2019年3月23日土曜日

岡崎倫典「フィンガースタイル・ギターの全知識 」

久しぶりの書籍紹介は、今月発売されたばかりの新刊本です

 
 
なんと288ページに及ぶ大作です
内容はそれこそ「ゆりかごから墓場?まで」(笑)
ギターの購入からアレンジ方に至るまでのノウハウが満載です

ただ、確かに、音楽理論にしてもコードやアレンジにしても
それぞれの専門書に比べれば内容が薄いと感じられるかも知れません
しかし逆に言えば、1冊でそれらの「あらまし」を知ることが出来るという部分では
他にない1冊といえるのではないでしょうか

実は、この本の「はじめに」にはこのような倫典さんの言葉が書かれています

----(以下引用)----------------------------
ただここにきていくつかの懸念が浮かび上がってきました。

 ・コードがまったく理解できない。
 ・安定したリズムをキープできない。
 ・シンコペーション、シャツフル、2拍3連などの様々なリズムが理解できない。
 ・譜面通りに弾くことはできるが、一度外れると立ち直ることができない。
 ・譜面通りに弾いているつもりだが、デモ音源と何かが違う。
 ・自分なりのアレンジが思いつかない。
 ・耳で聴いてコピーすることができない。
 ・アドリブがまったくできない。
 ・TAB譜は読めるが、五線譜はチンプンカンプン。
 ・コード・フォームの押さえ替えがスムーズにいかない。
 ・離す必要のない指が勝手に離れてしまう。
 ・トリッキーなフレーズは得意だが、アルペジオやスリー・フィンガーなど

  基本的なフレーズがうまく弾けない。
 ・リズムが縦割りで、グルーブ感がない。
 ・オリジナル曲を作れるようになりたい。
 ・他のギタリストとのジョイントを楽しみたい。

      などなど。


これらは“フィンガースタイル・ギター・インスト"を手がける多くの人たちの悩みであり、

望みでもあります。
本書はギターを初めて手にする人が、ある程度弾けるようになる手助けとなることは

もちろんですが、左記のような“さすらいのギタリスト"の様々な悩みを解決することも
大きなテーマとして書かれています
---(引用終わり)----------------------------

もうね、私のことですよ、これ(笑)

漠然とですが常々感じてたこんなこと
「自分は本当にソロギが上手になってるんだろうか?」
「タブ譜が無いと何も出来ないけど、これでいいんだろうか?」
それは、まさに初級者を脱しきれてないことのアカシだったんだ!
って、あらためて気付かされたのでありました

もちろん、この1冊だけで全てが払拭されるわけでもないでしょうし
そもそも、300ページを熟読して理解して実践することも相当難しいことだとは思います
そして、内容の評価に関しては、読む人の技量や嗜好によって様々でしょう
しかし、ステップアップの十分なきっかけとなってくれる本だと思います

「そんな理屈とか要らん!TAB譜見て弾ければそれで十分じゃ!!」
それも全然アリですよ
いえ、私自身もどちらかと言えば「そちら側」の人間でありますよ(笑)
それでも、練習・演奏の中で、あるいは人の演奏を聴いてるときに
ふと感じる疑問ってあるじゃないですか
そんなときに辞書をひくように開く本があればとても心強いですよね

1冊マスターもよし、疑問に答える辞書でもよし、
倫典さんもこのように書かれるように、それが「お役に立つ」という意味だと思います



2 件のコメント:

sasun さんのコメント...

ziziさん
こんにちは!
なんと、リンテンさんの素晴らしい本が発売になったのですね!
ん~まさに私もさすらいのギタリストです(;^ω^)
ziziさんが引用されてる部分の大半に当てはまります^^
これだけ体系立てて書かれたソロギの本はなかったですよね

zizi さんのコメント...

>sasunさん

この本でステップアップできそうな自信は全くないのですが(笑)
全部の理解は無理でも、何かの疑問に答えてくれそうで
なんだか私には「お守り」のような位置づけであります
でもまだ流し読みなのでお守りにすらなってないかな~

sasunさんの場合は多分にご謙遜もおありかと思いますが
僕などは倫典さんの前書き(引用…したところ)を読んで
もうどこかに隠れたくなりました(^_^;)
なんとか「積ん読」だけは避けて
tab譜追っかけるだけの人を卒業したいなあって、淡い淡い期待を抱いてますw