化してしまった耳下腺腫瘍、ついに決着の日がやってきた
耳下腺腫瘍
耳下腺腫瘍について一般社団法人日本形成外科学会HPからの引用を示します
https://jsprs.or.jp/general/disease/shuyo/hifu_hika/jikasen.html
*******(以下引用)************************
耳下腺腫瘍とは
耳下腺とはおたふく風邪で腫れる唾液を作る臓器の一つで、左右の耳の前方に位置します。耳下腺内には顔面神経が走行しており、顔面神経の外側を浅葉、内側を深葉と呼んでいます。耳下腺腫瘍は腫瘍全体からみれば3%前後で、発生頻度も10万人に1~3人といわれています。耳下腺腫瘍の中で約80%程が良性とされ、良性腫瘍の中でも多型腺腫が70~80%を占め、他に腺リンパ腫(ワルチン腫瘍)、血管腫、脂肪腫などを認めることもあります。
良性の耳下腺腫瘍は一般にゆっくりと増殖するため腫瘤を触れる以外は無症状のことが多く、数ヶ月から数年の経過で耳前部にピンポン玉様の腫瘤に気付き病院を受診することも少なくありません。
検査としては超音波検査、唾液腺造影、CT、MRI、RIシンチグラムなどがあげられ、腫瘍の形、大きさ、部位などから診断しますが、最終的に良性か悪性の判断、組織型は手術で採れた腫瘍を組織検査に出し確定診断を行います。
*******(引用終り)************************3年前の免許更新時点の写真ですでにふくらみが確認できていたのですが、生来のビビりが災いして踏ん切りもつかないまま放置していたところ、今年の年初で8cm程度まで大きく育ってしまいました
ほとんどが良性とはいえ、大学病院でも「今は良性だったとしても悪性化の可能性はゼロではない」といわれ、手術に踏み切ることとなりました
ちなみに術前に細胞診などもやってみたのですが良性悪性の判断はつかず、術後の病理検査でしか確定診断はできないとのことでした
入院&手術&退院
私自身の備忘録として時系列を整理しておきます
2024.6.21(金):入院&術前口腔衛生処理
2024.6.22(土):何もすることなし
2024.6.23(日):何もすることなし
2024.6.24(月):8:30手術開始、15:10手術終了
2024.6.25(火):痛みに耐えるw午後にはおしっこチューブを抜去
2024.6.26(水):午後に点滴を抜去
2024.6.27(木):首に入れた排液ドレーンを抜去
2024.6.28(金):経過観察
2024.6.29(土):晴れて退院
標準的なのかどうかは私にはわかりませんが、まあまあ早い退院だったのではないかと思っています
結果概要
手術による後遺症については、以下のような結果となりました
〇:目の周辺の動きや感覚には問題なし
〇:口の周辺の動きや感覚には問題なし
△:顎から耳にかけての皮膚感覚が一部喪失
ということで、最悪は顔面麻痺も覚悟していましたが、優秀な先生のおかげで最小限の影響にとどまりました
もちろん「術前と変わりなし」が最良ではありますが、多くの神経が集中している部位の手術でしたし、何せ腫瘍が8cmもある大きなものでしたから、この程度で済んだこととに感謝しています
後遺症・・ではありませんが、傷跡は結構グロイデス(笑)
ま、でもこれは日に日によくなっていくことでしょう
望みは薄いですが、皮膚感覚についてももしかすると時間経過で回復することもあるかもしれません
さて、最大の関心事は「悪性か良性か?」ということでしたが、手術から18日経った2024.7.17に病理検査の結果が出ました
幸運なことに「良性腫瘍でした」との告知に、一安心!!
上にも書きましたが、耳下腺腫瘍の場合、良性:悪性=8:2ということでしたし、診察所見でも「悪性を示すものはみあたらない」とのことだったので、ある程度楽観はしていたもののやはり精密な検査の結果「良性」となったのはうれしいものです
さてこの良性腫瘍もいくつかの型があるそうで、5割強を「多形腺腫」3割強を「ワルチン腫瘍」が占めるそうです
私の場合はワルチン腫瘍で、「悪性化する恐れはないが両側に発生することがある」という特徴があり、実際今回の手術しなかった右側耳下腺には小さなものがまだ残されています
この右側耳下腺腫瘍をどうするかも今後の懸念なわけですが、「とりあえず経過観察しましょう」と先生もおっしゃるのですぐにどうこうということはなさそうです
その他いろいろ
【全身麻酔】初体験の全身麻酔、昔の医療ドラマで「○○から逆に数えてくださ~い」なんてシーンがありましたが、そういった「だんだん効いてくる」って感覚はありません
点滴刺して「入れますね~」といわれてから数秒でしょうか、スイッチが突然切れたように意識が飛んで、その次の瞬間「○○さ~ん、終わりましたよ~~」の声
いやいや、すごいものですw
ただ、麻酔が覚めると同時に襲ってきた傷の痛みが強烈で・・・痛み止めが効くまでの30分ほどは地獄でしたが・・
【手術時の装備w】手術に臨むときの装備(衣装?)
