2017年2月7日火曜日

LINE6 HD500X アコギでも使えるか

エレキをする人なら高確率で知っているLINE6
しかし、アコギをする人の中では知名度も低く、ましてや使っている人となると
それは限りなく少数派といえそうです

しかし、先日モンキーポッドのオープン記念ライブが開催され
その折、地元のアマチュアソロギタリスト様(といってもプロなみの凄腕なのです)が
このマシンを使っておられました
その音が耳について離れなくなってしまった私は、早速同じものを買ってみたと言う次第




✦なぜLINE6 HD500Xだったのか

もともとエレキ用のフロアマルチと呼ばれるエフェクターで
これをアコギに使うと言う発想は、アコギストにはあまり・・と言うかほとんど無い機材です
しかし、上記の記念ライブで聴かせてもらった音が
「深く長いリバーブでありながら音のエッジがきわめて明瞭で奏者の意図が生き生きしている」
ということが、決め手になりました

リバーブを調整したことのある人ならわかると思いますが
一般的なリバーブのパラメーターを4つ上げると以下のとおりになります
 ①種類:HallやPlateなど残響の響き方を変える
 ②ディケイ:残響の長さを変える
 ③プリディレイ:原音の発音から残響音の発音までの時間を変える
 ④ミックス:Dry(原音)とWet(エフェクト音)の混合割合を変える
リバーブを深くしたい場合は②と④を大きくとることになりますが
深くしすぎるとどうしても「原音が残響に埋もれて霞がかかったような音になる」ことになります

これを避けるにはディケイを長めにしながらミックスを可能な限り小さくしていくのですが
それでも音の立ち上がり感(アタックといいます)が弱くなるので
プリディレイをやや長めにとってアタックを形成します
 (ちなみに100ms程度のプリディレイはボーカルのリバーブにもきわめて有効です)
しかし、この調整がきわめて微妙なのと
リバーブ単体ではどうしても思った音にならないといったことも起こりえます
じつはつい先日Lexicon LXP-1を修理に出したのもまさにこのことが原因でもありました

前置きが長くなりましたが、明瞭なアタックと深いリバーブを両立する方法がもう一つあります
それはDryとWetを別々に処理して、可能なら別々に出音することです
これを単体のエフェクターを繋いで実現しようとすれば大規模なエフェクトボードが必要ですが
LINE6 HD500Xはそれを1台で実現できるマシンというわけなのです


✦LINE6 HD500Xでの実際

超多機能なこのマシンですが、多機能故に「非常に取っつきにくい」という面も持っております
すでに同社のフロアマルチを使った経験のある方は別ですが
私のように全くの初対面というケースでは、「鉄則」とも言うべきことがあります(笑)

  ■LINE6で無料配布されているエディターをダウンロードしてインストールする
  ■中古で入手した場合は、本体のファクトリーリセットとプリセットのリセットを実施
         ※ファクトリーリセットとプリセットリセットは手順が異なるので注意
  ■自分用のプリセットをいきなり作るのではなく、内蔵のプリセットをまず研究

まあ、この3点もそんなにハードル低いわけではないですが
マニュアルやグーグル先生にお世話になれば、休日1日あればなんとかなると思います

それでは早速ですが、私が初めて作ってみたプリセット「LongReverb」を見てください




この画面は上にも書きました無料のエディター画面になります
PCとLINE6 HD500XがUSB接続されている場合は、
エディタでのセッティング変更は即座にマシンに反映されます
注目は画面上部の接続図で、上下2ラインに分かれているのがわかりますでしょうか
このプリセットの場合、上のラインがほぼドライ、下のラインがウェットです
これを図中右から2つめのミキサーで混合割合とパンを設定します

2ラインの音をミックスして出力したいときはパンをセンター
別々の出音(例えば左右のスピーカーにDRYとWETを振り分けるとか)のときは
パンをRLに回しきれば良いわけです
ちなみにこの動画では、2ラインともセンター付近にしてます
(ということで、2ラインを使用した効果はやや薄くなっているともいえます)

原音はSUNRISE S-2+LRBaggsパラアコDIの音を使って
LINE6 HD500Xにモノラル入力しています
この音はLINE6 HD500X内部でライン1とライン2に振り分けられます
もちろん2種類の原音(マグネットとコンタクト等)をLINE6 HD500Xに入力して
それをライン1とライン2に割り当てることも可能です

✦使ってみて

いくつか気付いたことがあります

 ■リバーブだけでは長い残響を作るのは困難なのでディレイが必須
 ■空間系(リバーブやディレイ)の使用のみでは音の芯やアタックをつくるのは難しい
  このためには上手くコンプを使うこと
 ■かなり上手く作っても、動画のように録音で使うのは苦しい部分も残るが
  おそらくPAで使うぶんには良い感じの出音になりそうな気がする
 ■同じセッティングの機材でも置き場所を変えるだけで音は変わってしまう

そして、お師匠様(前述のギタリスト様)にもアドバイスをいろいろといただきましたので
もう少し良い感じに仕上げられそうですが・・・詳しい内容は割愛させていただこうかと(笑)

この「自分なりのエフェクトを完成させる」というのは、実はとんでもなく大変な作業です
動画のエフェクトを作るだけでも3日がかりでしたし
ずっと音を聞き続けていると耳が麻痺して善し悪しの判断すらつかなくなります
夜には良いなと思って作業を終了して、朝聞き直すと「ダメ~~~!」なんてこともw
それに、ヘッドホンで作り上げた音がライブで使えるかどうかも保証がない

そんな大変な音作り、おいそれとはネタバレできません(爆)
というか、「なんとか教えて~」というアコギ弾きさんも
きっといらっしゃらないとは思いますけどね~~
ただ、音作りの作業は大変だけど楽しい部分もおおいのは確かです
苦労して作り上げた音で思いっきり演奏して拍手喝采、などと夢見ながら
夜な夜な作り込みを続ける楽しさ、是非ご経験ください

そんなことよりギター練習しろ!・・・そうですよね~~、そっちも頑張ります

4 件のコメント:

しばしば さんのコメント...

師匠
こんちは。

うーん、また難しいものを購入しましたねー。
ちゃんと仕事しなきゃですよ・・・

さてと仕事に戻ろう・・・

Zi Zi さんのコメント...

>しばしばさん

お忙しいなか、コメントありがとうございました
しばしばさんも、体調気をつけながら頑張ってくださいね

松田 "Jimmy" コウ さんのコメント...

最近思うのですが…,

PODのSEND-RETERNに,お気に入りのReverbを

繋ぐのはかなり”有リ”かと考えています.

お手軽さは激減しますが.


やっぱりLPXの空間は捨て難いです.

Zi Zi さんのコメント...

>コウさん

コメントいただいて、改めて音を聞き直してみると
まだ全然詰めが甘いことに愕然です(笑)
当時は「やった~~!」と結構気に入ってたんですが
ヘッドホンで音を聞き続けて、なんか耳がおかしくなってたかもしれません(^_^;)

センドリターンはpodの操作に必死で
全く気付かなかったです
でも言われてみれば確かにそんな気もします
PODからLexconの音が出るってなんか素敵な感じですね
問題は「お手軽さ」(笑)
現場の手間ばかりか、持ち運びにも一工夫いりそうです
もしもコウさんのセッティングがそっちにシフトしたら
是非聴かせていただきたいです!!