2018年4月20日金曜日

ボーカルエフェクター TC HELICON VOICELIVE2(2/3)

今回は、TC HELICON VOICELIVE2のサンプル音源のご紹介です

セッティング

マイクには、毎度おなじみの激安マイクBM-800を使っています
マイク選択で一つ注意が必要なのは、「マイクができるだけギターの生音を拾わない」ということ
生音をマイクが拾ってしまうとギター音にもハーモニー等のエフェクトがかかってしまいます
指向性の高いマイクを使用したり、マイクゲインを調整したり、そんな工夫が必要になります
BM-800の場合はかなり高感度マイクなので
以下の録音でもマイクがギター音を拾うことで、ギター音にボーカルエフェクトが効いてしまって
少し変な音に聞こえてる場合があります

なお、VOICELIVE2本体は、梱包用のフィルムでニャンコの毛やホコリから保護しています
排熱、放熱のことを考えると良いことなのかどうか、私もわからないのですが
VOICELIVE2には排熱孔が見当たらないので「ま、いいか」的判断をしています



その1:コーラス隊

はい、ゴスペル隊を雇ってみました(笑)
リバーブの調整は行いましたが、ほとんど内蔵プリセットのままです
ハーモニー4声、ユニゾン4声のフルスペックなことはわかるのですが
どう設定すればこんなコーラス隊の声になるのかは、未だ不明です(^_^;)

声を伸ばしすぎてやや歯切れの悪い歌い方になっていますが
逆に声を伸ばさずスタッカート気味に歌ってしまうと、
音の終わりがそろってしまって、いかにも「合成音」って雰囲気になるので
割とスローで、音を伸ばしても大丈夫な楽曲にあってるかなと思います

以降の音源に共通ですが、長く歌っても仕方ないので歌詞の1番のみ歌唱し、
かつエフェクトは歌唱の最初から最後までかけっぱなしです




その2:ケロケロボイス(ハードチューン)

パフュームのようなケロケロボイスの効果(ハードチューンエフェクト)です
このエフェクトの他に「3度アップ1声」と「ディレイ」が加わったエフェクトを使用しています
これも、ほぼ内蔵プリセットのままで、設定内容の理解にはいたってないので
まだ最初から自分でこのエフェクトを作成するのは無理です(笑)

さて、お聴きいただいておわかりと思いますが、
「ケロケロ効果」は、「あると言われればなるほど・・」ってくらいのかすかな効き方です
実はケロケロというのは「歌い方」がとても重要になります
歯切れ良く、音程正しく歌ったのでは、ほとんどその効果はあらわれません
なぜならハードチューンというのは、
正しい半音刻みの音程の中間にある音程を強制的に正しい音程にあわす効果のなので
きっちり正しい音程で歌ってしまうとあまり効果が無いわけです
ちなみに「悲~して悲しくて・・・」のところでちょっと音程が破綻しかけてますが
これなどは意図したケロケロでは無くて、自分の音程が悪かったので、
VOICELIVE2が「半音異なる正しい音程」に合わせようとした結果です
こんな風に、もとの歌唱ピッチが悪いと完全に破綻した結果になることもあるので
結構、危険なエフェクトとも言えそうですね(笑)

音程の変化を「階段状」では無く「スロープ状」に変化させるような歌い方をすると
効果を実感できるのですが、まだそんな歌い方ができません
ケロケロの真骨頂って「エフェクト」ではなく「歌い方」にあるような気がします

それと、自分の歌った音と違う音程に勝手に調整されてしまうと言うことは
ヘッドホンでモニターしながら歌ってると、自分の音程そのものがわからなくなってしまうような
不思議な感覚になってしまうことがあります
その意味でも、かなりの慣れを要する効果です

参考までに、本来のケロケロ効果というのは、音声収録後の後付けエフェクトで付加するもので
発声と同時のリアルタイムで掛けるものでは無いそうです




その3:女子二人に囲まれて(笑)

はい、コーラス女子2名雇ってきました(笑)
2声ともオクターブ上のハーモニー(ユニゾン)で、
思いっきりジェンダー(性別)を女性側にふって、左右に振り分け(パン)しています

このエフェクトに関しては、自分が最初から作り上げたオリジナルエフェクトです
(まだ、オリジナルは1つしか無いけど)
そして、これこそ私がボーカルエフェクターを使ってやりたかったことそのものであります
そう「両手に花」で歌ってみたいと(爆)

ここで問題となるのは、2声とも同じ音程で、しかも女声にしてしまうと
せっかく左右にパンしても、結局中央定位した1声にしか聞こえないということです
要は、同じ音を左右にパンしてもステレオにはならないという問題・・・

この解消のためには、2声とも同じ「オクターブ上の女声」であっても
「違った声」に聞こえないといけないワケですな
その方法は・・・内緒、ってほどのものでも無いんですが
ハーモニーボイスの「揺らぎかた」をまずは大きく変えること
そして、ジェンダーの程度を少し変えることでしょうか
ヘッドホンで聴いていただけると、
綺麗に2声が左右にパンしているのがわかっていただけると思います




その4:オーソドックス?なハーモニー

3度上、7度上、3度下、オクターブ上の4声ハーモニーです

このあたりが、なんといいますか微妙なエフェクトって感じに聞こえるわけで
 ・ハーモニーがごちゃ混ぜになって、ハモリを聴く雰囲気にならない
 ・ただし、声の厚みづくりには一応成功してるような
 ・でも、厚いと言ってもゴスペル隊のような特殊なインパクトも無い

結局のところ、ハモリを楽しむのであれば1声か2声の方が綺麗ということなのかもしれません
こういうエフェクトの場合は曲もかなり選ぶし、
1曲の中での使いどころというのも限られてくると思った方がいいのかな・・・
ただ、単純なコード構成とは言え、最初から最後までハーモニーの破綻が無いのは、
VOICELIVE2の底力と言えるのかもしれません




綺麗なハーモニーのために

綺麗なハーモニー生成には、まずボーカルが正しい音程で歌うことが必須です
注意が必要なのはギターの弾き語りの場合です
VOICELIVE2の基準音は出荷時には440Hzに設定されていますので
ギターのチューニングがきっちりとこの基準音に合ってないといけません
チューニングが狂ったまま、VOICELIVE2を使うと意図した結果が得られないことがあります

今回のサンプルは、比較的スタンダードなバラード主体で
ボーカルエフェクターが「ハマりやすい」選曲をしていますが
アップテンポでどんな使い方が合うのか、意外な相性の曲とエフェクトの組み合わせは無いか
興味は尽きません

あと、一つ注意点なのですが
曲中でエフェクトをオンオフしたい!と皆さん考えると思うのですが
VOICELIVE2の場合、基本的には本体のフットスイッチを操作するしかなく
フットスイッチを外付けしてオンオフということはできません

ただし、ボリュームペダル(またはエクスプレッションペダル)を接続して
オンオフというよりも効果量を調整することは可能です
適用可能なエフェクトもハーモニーやリバーブなどを選択可能なので
例えば、ハーモニーを一時的に消したい場合は、
ハーモニーに適用して、消したいときにボリュームペダルを最小にすれば可能です
しかし残念ながらボリュームペダルをハーモニーとリバーブに適用することはできません

もう一つ、「本体のステップペダル」を活用するという方法もあるんですが
まあ、ややこしい話になるし、あとは皆様の工夫にお任せしたいと思います

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