・頭に手術用の不織布キャップ(病院で支給)
・手術着(病院で支給)
・足に弾性靴下(病院で支給、血流促進やむくみ防止のためらしい、かなりきつい)
・上半身は下着なし
・下半身は紙パンツ(紙おむつでなくてよかった・・w)
入院前に一番不安だったのは「紙おむつはやだ!問題」でしたが、まあはくタイプの紙パンツでよかったので一応尊厳は守られた(笑)
ただし、手術後に気が付くと知らぬ間に紙おむつをはかされていたのは、ここだけの話ということで・・
ちなみに、紙パンツも紙おむつも入院前にAmazonで購入していたものを持参した次第です
【おしっこチューブ】当然ながら人生初のおしっこチューブでしたが、挿管は麻酔導入後なので全く意識することはありませんでした
術後丸1日お世話になりましたが、ほとんど違和感もなく、傷が痛む中トイレに動かなくてもいいのはこれほど楽なものだとはとありがたく思っていましたが、抜き取る日は必ず来るもので・・・w
「少し痛いですよ~」との看護師さんの掛け声とともにジュルリ~と引っこ抜かれたあの感覚は、痛みだけではない何か得体のしれないものでありました(笑)
【病院食】亡くなった母が「病院食はほんとにおいしくない」とよくこぼしていたので覚悟してましたが、正直それほどひどいものではありませんでした
確かに薄味でしたが、我慢できるギリギリのラインではあったので、自前で持ち込んだ塩やしょうゆはほとんど使うことなく過ごせました
加えて、米がなかなか上質で普段家で食べている米よりもおいしかったので、これも持ち込んだ「のりたま」ふりかけをかけるだけでおいしくいただけたのは幸運でした
また、毎食2種類から献立を選べる形になっており、それも食事の楽しみにつながったように思います
丸がついてるのは私の選択メニューです
選んだのがあたりの時もはずれの時もあるけど、「楽しみに食事を待てる」ってことが重要です
ちなみに私は手術日以外の食事は全部完食してきましたし、内緒ですが、売店でかっぱえびせんも買いましたw
【個室or4人部屋】基本的には選ぶことができず、病院側の指定した部屋に入る形ですが、高額な「特別室」を指定した場合はその限りではないかもしれません
今回の入院では、4人部屋→個室→4人部屋と2回の引っ越しを命じられましたが、これも気分が変わってよかったです
【暇つぶし】有料のTVを見るつもりははなから無かったので、AmazonPrimeで暇つぶしをするためタブレットを持参しました
最近の病院はwifi完備が多いのだそうですが、今回の病院もその例にもれません
ただ、当初は時間制限があって夜間は使えないと聞いていたので、夜間用のポケットwifiを持ち込んだのでしたが、結局24時間使用できたためポケットwifi出番はありませんでした
AmazonPrimeとDesney+で十分に暇つぶしできました
もちろん、充電用の電源やbluetoothイヤホンは必須です
【おやつ】病院食が足りないわけではありませんが、暇ゆえの口さびしさから、売店でいろいろおやつを仕入れることになります
このとき気になるのが「音」ですw
菓子パンなどはまだこっそり食べられるのですが、かっぱえびせんなどは噛むと盛大に音がします
病院からは「間食しちゃダメ」とは言われていないので、そんなにこそこそしなくてもいいのでしょうが、相部屋の患者さんたちは痛みに耐えたり、きつい薬に耐えたり頑張ってらっしゃるので、なんだか申し訳ない気持ちが半端ない・・・「菓子類はやめとこう」と心に刻みました
さて・・・
残された右側耳下腺腫瘍の今後がどうなるかはまだ不明ですが、今は成長しないことを祈るのみです
この騒動?で機材の断捨離も一時中断ということになっていましたが、またゆっくり無理なく進めていこうと思います
これまでの機材処分が結構駆け足だったのは、正直「もしかすると残された時間はあまり長くないかも」なんて考えもあったからなのですが、「良性」という答えが出たので気持ちにも少しゆとりが生まれました
最後になりましたが・・6時間もかけてていねいに腫瘍切除してくださった先生方、優しくケアしてくださった看護師の皆さん、入院や手術の説明をしていただいたスタッフの皆さん、本当にありがとうございました!!!
おかげでまた元気に生活できそうです、心からの感謝を!!!!